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1 死亡

見つけてくださり有難うございます。

夜の街は明るく、夜空に星は無い。


道行く人は二人組か家族、仕事帰りのサラリーマン。


多分、そのサラリーマンの多くはこれから我が子の居る家に帰るのだろうな。鬱蒼な者などいないのだろうと思える程、人々が輝いて見える。


店の前にサンタ服を着た人がちらほら、フライドチキン屋の人形の前には親子連れからお一人様まで、様々な人による行列。


そう、今日は十二月二十四日、クリスマスイヴ。


そんな幸福の日とも言える日に、僕―高木亮は恨めしさと焦りを感じていた。


何故電車は大切な時に遅れるのだろうか?まるで今日はバイトに出るべきではないと言わんばかり。


僕は年中金欠だ。日雇いであろうとバイトに遅れたり、体調などの理由でできなかったりして収入が細れば、致命傷になりかねない。

人の自害に付き合う余裕なんて、とうの昔に置いてきてしまった。


しかし、そんな焦る気持ちを横目に、僕の足は信号に止められる。


「なんでこうも不幸が重なるかなぁ……。」


そう呟いても、街に溢れる輝いた者達の一人が助けてくれるわけでも、信号が変わるわけではない。


それでもなお、愚痴は、口から零れ落ちてしまった。信号のせいか、僕のせいか。それとも……。


そんなことどうでもいい、せめてこの時間を有意義な物に変えよう。頭の中だけではあるが、帳簿をつける。


今の所持金は大体三万円。今月の家賃は先週払ったし、ガスや水道なんて殆ど使っていない。


電気代と貯蓄として、口座には2万円ほど。


頼むから結婚しないでくれ、友人よ。そう願いつつ、手元の時計を見る。18時3分。既に3分遅刻。


あぁ、今回は失敗だな。折角夜勤で時給の良い仕事だったのに、勿体ない。

駄目だ、ポジティブに考えねば。未来は過去にない。


どうも信号は解せない。何故こんなに青に切り替わらないのか。もう1時間くらいが経過したのではないだろうか?いい加減変わってほしいところだ。


そんな願いが通じたのか、信号は青を示す。それでいいんだよ。それで。


今はとにかく急ごう。歩くスピードを速くする。


しかし、半分程渡ったところで、僕以外誰も横断していないことに気付いた。怪訝に思い左右を見回すと、僕の後ろには啞然とした人や、スマートフォンを構える人その中に、特定の方向を指差す人を見つけた。


右?右に何かあるのか?そう思い、見てみる。1台のトラックがある。それは徐々に近づいてきていた。


しかも、目に見えてわかるほどのかなりの猛スピード。僕が唖然と口を開けたとしても、止まることを知らないそのトラック。


そして、そのままトラックは僕を薙ぎ払う。僕の身体と意識は宙を舞った。僕の身体と意識は宙を舞った。

読んでくださり、有難う御座います。

感想、ブックマーク頂けると有難いです。

どうも、窓際の箪笥です。

今回もノリで初めてみました、新作です。

今回も完結……出来たら良いな。

前回よりは上手くやりたいですし、長くさせるつもりです。

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