マンガ家志望と担当さん(漫才ネタ)
オレの名は若林。40がらみのマンガ家志望だ。
今日も喫茶店で担当の高橋さんにネームを見てもらっている。今回はちぃとばかし自信がある。
ピーナッツ人間のタフィが仲間とともに山賊王を目指すという、これまで誰も思いつかなかった斬新なアイデアに我ながら興奮していた。
以下はオレと高橋さんの会話である。
高橋「……まず、ピーナッツ人間て何ですか?」
オレ「全身にピーナッツを埋め込んだ人間です」
高橋「怖い怖い怖い。……少年マンガですよ、わかってます?」
オレ「ほかにも魅力的なキャラがたくさんいます、軍団には」
高橋「軍団て。もしかしてタフィ一味のことですか」
オレ「ええ。まず1人目、ヒロインでもあるわがままボディのナミーダ」
高橋「名前が、女性っぽくないと言いますか。無理やり寄せて行ってますよね」
オレ「寄せているのは胸だけです。クッ、」
高橋「(やかましいわ)クッて、自分で吹き出さないでください」
オレ「2人目は、剣の遣い手で用心棒的な立ち位置のゾロ目」
高橋「名前が、ちょっと博奕を連想させますね。少年マンガですからね?」
オレ「3人目はまさに少年マンガならではのコミカルなキャラ、軍団の料理長をつとめる……」
高橋「待って。名前はニジかヨジ、でしょう?」
オレ「残念。イタリアーノでした」
高橋「普通っ。……なんか、毎日パスタ作りそうですね」
オレ「軍団内でクレームが出ます。『お前さん、たまには中華でも作ってみろってんでぃ』」
高橋「それ、完全に発言者ゾロ目ですよね」
オレ「どんどん行きましょう。4人目はちょっと悲しいキャラ、いちご鼻のウソツキ」
高橋「ウソツキ、名前が? ほぼ悪口じゃないですか」
オレ「『ウソをつくたび鼻が熟す、悲しい男でごぜぇます』」
高橋「ゾロ目はあれですか、ナレーション係りも兼ねているの?」
オレ「5人目は可愛らしい動物キャラ、豚とヒトの合子……」
高橋「ちょっと、猪八戒じゃないですか」
オレ「……スラッピング・ベース」
高橋「名前また長いな。どうせ変身するんでしょ、スラッピング・ベースは」
オレ「ですね。でも普段はただの豚です」
高橋「(七つの大●からもパクってるよ)……まだ、ほかにも登場するんです?」
オレ「つぎでラストです。じつは本作ではダブルヒロインという、たいへんめずらしいシステムを採ろうかと思っています」
高橋「けっこうよく聞きますけどね。で、もうひとりのヒロインの名前は?」
オレ「ケビン」
高橋「発想がゆでたまご先生! 息子ケビン・マスク、みたいな。どうせアレでしょう、そのケビンに向かってタフィが名セリフを言ったりするんでしょ?」
オレ「よくお分かりで。『生きなよ! ユーも生きちゃいなよ!』」
高橋「ジャニーさん? いい加減にしろ」
二人「どうも、ありがとうございましたぁ」