133スタジアム見学ツアー終了
「おいちっ!!」
『ハルト、美味しいね!』
『フウはこのモチモチしてるのが好き』
『『キュキュイ!!』』
『おいちいねぇ』
今日のお餅みたいなのが入ってるあんみつみたいなおやつでした。ちゃんとあんことかフルールも入ってるし、たれもあんみつと一緒。たぶんいろいろ食材の名前は違うと思うけど、これは完全にあんみつです。
「おとうしゃん、おいちい!」
「そうか、気に入ったか。これはアミツと言うデザートなんだぞ。中に入れる果物とかは変わったりするが、基本はこの形なんだ。これに似た温かいデザートもあるんだぞ」
それってもしかしておしるこみたいな物かな? でもあんみつがあるなら、おしるこがあっても良いよね。あんこがあるんだし。てかアミツ、あんみつのンを抜かした感じ? まぁ、美味しいから何でもいいけど。これにソフトクリーム乗っけたら、もっと美味しくなるような。
この世界にもソフトクリームに似たものはあるから、いつかそれ乗っけて食べてみたいな。
アミツを食べた僕達の顔はベタベタ。手もベタベタ。お母さんがハンカチを首に巻いてくれてたけど、洋服にもベタベタが付いちゃったよ。
「あらあら、濡れハンカチでとれるかしら。それともトイレで少し洗った方が早いかしら」
「俺がトイレに連れてこう。どうせトイレに行くだろう?」
僕は頷いて、みんなでゾロゾロおトイレに。グレンも一緒に来てくれて、先ずは手を洗って、顔も洗って。その後におしっこしてからもう1度手を洗って、次は洋服ね。思ってたよりも、いろんな所にいろんなものが。お昼に食べたうどんと言う名のスパゲッティーのトマトソースも、よくよく見たら酷い事に。
「応急処置ですが、この洋服は帰ったらすぐに洗濯なさらないと不味いですね」
「だろうな。着て来たときと、違う洋服着てるみたいになってるからな」
お昼にトマトソースの、跳ねやすい物食べるからだよ。あんなにツルツルするなんて。美味しかったけど、僕のせいじゃないよ。
お父さんとグレンに洋服を拭いてもらって、お母さん達の所にもどります。もちろんアミツのお土産を貰って、さぁ、いよいよ最後の見学ツアー開始です。
最後の見学場所は、大会の記念品が飾ってある所へ。
「ここには第1回目の大会から現在までの、優勝者に渡されたメダルが飾られています。ハルト君、ハルト君のお父さんとグレン様が優勝されたときのメダルはこれですよ」
テイリーさんがあれとそれとって、お父さんたちが優勝したときのメダルを教えてくれました。キラキラ金メダル見たなメダルに、ドラゴンの形してたり、後は剣の形してるメダルも。透明なメダルもありました。
うん、たくさん優勝してるのは教えてもらってたけど、メダル見て改めてお父さん達凄いって思いました。でも家で見た事ないよね。飾らないのかな? それか僕がまだ入った事のないお部屋に飾ってあるとか。帰ったら見せてもらえないかなぁ?
「おとうしゃん、ぐれん、ぼく、メダルみちゃい」
「ハルトちゃんは、見たいし触ってみたいのよね」
「そう言えば何処に置いてあったかな?」
え?
「もう、あなたったら。この前屋敷の掃除の時に、何時も飾ってあった場所から、掃除をしてなくすといけないからって、金庫にしまったじゃない」
「あ~、あ~、そうだったな。良し、ハルト帰ったら見せてやるからな。それに今回優勝したら、早く見せてやれるしな」
お父さん、すごい事なんだよ、何回も優勝するなんて。それなのにそんなので良いの?
それからは少しの間、メダルとか記念品とか見学して、ついに見学ツアー終わりの時が。
「ハルト君、見学ツアーはどうでしたか?」
「たのちかっちゃ!!」
「そうですか、それなら良かった。もう少しで大会が始まりますがハルト君。子供大会、それから魔獣自慢大会頑張ってくださいね」
「うん!!」
「それでは最後に」
テイリーさんがみんなに大きな袋を渡していきます。最後のお土産だって。袋にパンパンに入ってるの。帰ったら早速中を見てみなきゃね。
「そしてハルト君達にはもう1つ」
テイリーさんが僕やフウ達に、1人ずつメダルをかけてくれました。フウ達の姿分かんないはずなのに、ちゃんとフウ達にもかけてくれたんだよ。みんなでテイリーさんにありがとうします。
でも、これだとブルーベルの分がないや。良し、帰ったらぼくのメダルあげよう! 僕はお父さんにお父さんのメダル見せてもらえるからね。
みんなで裏口からでて、最後にテイリーさんにご挨拶です。
「ありがちょ、ごじゃいまちた!」
バイバイして帰ろうとしたとき、テイリーさんがお父さんの事呼びました。それでコソコソお話始めて。少ししてテイリーさんが頷いて、お父さんが僕達の所に戻って来ました。
「さぁ、帰ろう」
どうしたのかな? 僕達はもう1回バイバイして歩き始めます。
楽しかったなぁ。こんなに楽しいなら次の大会の時も連れて来てもらえたら、また見学ツアーしたいなぁ。それでその時はブルーベルも自由に見学ができたら良いなぁ。
その日は帰ってから大変だったよ。まず最初にブルーベルに僕のメダルあげて、それからお土産広げて、夜のご飯食べた後は勿論見学ツアーの話をして、また興奮して鼻血出しちゃって。気づいたらいつの間にか寝てました。
それで次の日起きて食堂に行ったら、何とテイリーさんがいたんだ