1話 半ケツ少年空を飛ぶ
皆様こんにちは
土ノ子です!
今日から毎週金曜に連載していきたいと思います!
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「またやらかしたのか。」
「そーなんだよ…またやっちゃったんだよ林太郎。」
今カフェで相談を受けている俺の名は西魏 林太郎。
そして俺の目の前にいる相談してくるやつは幼稚園年中からの幼なじみの相本 里騎太。
お互い幼稚園で仲良くなり、小、中、高、大とかれこれ15年の付き合いである。
「それで?今回はどうしたんだよ。」
「あぁ、それがな…昨日の朝トイレに居たんだよ。んで、糞してたのな。」
いつもは大事の時でもヘラヘラしてる里騎太がこうも真剣な顔をしているとこちらまで緊張してくる。
ゴクリ。
「そん時に屁が出たのよ。そしたらトイレの屋根突き破って空飛んだんだよね。」
「ブーっあはははは。昨日半ケツ出しながら空飛んでるヤツがいるってネットニュースに上がってたのお前だったのか。だっめだ面白すぎてジヌ。はははははっ。」
最初は我慢して小刻みに震えていた林太郎だが、輪ゴムを引っ張りすぎてパンっとちぎれた様に腹を抱え、太ももをバシバシ と叩きながら高らかな声で笑った。
里騎太は笑い事じゃねぇよと頭を抱えた。
この相本里騎太は生まれた頃からスーパーパワーマンなのだ。
産声が大きすぎて病院の窓ガラスを割ったという伝説から始まり、4歳の頃友達をぶったらブラジルまで吹っ飛んだ。
50mを本気で走ったら近くを走っていた車が横転し車12台を巻き込む大事故を起こした。
寝返りを打ったらアパートの下の階が潰れた。
そんな里騎太だが中学一年生の頃には力の制御が出来ていた。
のだが…中学三年生の初めの声変わりをキッカケに力が溢れ、再度制御が出来なくなり、今は屁をするだけで空を飛ぶようになってしまったようだ。
「俺の将来の夢…勇者だったのに。」
コイツの将来の夢は勇者だ。
そんなコイツは今でも夢を見ている。
そんな里騎太に俺はいつもの一言を言う。
「ダメダメ。お前はどっちかと言うと破壊神側だわ。魔王にピッタリだから。今のお前が拳を握ったら地球が滅ぶから。」