空から降ってきた少女
ホントにホントに初めての投稿で拙い文章なんで先に謝っておきます。m(__)m
とりあえず学園ラブコメ大好きなんでかいてみました。一応完全オリジナルで作ってるんですけど、もし作風が似てるのがあったらごめんなさい。
やっぱり一番はベタすぎるくらいのラブコメ書きたかったのでこんな感じのになりました。
よろしくお願いします。
あれ?なんかいつもよりも視線が低いような気がする。手も自分のものとは思えないほど小さい。そもそも目の前に転がっているのって俺じゃない?
いや待て待て、そんなことがあるはずがない。常識的に考えてこれは夢だね。いや、まあ最近はテスト前でちょっと勉強頑張ろうかな、なんて睡眠時間けずって頑張ってたからかな。さあ頬をつねろう。
あ、でもつねって痛かったらどうしよ。対処できなくね?
なんて言葉で表せないほど慌てていると僕自身が動いていることにも気づかなかったようだ。いつの間にか目の前に来ていたようで、・・・・・・・・パンっっ!!!!??
急な猫だましに対応できずにびくっっ!となってしりもちをついてしまった。いったぁ~、あれ、痛い、本当に夢じゃなかったんだ。
「なんで私の頬をつねろうとしているんですか?人の体なんでやめといたほうがいいと思いますけど。」
少し、いや結構冷ややかな視線と声が向けられた。まあこのセリフがかわいい女子とかだったらテンション上がるのかもしれないけど、残念ながら僕自身のからだ、驚くことは驚くけどちょっと残念だな。
「あと少しで元に戻ると思うので、そのまま待っててください。」
僕に向けられる視線は相変わらず冷たいままだったが、言葉だけは僕を安心させようとしてくれているようだった。
さて、僕自身が呆けている間に何があったのか説明しよう。
端的に言うと、学校からの帰宅中、空から一人の女子が降ってきた・・・・・・・・・・・・以上!
ほ、ほんとですよ。僕自身があまりのことに信じられてないので、疑いたくなる気持ちもわかりますが、決して頭を打っておかしくなってしまったっわけではないですよ・・・・・たぶん。
それであとは漫画やラノベの世界ではよくある展開の通りにキャッチ!!・・・・とはいかずに一応受け止める形にはなったのかもしれないけれど、もみくちゃに・・・・変な意味じゃないからね。
で目を覚ましたら目の前には僕自身。ってダメだ!こんな説明じゃやっぱり僕がおかしな人認定されてしまう。でも実際一番説明ほしいのって僕なわけですよ。
なにがなんだかわからないまま一分くらいたったのだろうか、その間はお互いに身動き一つ取らずに、全く言葉も発することもなかった。まあ僕に関して言えばただただパニくってたからとしか言えないんだけど
急に視点が切り替わる。ほんとに一瞬でこれまたなにがなんだか。とりあえず今の状況は僕が先ほど空から降ってきた女子を見下げている。見る人によってはややアウトな状況だが、彼女は何も気にすることなく立ち上がると、軽く砂を払い、
「ようやく戻りましたね、それでは」
それだけ言ってそそくさとその場を離れようとする。
・・・・・・・・・いや、待ってよ!!
立ち去ろうとする彼女の腕を結構な力で掴んでしまった。
「いたっ!」「あっ!ごめん・・・・」
急な反応に女の子を傷つけてしまった罪悪感で反射的に謝った。が、ものすごく奇妙な体験をして何やら事情を知っていそうな人が何も告げずに去っていくのはひどくない?せめて何が起きたのか、それくらいは知りたかった。
「強く掴んじゃったのはごめんね、でも今何が起きてたのか教えて欲しくて」
いま改めて考えればそのとき何が起きてたのかわかっただろう。目の前にいる僕、そして視点の切り替え。それでもその時の僕は誰かにそれを指摘されるまで信じることができなかった、いや信じたくなかったのだ。
「?? 何があったのかって私たちぶつかっちゃったから少しの間入れ替わってただけですよね?それ以外に何か?」
うんん??どうやらお互いに入れ替わったことへの認識が違うらしい。
この時ようやく彼女とちゃんと向き合うことができた。長い銀髪にきれいで大きなブルーの瞳、身長は僕より少し低いくらいだから160くらいでスレイダーな体型をしているかなりの美少女である。実際こんなにきれいな人はテレビの中にだってほとんどいないだろう。こんな美少女と入れ替わってたのかと考えるともったいないという後悔が沸き立ってくるが、今は残念ながらそんな後悔よりも大きな疑問がある。
「えーっと、な、なんで入れかわチャッタノカナ?」
やばい、なんか意味わからな過ぎてカタコトになっちゃった。
「え、だって人間の世界ではぶつかるとたまに人格が入れ替わったりするのでしょう?」
おーっと、まじかこの子、この子のほうが頭打っておかしくなっちゃったのかな。「人間の世界」とかいうあたりに電波ちゃんの香りを漂わせる。
「人間界の漫画を読んだらたまに入れ替わることがあったので、さして変なことではないのではないですか?」
「現実的に入れ替わるわけないよね!よし、とりあえず一回病院に行こう。こういう時は精神科?それとも脳外科とかの方が・・・」
「嫌ですよ、私のことをそんな頭が残念な人みたいに言うのはやめてください。怒りますよ!
でも入れ替わることが普通でないなら私たちはなぜ入れ替わったのですか?」
誠に遺憾ながら最初の疑問点に戻ってきてしまった。これって結局二人とも何もわからないってことですよね?
「私としては早く天界に戻らなければというのに、こんなことで時間を取られている暇はありません。」
彼女は何か深く考え込んでいるようで、周りが見えていないのだろう。いつの間にか彼女の横にはなぜか犬が、野良かな?まあでも見るからに小さくてかわいいし、心配することはないかな。
ウ~、バウワウ!!!
「!!きゃあぁぁ!!」
うわっ!見た目に反しての豪快な鳴き声いただきました。僕まで驚いちゃったよ。アメリカ生まれなのかな、この犬は。
はぁーあ、いつの間にか僕の横に犬が座っている。あれ?いつの間にこの犬は移動したのかな?
まあ横の犬はいいとしよう。問題は目の前に再び現れた僕の方である。
これはまさかの二回目の入れ替わりですね。スパンの短さにもびっくりだけど、今度は触れてもいないのに入れ替わってしまったという事実に驚愕である。もうどうしようもなくね?
まあせっかく再び入れ替われたことだし、今のうちにと視線を落とすとストンと視線が地面まで。あぁ、スレンダーだからしょうがないよな、ま、どんまい!と憐みの目を向ける。
入れ替わった彼女の方は、その視線に気づいたのだろう、かあぁぁぁっとなりながらこっちに一歩踏み出すが、その一歩でつまずいた。うわぁ、ドジだなと僕もすぐに手を伸ばそうとするが、みじかっ!!
自分と違うからだというのはとても動かしにくいのだとわかった。手は全然届かないし、彼女(僕)は倒れてくるしで、まあご想像通り僕が彼女に覆いかぶさっている状況の完成です!
人に見られたら一発アウトの体勢で自分の力ではどうしようもない。僕が重いのか、彼女の力がないのか、
「とりあえずっ、早く離れて!」「何このからだ!動かしずらくて仕方ない!」
お互い慌てているからなのだろう。これこそもみくちゃか。
なんとか離れて今度は元に戻るまで5分くらいかかった。ようやく冷静になった僕はたまらず、
「このまま外にいるのが、危険で仕方ないから一回僕の家来てくれない」
女子を自分の家に招くのが、こんな危機的状況だとは思わなかった。