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第二話 伊藤の復讐

○渋谷駅前

松田を待っている伊藤。

ナレーション「彼女の名は伊藤。昔、サクラと同じ大学に通っていた。家もとなりでよくサクラが伊藤家によく遊びに行っていた」

松田を見つけるが驚く伊藤。

伊藤「…!」

松田とサクラが楽しく会話をしている。

伊藤「な…なんでサクラが松田と…」

松田の腕を組むサクラ。

それを見て怒りになる伊藤はサクラたちに向かう。

伊藤「サクラのやつ…!ここであったのが百年目…!わしは貴女を絶対に許せねー!」

伊藤「おい!サクラ…!」

中村が松田に名刺を渡しサクラを連れて行く。

伊藤「何だ?あの男…サクラの彼氏?それにしてもイケメンやんけ…」

伊藤を見つける松田。

松田「おい!伊藤、ここにいたのか」

伊藤「あの二人はなんだったの?」

松田「いや、彼女が道を聞かれて教えたんだけど…連れて行って欲しいと腕を組んで…」

伊藤「それで!?」

松田「あ、安心してくれ!俺は伊藤が待っているから断るつもりだったんだ!」

伊藤「ありがとう。さっき名刺もらったよね。見せてくれる?」

名刺を伊藤に渡す松田。

松田「これか?」

伊藤「…!」

伊藤(M)「中村さん…JJ会社!?大物じゃない…!ふふふ…いいこと思いついた。サクラの彼氏…私が奪ってやるわい!」


○渋谷街

サクラの腕を掴み歩く中村。

サクラ「ちょっといい加減この腕離して」

サクラの腕を離す中村。

中村「サクラさん。あの男はなんですか?」

サクラ「あんたには関係ないでしょ?っていうかなんでここに?」

スマホでサクラのインスタストーリを見せる中村。

中村「サクラさんのインスタストーリを見てきました」

サクラ「…!恐るべし…SNS…それで?なんで私に何か用でも?」

中村「サクラさん。僕というものがありながらどうして他の男に手を出すんですか?」

サクラ「あのね!私はあなたと付き合ってないのよ!もうほっといてくれ!」

サクラ去る。

中村「…」

スマホが鳴り電話を出る中村。

中村「もしもし、中村です」

伊藤「もしもし?中村さんですか?」

中村「失礼ですがどちら様ですか?」

伊藤「私、サクラのお友達の伊藤です」

中村「こんにちは、伊藤さん。僕に何かご用でも?」

伊藤「私、あなたとお話がしたくて…ダメですか?」

中村「お話ですか?」

伊藤「えぇ。直接あって〜お話がしたい〜」

中村「わかりました。明日1時。銀座駅前にあるカフェで大丈夫ですか?」

伊藤「はい〜。大丈夫です」

中村「では。明日会うのを楽しみにしてます〜」


○渋谷駅前

アイスコーヒー二つを両手に持ち伊藤のところに歩く松田。

松田「伊藤〜!アイスコーヒー買ってきたよ〜!」

伊藤「くくく…」

松田「伊藤、どうした?」

伊藤「はははは!待ってよろ!サクラ!わしの復讐はこれから始まるんじゃ!」


○銀座駅前カフェ

伊藤に名刺を渡す中村。

中村「改めまして中村と申します」

伊藤「これはどうも」

伊藤(M)「近くで見るとすごくイケメンじゃないか!サクラのことじゃ…こんなイケメン…サクラの彼氏に決まっとる!」

中村「それで僕とお話をしたいと言いましたが…」

伊藤「サクラとうまくいってますか?」

中村「いいえ…僕が無能で無知なせいで…」

伊藤(M)「大企業で働くのに何が無能なのか…サクラに落ちたのは無知だったが…」

中村の手を握る伊藤。

伊藤「安心してください!中村さん!無能であれば努力すればいい!無知であれは知ればいい!この私があなたを育てて見せます!」

中村「伊藤さん…!ありがとうございます!さすがサクラさんのお友達です!よろしくお願いします!」

伊藤「任せてください!」

伊藤(M)「誰がサクラの友達や?わしはサクラの敵じゃ!」


○銀座の服屋

ワンピースを着て中村に見せる伊藤。

伊藤「どう?似合う?」

中村「あの…これは一体どういう事ですか?」

伊藤「ムー!敬語禁止!私たち、今は恋人同士なんだから〜デートの練習よ練習!」

中村「練習ですか…」

伊藤「いいですか?中村さん。女は褒めてくれることを望まれるものです。そのために女は頭から足まで!身体全て気にして彼氏からその言葉を聞いて喜ぶのが女という者なんです」

中村「女を褒める…わかりました!」

伊藤「だから敬語禁止!ではやり直して…このワンピースどう?」

中村「似合ってるよ。高い身長を持つ伊藤が着ると身体のラインが見えやすく特に腰のラインが出たせいでよりワンピースの形が出てとても似合ってる」

伊藤「そ…そう…ありがとう…」

伊藤(M)「真面目な返事をするな…」

伊藤「真面目に答えなくてもいいのよ」


○銀座の服屋の前

店員(声)「ありがとうございました〜!」

服屋から出た伊藤と中村。

伊藤はワンピースが入ってる紙袋

を中村に渡す。

中村「何?」

伊藤「か弱い女は荷物を持ち歩きたくないもの。いつも彼氏にエスコートされたい気持ちを持っているのよ」

中村「現代社会に女がか弱いですか?」

伊藤「女は誰かから守って欲しい者なんだからか弱いのよ!」

伊藤「エスコート…わかった!」

伊藤をお姫様抱っこをする中村。

伊藤「ちょ…!」

中村「さあ!行こう!」

みんな中村たちを見ている。

人A「お姫様抱っこしている」

人B「まぁ、初々しいわね」

顔が赤くなる伊藤。

伊藤「お…おろしてくれ!」


xxx


伊藤「あんたはどうしてこう普通にやることができないんだ…」

中村「ごめん…」

サクラを見つける中村。

中村「サクラさん…」

伊藤「サクラ?」

サクラを見つける伊藤は中村の手を握る。

中村「?」

サクラを呼ぶ伊藤。

伊藤「サクラちゃん〜!」

サクラ「ん?伊藤ちゃん!久しぶり! ん?どうして伊藤ちゃんと中村が手を繋いでいる?」

伊藤「私たち…」

中村にキスをする伊藤。

中村「いきなり何をする!?」

伊藤「こう言う関係になったってことよ〜」

サクラ「…」

伊藤「ごめんね〜。サクラちゃん。君の彼氏さん私がいただくわ」

サクラ「中村さんは私の彼氏じゃないわよ」

伊藤「もう〜サクラちゃん〜こんなイケメンを貴女が落としているに決まっているでしょう?」

サクラ「まぁ…落としては落としたんだが…断じて私の彼氏じゃない」

中村「…!」

伊藤「また嘘をついて…」

中村の顔を見る伊藤。

中村「…」

伊藤「中村…あんたサクラちゃんの彼氏じゃないの?」

中村「うん…」

伊藤「…! じゃ…私は今まで何を…」

逃げ去る伊藤。

伊藤「覚えていけ! サクラ! わしの復讐はまだ終わってないのよ!」


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中村「違います!サクラさん!これは誤解です!」

サクラ「伊藤ちゃんにはタメ口でキスをしたことが?」

中村「キスのことは僕は同意してません!サクラさんと上手く付き合えるように伊藤さんとデートの練習をしていたんです!」

サクラ「私と…?」

泣き始める中村。

サクラ「ちょっとなんで泣いているのよ!」

中村「僕の初めてのキスを伊藤に奪われちゃって…キスだけはサクラさんのものだったのに…」

サクラ「乙女なことを言いやがって…行きましょう」

中村「どこにですか?」

サクラ「私と上手く付き合うために練習したんでしょう?デートしに行くわよ」

中村「わかり…うん!サクラ!」

道を歩く中村とサクラ。

中村「鞄…俺が持つか?」

サクラ「ん…ありがとう」

中村「あと…」

サクラ「ん?」

中村「その服…とても似合ってるよ…」

サクラ「ありがとう…」

ナレーション「結局、思い違いでサクラに復讐ができなかった伊藤。だが彼女の復讐はこれからも続く」

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