アコガレ
私は貴方が大好きです。
私が小さい時から、大きく包み込んでくれた貴方の優しさや時に厳しくもあった貴方の眼差しも。
私は貴方のお陰で、こんなにも大きく育つことが出来ました。
小さかった私は貴方を求めていました。大きな貴方に憧れを抱き、貴方の傍に居たくて、
私は貴方の元を目指し続けました。
勿論、大きくなった今も尚。
貴方に比べれば、私は小さな存在だけど、私は今も必死に貴方を見つめ、追いかけています。
いつの日か貴方に手が届くであろう、その時を願いながら。
今日も貴方の温かさを、厳しさを全身で感じています。
「このお花キレイ!」
小さな女の子が道端に咲いている一輪の花を指さしました。
「黄色くて大きくてキレイだね。」
手を繋ぎ傍らに居る母親らしき若い女性と二人で、その大きな花を見上げていた。
「このお花なんて言うの?」
「これはねヒマワリって言うの。」
「ひまわり?」
少女はキラキラした眼差しで、じっと向日葵を見つめていた。
それでもお構いなく向日葵はじっと太陽を見続けていた。
時期外れですいません。
記憶の片隅にあった光景を作品にしてみました。