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自殺論 ー勇気への賞賛ー

作者: 湘南乃炎
掲載日:2025/10/14

おはようございます。

こんにちは。

こんばんは。


突然ですが、あなたは「自殺をしようとしている人」に、なんと声をかけますか。


近年、日本の自殺者数は減少傾向にあります。

しかし、世界的に見れば依然として高い水準です。

おそらく今も、自殺を考えざるを得ない状況にいる人が、どこかにいるでしょう。


では、もしそんな人があなたの目の前にいたら——どんな言葉をかけますか。

いろんな意見があると思いますが、最も多いのはこうでしょう。


「生きていればいいことある」


優しい言葉に聞こえます。

しかし、これは時に相手に絶望を与える言葉にもなります。

なぜなら、その言葉をかける者と受け取る者では、立っている土俵が根本的に違うからです。


生き続けてきた人間は、大きく二つに分かれます。

ひとつは、どれほどの苦難も自力で乗り越えられた人間。

けれどそんな人はほんの一握り。天才か、あるいは異常者のどちらかでしょう。

もうひとつは、その苦難の中で“誰か”に支えられた人間です。

多くの人はおそらくこちらに分類されます。

家族、友人、恋人、教師——誰かがいたからこそ、彼らは立ち直り、

辛い過去を“思い出”に変え、前へ進むことができた。


では、“誰にも頼れなかった者”はどうなるのか。

彼らは自分では解決できず、人にも頼れず、ただ押しつぶされていく。

最後の支えとなるはずの家族、特に“親”に助けを求めようとしても、

その親が不在であったり、あるいは敵となっていたなら——

頼る先はどこにもありません。

迫る苦難のすべてが、自分ひとりに牙を剥くことになるのです。


そうして追い詰められた末に、彼らは“自殺”という選択肢に辿り着く。

だが、その決断は想像以上に重い。

ニュースや記事では、わずか一文で片づけられてしまう。

場合によっては、世間に知られることすらない。


けれど、自らの手で生命を絶つというのは、何よりも難しい行為です。

自分の胸に手を当ててみてください。

その鼓動を自ら止めるというのは、生きている限り、これ以上の勇気を要することはない。

ゆえに私は思います。


その決断は——勇気そのものだと。


もちろん、自殺を肯定するつもりはありません。

けれど、その“勇気”がほんの少しだけ向きを変えて、

「誰かに助けを求める勇気」になれば——

きっとその一歩が、彼らを救うことができるでしょう。


だから私は、自殺を考える人にこう伝えたい。

それは寄り添いでも、励ましでも、否定でもなく。

贈るのは——勇気への賞賛。


「君は、すごい」


ここまで生きてきたこと。

それだけで、もう十分すごいのです。


ただ、これも私の持論にすぎません。

この言葉が“自殺”という勇気にどう影響を与えるかは、誰にもわからない。

掛ける言葉に正解など、きっとないのです。


ただひとつ、やるべきことがあるとすれば、

これまでの彼らを、そしてこれからの彼らを、決して“否定しない”ことです。


最初に述べた「生きていればいいことある」という言葉。

それは、これまで“いいことがなかった人生”を否定する言葉でもあります。

ネガティブだと思うかもしれません。

けれど、彼らには世界のすべてが敵に見えている。

言葉は自然と、否定として響いてしまうのです。


だからこそ、かける言葉は——

ただ、真っ直ぐに伝えることが大切なのです。




~~周りに自殺を考えている人がいる方へ~~


その相手は、友人、家族、恋人。

たとえ他人であっても、どうかこれまでの彼らと向き合ってあげてください。


彼らにとって、あなた方は”止めようとする敵”に見えるかもしれません。

否定的な言葉を浴びせられるかもしれません。

それでも、どうか我慢してください。


彼らはただ、吐き出す場所を求めているのです。

誰にも頼れなかったからこそ、自分の中に溜め込み、今まさに爆発しようとしている。

その想いをすべて出し切るまで、待ってあげてください。


出し切ったあと、きっと本当の彼らの姿が見えるはずです。


仮に止められなかったとしても、あなた方は悪くありません。

それだけ、彼らの勇気が重かったということだから。


”自殺という勇気”を選んだ彼らと同じように、

それを止めようとするあなた方の勇気も、賞賛に値します。


そんな自分をどうか誇ってください。

そしてその勇気を、いつか誰かに分け与えられたとき、

それはきっと、あなた方の人生にとっても大きな意味を持つでしょう。




~~自殺を考えている方へ~~


人を頼るのは、想像以上に難しいでしょう。

自分の弱さを晒すのは、怖いでしょう。

たとえ誰であっても、敵に見えてしまうことがあるのだから。


一度や二度、頼ろうとしたのに否定された。

「助けて」と叫んでも、誰も助けてくれなかった。

そんな経験を重ねれば、訪れるのは「諦め」かもしれません。


そして最後に辿り着いたのが、「自殺」という選択。

でもそこまで来るまでに、君たちは本当によく耐えてきた。


その忍耐と、振り絞った勇気は、何よりも価値があります。


だからどうか、その勇気の向きを少しだけ変えてみてください。

今までやりたかったこと、やり残したこと、

勇気が出ずにできなかったこと。


その勇気を、今こそ使ってみてください。

自殺の勇気を持つ君たちなら、きっと何だってできる。


行きたかった場所に、一人で行ってもいい。

全く知らない誰かに相談してもいい。

嫌な人たちとの縁を、思いきって切ってもいい。


背負ってきたものを、今だけでも少し置いてみましょう。

そのまま自由になって走り出せるかもしれない。

無理なら、またここに戻ってきてもいい。

少しだけでも、軽くなっているかもしれません。


死ぬ気のある君たちなら、”死ぬ気で”生き抜くことができる。


どうか明日だけでも胸を張って、夜明けの光を浴びてください。

私は、あなたがその光を感じられることを心から願っています。




ーーーー


「光は闇の中で最も輝く。今の闇を否定せず受け入れてください。

小さな光だったとしても、それは闇の中で最も輝くものになるから」


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