二話 きゃらくたーめいく!
で!
今からげーむをはじめるよー!
げーむを起動してー、わわ!
ここどこー?
周りを見ると白い部屋の中だった。
「いらっしゃいませ、篠本光様」
「どーも!えっと……?」
名前なんだろう?
「ナビゲーターとお呼びください」
かわいくなーい。
んーと……あ、そうだ!
「じゃあ、ナビちゃんだ!」
「ナビちゃん……認識、固定。以降ナビちゃんとお呼びください」
「うん!ねえ、ナビちゃん。ここってどこ?」
周り見渡しても白い壁だけだし……。
「ここはキャラクターメイクをする部屋です」
「きゃらくたーめいく?」
なんだろそれ?
「はい。自分の分身をつくるのです」
分身!?かっこいい!
「へー!どうやって作るのー?」
「オート、マニュアル、ランダム、がこざいます。どれにいたしますか?」
「オ、オート?マニュアル?ランダム?よくわかんないなぁ……」
何がどうなるんだろ?
「オートは現実の体をトレースしコンバートします」
「ふむふむ」
つまり、自分の体そのままってことだ!
「マニュアルは完全自由に作れます。選択肢が多く、一般的にはこれを選ぶ方が多いようです」
「なるほどー?」
いろいろできるってことかなあ?
「ランダムはその名の通りランダムです。見た目をランダムで決定します」
「ほほー!」
ランダムは博打ってことね!
「また、オートを選んだあとマニュアルで随所変更することも可能です」
「んーと……じゃあ、それにしようかな」
「かしこまりました。では、トレース…………コンバート……完了」
「わあ!」
ぽん!って目の前にわたしが出てきた!
わたしそのまんまだー!
すごーい!
「では、次にマニュアルです。どこをどうしますか?」
「えーと、じゃあ髪色変えたいなー」
「何色にしますか?」
えーと……何色にしようかなー?
むむむ……。
あっそうだ!
「グラデーションってできるの?」
「できます」
「じゃあ!頭の天辺が翠で髪の先っぽになるにつれて紅くして!」
「かしこまりました。…………できました」
おおー……!!!
かわいくなってきた!
たのしー!
「髪の長さはどうしますか?」
「うーん……現実で出来ないのがいいなあ……。長くしたいなぁ……、現実だとお手入れめんどくさいし……」
「どこまで長くしますか?」
「うーん……腰まで?」
「かしこまりました。……反映…………完了」
おおー!!!
「うんうん!いい感じ!」
「目の色はどうしますか?」
お目々?
どうしよー?
「うーん……、黒でいいかなぁ?」
「かしこまりました……完了。名前はどうしますか?」
「おなまえー?うーん、いちご!いちごでいいよ!」
「かしこまりました。篠本光様改めいちご様ですね」
「うん!」
これで終わりかなー?
「これでキャラクターメイクは終わりです」
終わりだぁ!
「お疲れ様!ナビちゃん!」
「ありがとうございます、いちご様。それでは、行ってらっしゃいませ」
「ありがとね!ナビちゃん!」
白い部屋に光の道ができて、そこを渡っていく。
手を振るナビちゃんに手を振り返しながらわたしは歩いてった。