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とある少女の秘密

作者: 華点

 稲川夏帆――中学二年生には人に言えない秘密があった。それはおむつが好きというものだった。これはおむつとまったく縁のなかった少女がおむつに惹かれていく物語。


 なぜ彼女がおむつに興味を持つようになったかというのは二ヶ月ほど前、いとこの早希が泊まりに来た時だった。早希はもう小学二年生だったが夜のおむつが外れていなかったらしく、一緒に風呂に入ったあと体を拭いてあげると荷物の中から取り出したのは可愛らしいパンツではなくピンク色のおむつだった。

「・・・早希、もしかしておねしょしちゃうの?」

「うん。たまに大丈夫なときもあるけど今日はお泊まりだからお母さんが履きなさいって」

「そう、なんだ」

 おむつを見た瞬間、自分の体に電流が走ったようだった。拍動が早くなり呼吸がほんの少し荒くなる。自分も赤ちゃんみたいにおむつを履いて寝たい、直感的にそう思った。

 だが、早希におむつをもらっても体のサイズからして入るか分からない。それ以前におむつをもらう理由が思いつかずこの時は何とか踏みとどまる。

 夏帆は普通にパンツをはき、パジャマを着る。早希はおむつの上からパジャマを着る。だがダボっとした下半身のシルエットはパジャマで全く隠れておらず、夏帆の脳内から「おむつ」という存在を完全に消し去ることはできなかった。

「お姉ちゃん。一緒に寝よ?」

「うん。いいよ」

 そのまま布団へと直行し一緒の布団で眠りにつく。普段は一人っ子で一緒に誰かと寝る機会がないので新鮮だった。寂しがりやな早希に抱きつかれながら眠りにつく。


 目覚ましで目が覚める。夏帆と同じタイミングで目を覚ます。

「・・・おはよ」

「おはよお姉ちゃん」

 二人とも体を起こし、夏帆が布団をたたむ。すると早希が近づいてくる。

「ん?どうしたの?」

「・・・おねしょしちゃった」

 小学二年生だからなのか同姓だからかは分からないが早希はためらうことなくパジャマのズボンを下げ、ぱんぱんになったおむつを見せてくる。一度少しは収まっていたおむつに対する気持ちが再び蘇る。ぱんぱんに膨れ上がったピンク色のおむつ。じっくり見てしまっている自分に気づきあわてて首を横に振り、正常な思考を取り戻そうとする。

 (どうしちゃったんだろう私・・・)

「私じゃ処理の仕方とかよくわかんないから、お母さんのところに行っておいで。怒られないでしょ?」

「たぶん・・・だけど怖いからお姉ちゃんも来て・・・」

「まったく・・・しょうがないなあ」

 可愛いいとこだ。仕方ないように装いながら一緒に早希の母親の元へと向かう。

「・・・あのさ、おねしょしちゃった・・・ごめんなさい・・・」

 早希は母親に頭を下げる。すると早希の母は早希を抱きかかえていった。

「パジャマが濡れてないってことはお布団は汚さなかったんだ。えらい。じゃ、おむつ脱ごうか」

「うん」

 母親は手際よく早希のパジャマを脱がせておむつをあらわにさせる。そしておむつをゆっくりと脱がせておしりふきで早希の下半身を手際よく拭いていく。最後に普通のパンツを履かせて終了だ。

「・・・もしかしてお姉ちゃんだからしてあげたかったの?ずっと見てたけど」

 早希の母に言われ、ドキッとする。

「まあ、そんな感じです」

「さすがにいとこだとはいってもおむつの片付けは申し訳ないから大丈夫。気持ちだけで

「あ、はい」


 この後おむつが登場することもなく楽しい時間を過ごし、早希一家は帰っていった。だが心の中のもやもやは残ったままだ。

 (おむつ・・・いいなあ)

 ふと思いつき、自分の部屋に戻ってスマホの検索画面を開く。スマホはこの前買ってもらったばかりだ。まさかここで役に立つとは思ってもいなかった。

 (子供用 おむつっと)

 検索を掛けると早希が履いていたのと同じおむつを発見する。

 (あ、これ早希が履いていたやつだ!)

 パッケージを見ただけでドキドキが止まらなかった。何とか息を整えながら下にスクロールしていく。値段は財布の中身で何とか足りないことはない金額だった。今持っているのは二千円ちょっと。買おうと思えば買うことができる。

 (だけどこのサイズじゃきっと履けないだろうな・・・)

 一旦ページを閉じ、さらに調べていく。するとある商品に目が留まる。ピンク色のパッケージで適正体重は十八~三十五キロとなっている。多少オーバーしているような気がしたが少しくらいなら大丈夫だろう。値段はあまり変わらないが枚数は十四枚と半分程度だ。パッケージを隠すことを考えると量は少なくても十分だろう。

 思い立ったが吉日、夏帆は学校に通うのに使っている非学校指定のリュックサックを空にして家を飛び出した。時刻は四時過ぎ、帰宅時間を考えるとあまりゆっくりはしていられない。

「急がないと」

 そう、小さくつぶやいた。


 家から一番近い、普段から通っているドラッグストアに行く気には当然なれず、ほとんど使わないもう一つのドラッグストアへと向かう。入店し、急いで子供用おむつ売り場へと向かう。

 (あった!)

 手の届きやすい中段に目的のピンクパッケージのおむつは置かれていた。周りに客がいないことを確認してパッケージを手に取り、急いでレジに向かい会計を済ませる。普段なら絶対にしないような金額の買い物だが、一切のためらいはなかった。

 幸い、知り合いに出会うことなくおむつの入手に成功し、リュックに入れて持ち帰る。こうすれば周りからはおむつを持っているとは気づかれないだろう。

 家に帰るとちょうど五時だった。五時の時報と共に家に滑り込む。

「どこ行ってたの?」

「買い物!」

 それだけ言い残すと二階へと駆け上がり、自分の部屋に入って扉を閉める。今すぐ楽しみたいところだが、トイレに行きたくなってから出なければ意味はないだろう。それに両親が寝静まらないとおむつを履くことはできない。バレたらその時点で終わりだ。

 そのまま数時間リュックの中におむつを眠らせ、ついに親が寝静まった十時ごろ、はさみを使って端から丁寧にパッケージを開いていく。心臓がはじけそうなくらいドキドキだ。

 すべてのおむつがあらわになり、その中の一枚を取り出す。ピンク色ではないが可愛い柄が描かれている。履いていたズボンとパンツを慌てて脱ぎ、おむつに足を通す。

 (履けた!・・・だけど思ってたよりもゴワゴワしてない)

 これが第一印象だった。適正体重よりも超えていたが履きづらいということは全くなかった。履き心地はあまりパンツと変わらない。こんなのにおしっこをして大丈夫なのだろうか。

 (漏れないよね?)

 それだけが不安で念のためおむつの上からズボンをはき、おむつが見えていないことを確認してから一階に降り、バスタオルを取りに行く。あまりパンツと変わらないおかげで外から見てもわかりづらい気がした。誰かに見られることがなかったので全く問題はなかったが。

 再び部屋に戻り、ズボンを脱いでおむつ姿になる。なんだか赤ちゃんに戻ったような気分だった。

 (・・・そろそろトイレに行きたくなってきたな・・・本当に大丈夫かな?)

 不安が残るがおむつにおしっこをしないのであればおむつを買ってきた意味がない。足元に二つに折ったバスタオルを置き、足を肩幅に開いて立ち、少しずつ尿道を緩めていく。

 (あっ・・・出てる・・・)

 普通ならありえないが股の下が温かくなっていく。おむつがおしっこをしっかりと受け止めてくれている証拠だろう。しながら足回りを確認するが漏れていない。

 (じゃあ思いっきり出しても問題ないよね?)

 力を込めて勢いよくおしっこをする。おむつからは恥ずかしが「しょわ~」という音が小さく聞こえてくる。そして最後までおしっこを絞り出す。漏れないか心配だったが、漏れ出すということは全くなかった。

 おしっこ一回分を吸収したおむつはずっしりと重くなっていて暖かかった。思い切って揉んでみるとぶにゅぶにゅしていて柔らかい。

 (これがおむつか・・・最高!)

 こんなにおしっこをするのが気持ちいいと思ったのは初めてだった。そしてこんなにもおむつが気持ちいいとは。

 自分の中で何かが変わった瞬間だった――そして彼女はこれをきっかけとしてさらにおむつに手を伸ばしていくことになるのだがこの時の彼女はまだそれを知る由もない。


 Fin

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