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異世界看護師と猫の医師  作者: 十二月三十日
第1章:異界の目覚めと森の咳
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サマリ01: ステータス画面と新たな契約

現役看護師が執筆する医療系の異世界転生ものです。


どーぞ、ごひいきに。

陽翔は異世界に転生した直後、周囲の異様な景色に圧倒されながらも、次第にその状況を受け入れ始めていた。新たに与えられた使命と力を持ち、この世界でどのように行動するべきか。そんな思考を巡らせていると、ふと目の前に一枚の光のスクリーンが現れた。


「これは…?」

陽翔は目を丸くした。目の前に、文字とアイコンが並んだ画面が浮かび上がったのだ。異世界の光景に馴染むように、そのステータス画面は少し透明で、魔法のような光を放っている。


画面に表示された文字を見て、陽翔はそれが自分の「ステータス画面」であることを理解した。


【ステータス画面】

〇名前:涼風陽翔

〇種族:ヒューマン

〇職業:看護師

〇レベル:1

〇HP:100

〇MP:50

〇魔法:ーーー

〇グレイス:≪医療の恵み≫ステータス画面から、現代知識や医療材料を得ることが可能。ただし医療に関したことに限られる。


その下には、いくつかの項目とアイコンが並んでいた。陽翔はその画面をタッチしてみると、次々と詳細情報が展開された。どれもこれも見慣れないものばかりだ。


「これは…使い方がわからないな。」陽翔はスクリーンに触れながら、画面の下部に小さな文字で書かれている「チュートリアル」を目に留めた。


「チュートリアルか…。これで使い方を確認してみよう。」

陽翔はその「チュートリアル」のボタンをタップした。すると、画面に新たな情報が流れ込み、魔法のように表示されていった。


【チュートリアル】

・ステータス画面はあなたの基本的な能力や魔法、グレイスを管理する画面です。

・現在、あなたは「グレイス」という特別な力を所有しています。この力は、医療の知識を使用し、異世界の治療法を進化させる力を持っています。あなたと契約したもののみがその力を発現し使うことが可能となります。

・ステータス画面の魔法欄には、新たな魔法やグレイスが追加される可能性があります。


「なるほど、これがステータス画面の使い方か。」

陽翔はその説明を読み、ふと次のアイコンに目を移した。それは、まだ使ったことのない「契約」のアイコンだった。何かの契約を結べるのだろうか。


そのとき、陽翔の肩に乗っているアーツが軽く鳴いた。陽翔はその小さな猫を見つめる。


「アーツ、君と何か契約することができるのか?」

アーツは陽翔の目を見て、ゆっくりと鳴いた。その鳴き声に何か意思が込められているような気がした。


陽翔は「契約」のアイコンをタップしてみると、画面に新たな項目が現れた。


【契約】


アーツと契約することで、彼の「グレイス」を覚醒させることができます。


契約には双方の同意が必要です。アーツに「契約」を申し出ますか?


「グレイスって…、まさか、君も何か力を持っているのか?」

陽翔はアーツに問いかけたが、猫はただ静かにその瞳を見返すだけだった。


「アーツ……君が俺とともにこの世界に転生したのも何か意味があるのかもしれない」


陽翔はそう呟き画面の選択肢をタップした。


【YES】


すると、画面の中に金色の光が走り、アーツの周りに光の輪が現れた。


「アーツ、君の力を引き出すために、契約を結ぶんだ。」陽翔はもう一度アーツに話しかけた。すると、アーツは小さく鳴いた後、陽翔の手のひらに頭を押し付けるようにして、静かにうなずくように見せた。


その瞬間、陽翔の視界が一瞬にして白い光で覆われ、次に目を開けたとき、アーツのステータス画面が陽翔の前に現れた。


【アーツのステータス】

〇名前:アーツ

〇種族:猫

〇職業:猫の医師

〇レベル:1

〇HP:80

〇MP:40

〇魔法:ーーー

〇グレイス:≪医学の恵み≫専門は内科医。実際に手は出せないが、涼風陽翔とその眷属には声が届く。また指示を出し、治療効果を底上げする能力もある。


「やっぱりお前にもグレイスが発現したか。ふむふむ・・・。つまり、このグレイスは医師のそれか」

陽翔が驚いてアーツを見つめると、その瞳が一瞬だけ淡く光った。そして次の瞬間、陽翔の頭の中に直接響くような感覚で声が届いた。


『医学の知識……陽翔、私の声は聞こえていますか?』


「……アーツ!?お前、話せるのか?」

思わず声を上げる陽翔に、アーツは冷静な声で応じた。


『はい、私はあなたと契約を結んだことによって、陽翔、あなたとの会話が可能になりました。』


驚きつつも、陽翔はすぐに理解した。契約によってアーツのグレイスが覚醒し、意思疎通が可能になったのだ。


「これなら、治療の相談もできるな……!」

陽翔は新たな力と相棒を得たことを実感しながら、この異世界での第一歩を踏み出す決意を固めた。


最後まで読んでいただきありがとうございました。引き続きお楽しみください。

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