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第5話

 エルキス寮は二階建の建物だった。中に入ってすぐののところにある窓口に管理人らしきおばちゃんがいた。


「すいません。27号室に住むことになったアレンといいます」

「はいはい、27号室ね」


 そう言っておばちゃんから部屋の鍵を渡された。哀れみの目で見られながら。27号室に何があるというのか。


「27号室に何かあるんですか?」

「部屋が傷んでるとかじゃないんだけどねぇ」


 部屋自体に問題ないとすると..



「住んでる奴らがね」


 やはり住んでる奴の方か。個性が強い奴の方がおもしろいし、愉快な生活になりそうだ。


「昨日も1人独房に入れられて、今朝帰ってきたよ」


 まだ入学式もしてないのに何をしたというのか。


 ♦︎


 管理人のおばちゃんと話した後階段を上がって部屋に向かう。2階に上がると何やら騒ぐような声が聞こえる。気になるので声のする方へ向かうと、27号室の前に着いた。中で何やら騒いでいるようだ。意を決してドアを開ける。


「危ねぇ!」


 ドアを開けると同時に中から何かが飛び出してきたので慌てて右の方に避ける。そして中から飛び出してきたものはそのまま廊下の壁に激突した。


 振り向くと、廊下の壁の一部が燃えていた。どうやら先程飛んで来たのは火球(ファイヤボール)だったらしい。入学式前に入院、最悪死ぬとこだった。


「すまん!大丈夫だったか⁉︎」


 慌てた様子で中から男が出てくる。


「ああ、なんとかな」


 男が安心した様子で言う。


「よかった。本当にすまん」


 金髪の軽薄そうな外見の男だが悪い性格じゃなさそうだとりあえず、簡単な自己紹介をしておく。


「俺は新しくこの部屋で暮らすことになった、アレンっていう者だ。これからのよろしく頼む」

「ということは、お前が4人目のルームメイトか。こちらこそよろしく頼む」


 そう言って男が部屋の中に案内してくる。手に持った巻物(スクロール)を発動させて水を作って廊下の火を消しながら。


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