表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ナイト・ラスト  作者: 伊藤 おさむ
第一章
30/32

偽者 10

 

「これで・・・終わったのよね?」


「ああ。帰ろう。」


 ラストはセルティアを負ぶろうとしゃがみこんだ。


「・・・何よ。」


「お前もうヘロヘロだろ?いいから遠慮するな。」


「なっ!あなたに負ぶわれろっていうの?」


 恥ずかしいのか、純粋にラストに負ぶわれることが嫌なのか、中々動かないセルティア。


「もういい。」


「ちょっ!」


 ラストは片手でセルティアの肩を抱き、もう一方の手を膝裏に通して持ち上げる。


 所謂お姫様抱っこだ。


 セルティアが腕の中で暴れるが、それを無視してラストは部屋から出る。


 部屋の外には来る頃にいたスケルトンやアンデットは見当たらず、あの禍々しい魔力も無くなっていた。


 そしてルイス達と入れ違いにならないように、二人は遺跡の前で待つことにした。


 座り込む二人。


 しばらくの間、二人の間に会話は無かったが、セルティアがおもむろに話し出した。


「その・・・ありがとう。助けてくれて。」


 弱々しく話すセルティア。


「気にするな。・・・これが俺の役目だ。」


「やっぱり、あなた私の護衛だったのね。」


「・・・・。」


「もしかして、『黒』?」


「ッ!」


 ラストは言い当てられた事に動揺した。


 そして、この状況で隠し通せるわけはないとも思い、諦めて話し出す。


「ああ。悪いな、騙すような形になって。」


「それこそ、気にしないでいいわ。おかげで助かったのだし。」


「そうか。なら良かったよ。たぶん、俺は今回のことで、この任務から外される。」


「ッ!」


 ラストは満足げに笑って言う。


「俺の任務は気づかれずにセルティアを護衛することだ。結果、護衛も満足に出来ず、セルティアにも俺のことがバレた。」


「けれど、私は無事だったわ。」


「確かに無事ではあったが、任務としては何も果たせていない。知ってるだろ?『モノクローム』にとって、これがどれだけ重要な事なのか。」


「・・・・。」


『モノクローム』はこの国の象徴的存在だ。


 そんな組織に属しいている人物が、任務の失敗、それも存在意義と言ってもいい王族の護衛に失敗したなど、国にとっての恥だ。


 たとえそれが、表に出ない『黒』であっても変わらない。


「それに、護衛が付いてるのがバレたなら、もう『黒』の必要はない。そもそも護衛は『白』の方が得意だしな。」


「・・・分かったわ。」


 セルティアは不満がありそうだったが、理解も出来たためどうにか納得した。


「あっ!いました。二人とも無事です。」


「セルティアさま!ラストさん!」


 どうやら迎えも来たようだ。


 遠くから教師陣や四班の連中がこちらに向かってくる。


「行こうか。」


「そうね。」


 二人は立ち上がり、みんなの元へ向かった。






よろしければ小説の感想や高評価、ブックマーク登録、レビュー等、よろしくお願いします。

励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ