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自称女神と異世界生活  作者: 水野清一
第2章 最初の…
17/34

第17話 秘密



「………落ち着いたか?」


「はい……そのお見苦しい所をお見せしました」


「見苦しく何か無いよ。君は……いや、あなたはこれまで苦労と悲しみをどうする事も出来ずに抱えていたんだから。だから、今の姿を見苦しい何て誰にも言わせない……例えあなたでも」


「すみませ……いえ、ありがとうございます。それと、言葉使いなのですが……出来れば先程までと同じでお願いします……他人行儀は寂しいので……」


「分かり……いや、分かった。これで良いか?」


「はい!」


「所でそっちはどう……まだみたいだな……」


「ウオォォォオォォオォォン」


 男泣き……いや、オカマ泣きだった!。

しかし………。


「本当に興奮するとこうなるんだな………」


「すまねぇ~……グズッ!嬉し過ぎて押さえられねぇんだよ~ぉ」


「いや……まぁ、良いんだけど……。取り敢えずそのままで良いから聞いて欲しい君達の今後何だけど……」


 その一言を聞いた瞬間ラナは一樹に視線を向けエレナは静かになった……涙は止まらなかったが……。

その内容は彼女達の今後を左右する大事な話だ……何せ彼女達は邪神に掛けられた呪いを解く為の話しなのだから。


「まずは二人に俺の事を話して置こうと思う……」


 その言葉を皮切りに一樹は今に至るまでの話をし始めた。

異世界の事、両親の事、元の世界の遺跡の事、こちらの世界に来た経緯、そして一樹の目的を。


「って訳で。俺は元の世界に帰る為にアテナの力を元に戻す事とこちらでの生活が最初の目的でその為にハンターに登録しに行ったんだ。それで今に至ると……まぁこんなとこだな」


 二人に一樹は自分が異世界人である事を隠さずに話した。

何故なら異世界人である事を隠しても既にガリウスにはバレている上ハンターの登録時に記録水晶に表示され既に記録として残ってしまっている……だから、知られるのは時間の問題なのだ。

だったら最初から話して二人に信用して貰おうと考えて隠すのを止めたのだ。


「そうですか…………。一つ聞いても宜しいでしょうか?」


 訪ね辛そうにそうラナは言って訪ねてきた。

質問がどういった内容なのかは大体予想できている……だから一樹は答えた。


「何で二人に俺の事を話したのか、か?」


「はい、一樹様のお話しして下さった事は疑ってなどおりませんし……例えそれが嘘でも真実に変えて見せます!。そして、嘘だと言った者がいたのならそれが神であろうとも許しはしません!。えぇ、それがもし邪神ならば……生きたまま爪を一つ一つ剥がしたのち皮を剥ぎその後爪先から少しずつ時間を掛けながら塵に……いえ塵すら残さずこの世に生まれた事を後悔させながら消して見せます!!」


「ソコまで!!!殆ど拷問じゃねぇか!恐いは!!!ラナの怨みが相当深いのは予想してたよ!分かる何て軽々しく言えない上に『「「俺(私)(私達)も同じ気持ちだ!!!」」』邪神の自業自得だけどさ!!!ってお前達もかよ!!?」


 ラナの言葉にエレナやアテナも反応していた。

しかも神託までその三人に同意していた。

と言うよりも神託がもう電話先から聞こえてくる女性オペレーターの様に思えてしょうがない……しかも複数人いる様だ。


「はぁ……(問題の先送りだってのは分かってるけど取り敢えず今は置いておこう)えぇっと、二人に何で話したかって言うと……単純に秘密にする意味がないから」


「?、十分秘密にしても良い事だと思いましたが?」


「確かに普通なら秘密にするべき事だよな………だけどラナ、何か忘れてないか?」


 一樹にそう言われたのだが、何も思い付かないのか頭に?の文字を大量に浮かべそうなほどに首をしきりに傾けていた。

まぁ、仕方無いだろう何故ならこちらの世界では普通にある物なのだから………。


「分からないみたいだな……まぁ、当然だよな。君達に取っては当たり前の物だものな……記録水晶だよ」


 そう一樹が言った事でようやく思い出したのか三人が「「「あぁ!」」」と納得の声を上げた。

どうやら本当に忘れていた様だ。

と、言うか何でアテナまで……やっぱり残念系何だな……。


「確かに隠す意味がありませんね」


「まぁ、それ以前に俺が単純に二人に知っていて欲しかっただけ何だけどな……てっ言うかお前は分かってなきゃイケないだろうがアテナ……いや、フィリア姫様……」


「「え?」」


「えっとぉ……一樹さん……イ、イヤダナァ~イッタイナニヲ、オッシャッテイラッシャルノヤラ……ワタシハ、【アテナ】デアッテ【フィリア】ヒメデハアリマセンヨ……」


 まるでロボットの様な口調で動揺していて全く隠せていなかった。

しかも物凄く眼が泳いでいた……。

隠そうとするにしても下手くそ過ぎである。


「いや、隠せて無いからな……。それと、大体の事情には検討がついてる……。一つは君の中にあるアテナの力を隠しておくためだろ。もう一つはアテナに頼まれてその頼まれた事をやる為には姫と言う立場が足枷になるから秘密にしたいんだろ……。ちなみにアテナからの頼みってのは邪神の討伐だろ……」


 そう言われたアテナ……フィリアを見ていたのだが……うん!見事に動揺していらっしゃる……。

今までは目を泳がせてロボットの様な片言で返事を返して来ただけだったのだが今は余りに動揺し過ぎて…右を見て…左を見て…上見て下見てまた右を…とせわしなく首を動かし続けていた。

そんな彼女だったのだが突然動きを止め雰囲気を変えた。


「やっと出て来たなアテナ……」


「さすが私が選んだ神ですね……ですがどうして分かったのですか?」


「簡単だよ、幾つかの情報を繋げただけの推察だよ」


「例えば?」


「まず一つ目はアテナとフィリア姫である時の雰囲気の違いアテナの場合は慌てずに対処するけどフィリア姫の場合は慌てる。具体的に言うとギルドでフィリア姫の正体がバレそうになった時不安そうにしていたのが急に落ち着いたよな……他にもちらほらと何回か入れ代わってる……態度が違い過ぎて分かりやすいんだよ。後俺をこの世界に連れて来たのは事故或いはお前の意思だろ?遺跡で俺をあの場所へ連れていった光はアテナで俺をこちらの世界に送ろうとしていたんだろ……違うか?」


「お見事ですね……確かにあの光は私が貴方をあの場所へ連れて行く為に出した物です。更に言えば私の水晶が砕けたのは貴方をこちらへと連れて来る為に無理をしてしまった所為です……嘘を付いていた事本当にごめんなさい。それにしても……出来るだけ違和感を隠すようにしていたのですがそんなに分かりやすかったですか?」


「あぁ、少し観察力のある奴が見ればバレバレだ。ちなみに国王も気付いてたぞ。本気で隠すつもりなら髪と瞳の色だけじゃなく他にも変えるべきだったな……」


「そうですか……」と呟いた後、目を瞑ったと思ったら雰囲気が入れ替わり銀の髪の毛が金色に変わった恐らくフィリア本来の髪色に戻ったのだろう。


「ふう、こんなに直ぐバレてしまうとは思いませんでした。お父様にもバレているのなら直ぐにでも城へ連れ戻されて仕舞うのでしょうね……」


 どうやら城の外で自由に振る舞えるのが楽しくて遊び半分でいる様だ。

窮屈きゆうくつな城の中に閉じ込められれば仕方無いのかもしれないが……。

これから一樹がやろうとしている事を考えるとそれではダメだ。

そう一樹は考え、まるでキマイラと戦っていた時の様な雰囲気へと気配を変えて言った。


「………お前、そんな遊び半分な考えだったのか?……ふざけるなよ!アテナはどう考えているのかは俺には断言出来ないが少なくとも遊び半分な考えではいないぞ!」


「わ、私は遊び半分で何て……」


「遊び半分だっただろ?さっきお前は自分で何て言ったか覚えてるか?直ぐにでも城へ連れ戻されて仕舞うのでしょうね……って、言ったよな?城に連れ戻されるのが邪神を討伐するのに関係あるか?無いよな?……それこそ姫として城に居て退屈な思いをするのが嫌だったんだろ?違うか?」


 少し言い過ぎな感はあるがフィリアとは今後長い付き合いになるのだ。

ここで正しておかなければ後々に影響する。

そして、それは彼女の死に繋がる………だから。


「厳しい事を言ってるとは思うが遊び半分じゃ死ぬかもしれない……これから君と一緒に邪神を倒さなきゃならないんだから……まぁ、そんなのは建前で俺は只、君には死んで欲しくないんだ」


「………え?」


 一樹に言われた事がそんなに以外だったのかフィリアはポカ~ンとしていた。


「何だ?そんなに君を心配したのが以外か?」


「い、いえ、そうでは……なくて……」


 バツが悪いのか何だか歯切れの悪い言い方をしている……。


「私を……城へと連れ戻すのでわ?」


「?……何でそんな話になってるんだ?」


「……え?だって?お父様に……」


「知られているが、それが?」


 確かに国王はフィリアがアテナである事に気付いていて黙認している。

恐らくだが………。


「国王は君を無理に連れ戻す気は無いぞ………むしろ」


「むしろ?………」


「君の好きにさせる為に業と黙ったままで俺に君を預けたんじゃないか?」


 そう、恐らくではあるが一樹の考えは間違って無いだろう………。

国王がフィリアを本気で連れ戻す気でいたのならギルドで会っている時に無理矢理にでも連れ戻している筈だ。

そして、国王がフィリア姫捜索依頼に一樹を指名したのは一樹にフィリア姫を守って欲しいと暗に伝えていたのだ。


「だから国王様は君を無理に連れ戻す気は無い。ただ………」


「ただ?」


「いや、何でもない……」


「?」


 そう国王は無理に連れ戻す気は無い……国王は………。


「何にしてもフィリア……君を無理に連れ戻す事はないから安心しろ……ただし、今度遊び半分だったら問答無用で城に帰すからな……」


「はい……、反省します……」


「あぁ……。しかし、今日は色々あって疲れた……。今後の事は明日話すとして今日はこれまでにしよう」


「分かった!直ぐに部屋を用意するぜ♪」


そう言ってエレナは立ち上がり部屋を用意する為にその場を後にした。


「それじゃ、私はギルドに二人を無事に青い林檎亭に送り届けた事を報告してから部屋に帰ります。それでは明日また来ますね♪」


 ラナもそう言い残し青い林檎亭を後にしギルドへと向かった。

しかし、今日は一樹に取って人生観の変わる長い一日であった。

少し懸念は残るが当面は大丈夫だろうと……この時はそう考えていたのだった。


(そう言えば……俺泊まる部屋の数伝えてないよな?………ヤベェどうしよう!)


 その事に思い至り慌て出した……所詮はDTである。

その程度で慌てるとは情けないまぁ所詮彼は……坊やだからさ!。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 一樹が泊まる部屋の数を伝え忘れて慌てているのとどう時刻……王都の地下深く暗闇の中に三人の影が中空に浮かぶ魔法の僅かな光を頼りに暗闇の奥へと進んでいた。


「くそ!あの狩人めっ!!!」


 装飾過多な豪華な服を着た男が悪態をついていた。


「如何なさいますか?」


 悪態をついた男と共に進んでいる二人の内の男が聞いて来た。


「決まっている!姫を……フィリアを何としてでも手に入れるに決まっておるわ!!!」


「しかし、の狩人は凄腕と聞きましたが?」


「あぁ!!!奴はワシがわざわざ行って苦労してまで仕掛けたキマイラを殺しおったわ!!!」


「まさか!あのキマイラを!!?」


 お供の男がそれを聞いて信じられないと驚愕していた。

二人の会話を聞いてもう一人のお供の女が楽しそうに言った。


「へぇ~♪あのキマイラを殺せる狩人がいたのね~♪面白くなりそうじゃない♪」


「何が面白いものかっ!!!これでは我等が主様の計画が遅れてしまうではないか!!!」


「あら~♪この程度で遅れる様な計画だったかしら~?違うわよね~♪」


 その女の言葉と態度により一層苛立ちながら男は言った。


「そんな事を言っているのでは無いわ!!?ワシが言いたいのは!このままでは主様がお怒りになって仕舞うかも知れぬと言っておるのだ!!!」


 この男は自分達の主がどれ程強大で残忍な者なのかを良く理解していた。

少し位の遅れならば問題は無いだろう。

しかし、何度も失敗して主の作り上げた計画が失敗に終わってしまったら。

その主の手によって彼等は容赦なく殺されるだろう……。

それが分かっているからこそこの男は焦っているのだ。


「必ずフィリアを手入れて見せる……その為に……グラゴー!!」


「はっ!」


「あの狩人を殺してフィリアを連れて来い!ワレは主様の為に儀式の準備をするよいな!!?」


「はっ!必ずやご期待に添えますよう全力を尽くします!例えこの身が朽ちようとも!!!」


「うむ!必ずや成し遂げて見せよ!!」


「は、はぁ!!!」


 その返事をしお供をしていた男……グラゴーは闇の中に姿を消した。

残された二人は更に暗闇の奥へと進んで行くのであった。



如何でしたか?。

今回、初めてこの世界で暗躍している敵を出してみました。

一応秘密結社の様な雰囲気を出せる様に書いてみました。

今後彼等が敵として幾度となく登場する予定です。

そして、今回タイトル道理?かどうかは判断し辛いですがアテナの秘密を少しだけ出させて頂きました。

今後も少しずつ明かしていく予定なので楽しみにして下さい。


次回は少し時間が開くかも知れません。

次回のアップ日は改めて後日活動報告で上げます。

それでは、また次回お願いします。

面白かったらブクマと評価をお願いします。

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