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悪役令嬢は護衛の考えを聞く

「まずは、秘密裏に陛下に拝謁するつもりだ」

「国王陛下に!?」


兄が驚きの声を上げる。

王と会うということは、王城に入るということ。

秘密裏でと言うからには正面から会いに行くわけではないだろうが、ダグラスにしてみれば敵地に行くようなものなのではないだろうか?


「そうだ」

「しかし、せっかく王城から逃れられたのに戻るのは得策ではないのでは?」

「陛下は俺の居場所を常に把握している」


おおっと。

新たな事実発覚。


「陛下の影が俺の居場所を特定し、定期的に報告しているのは俺も知っていた」

「知っていてそのままにしていたのですか?」

「そうだ。実害がなかったからな。やましいことをしているわけでもないのだから、下手に排除する方が面倒が起こる」


うーん。

剛毅というかなんというか。

私だったから監視されてるなんて嫌だけどなー。


「その影を使って陛下との面会を取り付ける」

「しかし国王陛下はダグラス殿の存在を公にはしていない。そんな中面会に行ったところで危ないと思うのですが?」

「陛下は…あれで一筋縄ではいかないお人だ。王妃とライアンを今のところ自由にさせているのにも何か考えがあるのだろう。陛下の意向を確認した上で次にどうするのかを決める。二人も言っていただろう、陛下がどう考えるかが重要だと」


たしかにそうだけど。

でも一筋縄でいかない人ならその考えは聞いても教えてくれないのでは?

それともダグラス相手では違うのだろうか。


実の息子に監視をつける親。

監視をつけられていることに気づいているのに放置している子。


…なんだかどちらも歪んでるわぁ。

いや、考えようによっては国王は出奔した息子が心配で影から見守る感じでいたとか?

なぜだろう…そんなほのぼの感がまったく無いのは。


「いずれにせよ、お嬢さまがライアン殿下との婚約の継続を望んでいないのはわかりました」


あ。

ダグラスが第一王子から護衛に戻ったわ。

口調から雰囲気から、変わるものよねぇ。


「ところでお嬢さま。王太子がライアン殿下から変わった場合、お嬢さまは第一王子と婚約することになりますが」


なんですと!?


「エレナ・ウェルズ公爵令嬢はグラント国の王太子と婚約する。これが王家とウェルズ家とで取り交わした契約です。つまり、ライアン殿下が王太子を降りれば次に王太子に立った者との婚約に変わる、ということですよ」


そんな話知らないけど!?

攻略本にそんな裏話書いてなかったと思うんだけど!

それとも私が見落としたのか。


んん?

ということは、もしライアンからダグラスに王太子が変わったら、ダグラスと婚約するってこと!?

聞いてないよー!!

数多の作品の中から読んでいただきありがとうございます。


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