表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/23

死後の選択、そして転生

始めまして。作者の【しわすみ とうか】です。

現役看護師が執筆する医療系の異世界転生ものです。

どーぞ、ごひいきに。

サマリ001:限界


陽翔は、意識を取り戻すと、周囲が見慣れない風景であることに気づいた。身体に感じていた疲労感や痛みが消え、代わりに静けさに包まれていた。頭の中で、少し前の出来事を思い出そうとしたとき、ふとあることに気づく。


「あれ……?」


病院勤務を終えて帰宅し、ベッドに横たわった記憶が蘇る。そのまま、深い眠りに落ちていった。それが陽翔の最期だった。過労が重なり、身体が限界を迎えたのだ。


「……どこだ、ここ?」


周囲には、異常に青い空と、奇妙な形をした木々が並んでいる。陽翔はその不思議な景色を見つめると、ふと肩に軽く乗る温もりに気づいた。


「アーツ……?」


陽翔の肩にしがみつくのは、彼が死ぬ前に大切にしていた猫、アーツだった。驚くことに、アーツも一緒に転生したようだ。


その時、目の前に一筋の光が現れ、その中から輝く女性が現れた。彼女の周りには神秘的な光が漂っている。


「私は医神、リュージュ。お前に、第二の命を授ける。」


陽翔はその声に驚き、顔を上げた。女神の瞳は優しさと深い慈愛に満ちており、彼を見つめている。


「お前の現世での命を私は見守っていた。お前がどれほど多くの命を救おうとしたか、そしてそのためにどれほど尽力してきたかを。」


女神、リュージュは続けた。


「お前が携わった医療は、非常に先進的であった。しかし、これから行く世界は、医療の発展が魔法と宗教により停滞し、崩壊しかかっている。そしてたくさんの命が失われて続けている。お前の力を使い、この異世界で命を救い、医療を根本から変えていく役目を担ってもらいたい。」


陽翔はその言葉を受け止め、しばらく黙って考えた後、彼は決心を固める。


「私は……もう一度、生きて、命を救いたい。」


リュージュは微笑みながらうなずいた。


「その決意を私は受け入れよう。お前には『グレイス』を授け、異世界での力を与える。」


「グレイス?」


陽翔が尋ねると、リュージュは答える。


「それは、【医療の恵み】というグレイスだ。現代医療の知識を駆使して、この世界の病や怪我を治す力となる。」


女神の手のひらから金色の光が流れ、陽翔の身体を包み込む。その光は彼に力を与え、瞬く間に異世界での新たな命を与えた。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

サマリ002:異世界転生


陽翔は再び目を開けると、体に力がみなぎっていることを感じた。周囲に広がるのは、見たこともない風景。陽翔は目を凝らして、再び自分が置かれた状況を確認する。


「ここは……異世界ってことでいいんだよな?」


目の前に広がるのは、広大な草原と大きな木々、そして遠くに見える城。異世界の風景が広がっていた。


「ニャー。」


陽翔は、肩に乗っているアーツを見つけ、思わずその体を抱きしめた。アーツも無事に転生したことを確認し、陽翔は安心した。


その時、再び目の前に光が現れ、その中からリュージュの姿が現れた。


「お前には、グレイスを授けた。だが、それだけではない。この世界でお前の命を使い、医療と魔法を融合させる役目を果たしてもらう。」


陽翔はうなずき、静かに答える。


「分かりました。私の命を使って、救える命を救います。」


そして、陽翔は新たな世界で医療の未来を築くため、第一歩を踏み出すことになった。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

引き続き、次話を読んでいただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ