3話
3話です。
前回説明し忘れてましたが、◆で場面が変わります。また、〜は時間が少し飛びます。
洞窟は分かれ道とかも無く5分くらい歩いたら抜けられた、けど問題はここからだ。
「洞窟抜けたら森とか聞いてないよ…」
そう、森だ。
しかもさっきジャンプして確認したけど、割と深いところにいるみたい。
いや、さらっと言ったけどジャンプして木を超えるっておかしいよね、こういうところで人間じゃないんだなって痛感するよ…
まぁ、それは置いといて。
こういう時はどっちに進めば良いんだろう、どっちに人里があるとかはわからないし運任せにしようかな?
木からなるべくまっすぐな枝を取って地面に立てるように置いてっと
「うん、右方向だね。」
ということでボクが進む道は右に決まりました。拍手!
パチパチパチ!
「うん、こんなことやめて早く進もう。」
べ、別に寂しくなったとかじゃないから!
◆◆◆◆◆
いやー、つまらない。
かれこれ5時間近く歩いてるけど景色は変わらないし、いつまで歩けば良いのかも分からないし退屈すぎる。
途中から【血液魔法】の練習をしてたけど少し前に完璧に使いこなせるようになっちゃったし、そろそろ練習相手とか欲しくなってきたなぁ
ん?少し離れたところから音が聞こえたような?
人でもいたりするかな、行ってみよう。
〜〜〜〜〜
はい、現場のフィーネです。
音の聞こえた辺りに来てみたところ残念ながら人の姿は見当たりませんでした。
ですが、代わりに大きな熊さんがいました。
体長およそ4メートルでごっつい爪をした熊さんは、頭に二本のツノが生えた馬みたいな生き物を貪っています。
涎をダラダラ垂らしながらゴキッバキッと骨を噛み砕いている姿はただただ怖いです。
練習相手が欲しいとは言ったけど、いきなりこんな凶暴そうなやつじゃ無くてもっと弱そうなやつが良かった!!!
いやもうこれは逃げの一択でしょ!?
バレないようにゆっくり音を立てないように下がらなきゃ、まず一歩
パキッ
あ、熊さんこっちみた。
目、合っちゃった。
「こ、こんにちはー。良い天気ですねーさようならー」
ゴォォォォ!!!
「ひぃぃ!」
ですよね!逃してくれませんよね!
こうなったら全力で【血液魔法】を撃ってみよう!
ダメだったら全力で逃げよう!
「いけ!!!」
血の球は一直線に熊の頭に飛んでいった。
そしてパンッという音と共に弾けてしまった、熊の頭が。
「うっわ、柘榴みたい…」
全力で撃ったけど威力がすごいな、粉々だよ…
全く効かないで逃げ回るよりはましだけどさ。
「それにしても、こんなに酷い有り様なのに気持ち悪くなったりとかしないな。吸血鬼と魔王になった影響とかかな?」
魔物とかがいる世界みたいだし、これからこう言う事がたくさん起きるだろうから毎回吐いたりしない事は嬉しいけど、複雑だなぁ。
おっと、考え事は後にしないと。血の匂いで他の生き物が寄ってくるかもしれない、ここから離れよう。
「あれ、血といえば【血液魔法】で撒き散らされた血って操れるんじゃない?」
ちょっと試すだけだから大丈夫。上手くいけば戦力増強できるし!
おぉ、出来た。
しかも大量の血を一気に操ることも出来るっぽいぞ!
もしかして【血液魔法】って強くない?
もし、一度に操れる血の量に限界がないなら敵を殺せば殺すほど殺傷能力が上がっていくことになる?
…これは後で試してみないとね。
よし、調べたいことも終わったしこのまま一気に森を抜けちゃおう!
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