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【受賞&書籍化】転生した悪役令嬢の断罪(本編完結済)  作者: 神宮寺 あおい@受賞&書籍化


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32/205

悪役令嬢はヒロインと出会う

オルコット学園の1年生は3クラスで構成されている。

成績順で上位からA、B、Cクラスとなるが、当然エレナはAクラスだ。


そしてありがちではあるが、攻略対象の王太子、宰相の息子、騎士団長の息子、そしてヒロインも同じクラスである。


王太子や脳筋の騎士団長息子もAクラスというのに若干の疑問はあるが、きっと学校の成績は良いということなのだろう…たぶん。


一クラス30人で男子15人、女子15人、ちなみにマリー嬢も同じクラスだった。


このクラスで私が一番気になるのは、当然ヒロインだ。

彼女次第で私の今後がどうなるのか決まると思えば気にならない方がおかしいだろう。


さてさて。

彼女はどんな感じかな…。


教室内を見回すと、教室の真ん中一番後ろに王太子であるライアンの席があり、その窓側の隣にピンク色の髪の少女が座っていた。


ヒロインのエマである。


エマはピンク色の髪の毛にアクアマリン色の瞳というなんとも華やかな色合いをまとっている。

いかにもヒロインらしい可愛らしさだ。


おお…。

当たり前だけど、ゲームで見た通りね。


ゲームといえば、攻略対象者である王太子もゲーム上で見ているわけだが、元々のエレナの記憶もあるためか王太子はあくまで昔から知っている婚約相手としか思わなかった。


だいたいピンク色の髪の毛なんてこの国でもとても珍しい。

ヒロインを目立たせるためのアイテムと言ってもいいくらいだ。


比較的小柄でありながら女の子らしい柔らかさのある体形、出るところも出ていてスタイルは抜群。

天然カールのまつ毛はとても長く、大きな瞳は潤んでいるかのように瑞々しい。

小さな唇は潤いでプルプルになっていて乾燥とは無縁だ。


すごいわね。

ヒロイン補正なのかどうかわからないけど、めちゃくちゃ可愛いわ。

これで性格も良ければそりゃあみんなメロメロよね。


自分の席を確認すると、ヒロインとはライアンを挟んで反対側ということがわかった。


「ごきげんよう、ライアン様」


本来であれば名前の後に『王太子殿下』とつけないなんてあり得ない。

また、先に下の者である私から声をかけるのも許されないだろう。


しかしここは学園の中。

基本理念は『すべての生徒は平等』なわけで、こちらから挨拶をしても問題はなかった。


「ああ。エレナ嬢、おはよう」


月に一度会っている仲ではあるが、エレナとライアンは結局のところそれほど親しいというわけではない。


ゲームの中では、ライアンのことを想うエレナがエマにライアンを奪われそうになって彼女を排除しようといじめたりするわけだけど…。


現状どう考えてもエレナがライアンのことを想っているとも思えないし、そのためにエマをいじめるとか考えられないのよね。


もちろん、エレナの心が今どこにあるのかはわからない。

でもどれだけ自分の中を覗いてもそんな想いはかけらも無かったし、たとえばライアンと会って自然とときめきを感じることも皆無だった。


少なくとも、好意を持っていたら勝手に鼓動が速くなるとかありそうなものだけど。


ただ、王太子妃になると定められている身としてはエマがそれを脅かす存在として邪魔ではある。


でもねぇ。

だからといっていじめるとか、正直面倒でしかないわ。

それに私王太子妃になんてなりたくないのよね。

どう考えてもライアンの尻拭いをし続ける未来しか見えないし。

なんなら王太子妃の座などエマにあげたいくらいだ。


「はじめまして。私エマ・ウェインと言います。これからよろしくね」


さすがヒロインね。

いくらここが平等をうたっている学園内とはいえ、初対面の公爵令嬢に先に声をかけてくるなんて。


エレナがライアンに挨拶したのは婚約者だからであって、一声もかけずに席に着いたら逆に失礼だからなのに。


「はじめまして。エレナ・ウェルズと申しますわ」


よろしくしたくはないの。

私は嘘がつけない性格だから、挨拶だけさせていただくわ。

数多の作品の中から読んでいただきありがとうございます。


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よろしくお願いします。

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