第25話 証明
あれから俺の服をリーゼに渡し直ぐに着替えて貰った。
その後10分が過ぎリーゼは俺のTシャツを着て食堂に戻って来た。
ちなみにリーゼが着替えている間に他の宿泊者が食堂に来ていた。
その対応はアリエス達姉妹が行っていた。
彼等は俺と同じ狩人でこれから狩に行くらしいのだがいつもならリーゼが彼等の相手をしているのだがその本人が居ない所為でリーゼが病気になったのではと騒ぎだしアリエス達が事情を説明したのだが………。
「「「「「この目で見ないと信じられない!だから旦那が来るまでここで待つ!」」」」」
との事らしい………色々と面倒だ。
さて、そろそろ来ても良い頃だが………。
「お、お待たせしました!」
そう言いながらリーゼが食堂に戻って来た。
それを見た彼等は「誰だよ!」と言いたげな表情で俺を見ている。
気持ちは分かる………あんなガチムチな裸エプロンのおっさんが今やハリウッド女優もビックリな美少女エルフになっているのだから………。
実を言うと俺だって信じ切れてない位なのだから彼等の反応は当然のモノだろう。
さて、どう証明しょう………。
「………あぁ~………なぁ、本当にこのひとがエレナなのか?」
どう説明しようか考えていたら向こうから聞いてきた。
ううん、………どう言ったら良いんだろうか。
何か証明出来る物………あ!。
「リーゼ、簡易ので良いからスクロールを出してくれないか?」
「スクロールですか?あぁ!はい!分かりました」
俺に言われて意図を察してリーゼは直ぐにリングに触れてスクロール作成画面を作り出し表示する項目を選択して作成した。
それをそのまま質問してきた狩人に渡し内容を確認して貰った。
「…………………本当でエレナだ」
「「「「「っ!?本気か!」」」」」
「あぁ、間違いない。お前達も知ってるだろ、スクロールは偽造不可能だって」
実際は不可能何じゃなくて難しいだけなんだけどな………。
まぁ、誰も出来て無いから間違いじゃ無いか………。
しかし………。
「「「「「うぉぉぉぉぉ!」」」」」
「本気かよ!」
「嘘だろ!?」
「あり得ない!」
「何かの間違いだろ!だって!あのガチムチの変態だぞ!」
「そうだよ!下着すら着けずに歩く変態だぞ!」
「それが!こんな美少女に!」
まぁ、そう言う反応になるはな………。
「おい!取り敢えず落ち着け!今はそれよりも!」
「あぁ!そうだな!」
「なら、行くぞ!」
「「「「「おう!せーの!結婚を前提に付き合って下さい!」」」」」
おい!いくら何でもそれは………。
彼等が血迷った事に驚いていたのだがリーゼが更なる爆弾を投げやがった!。
「ごめんなさい!私、カズキさん以外考えられないのでお断りします!」
そう、宣言して俺の腕に抱き付いて来た。
止めてくれ!これ俺が所為でフラれたみたいじゃないか!と言うか他の奴等からはその通り何だろうけど!。
そんな感じでリーゼの発言に驚いて慌てていたのだが更に事態を悪化させる一言をフィリア達が言った。
「ちなみに私はカズキさんの妻です!」
「私はカズキ様に心も身体も全てを捧げる下僕ですので他の方々には興味有りませんのでそのお積りでお話し掛け下さい」
「「「「「ちくしょぉぉぉぉぉぉ!」」」」」
そう彼等は叫びその後に半狂乱になりながら絶望の言葉を呟き出した。
「ウソダ!ウソダ!ウソダ!」
「………神は死んだ」
「………こんなのって………こんなのってぇぇ」
「………モテ男、死スベシ」
「コロス、コロス、コロス………」
怖いわ!俺別に何もしてないよね!。
ってか、フィリア!お前を妻にした覚えは無い!それとアリエス!下僕って!もう少し言い方を考えろ!それじゃまるで俺がろくでなしみたいじゃないか!。
後リーゼ!断る為に言ったのだろうが俺の名前を出さなくても良くないか!?。
本心で言ってくれてるんだろうが今じゃなくたって良いだろ!。
ってか、今は色々やる事が多くて恋人とかそう言うの考える余裕は無いんだけど!そりゃぁ皆美少女だし何もなければ喜んでいたけどさ………ちょっと変態だけど。
取り敢えず今は先にやる事やっちゃわないとな!。
しかし、これどう収拾を着ければ良いんだろう………。
「………あぁ~、内の連中が何か色々とすまない」
「いや、こちらこそ………」
………ほんとどうしてこうなったのかなぁ。
これからが不安だよ。




