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BAKEMONOz  作者: 本神 竜真
BAKEMONOz -World Of Justice-前
19/22

4,仮面の下

「母さん…?母さんだよね…母さん!」

母さんがいた。でも、俺の声を無視して歩いていく。

「母さん!なんで、俺だよ!行かないでよ!」

走っても走っても追いつかない。どれだけ手を伸ばしても、どれだけ叫んでも届かない。

「Jony、来ないで。あなたはここにいるべきじゃない。あなたには生きてやるべきことが…」

母さんが振り返って言った。その瞬間、母さんの姿は消えてなくなった。


「んん…なんだこれ。」

約一年ぶりに目を開けると、少しぼやけた世界が目に映った。カレンダーを見ると1月19日。そして、そこには一人の男が立っていた。

「ようやく目覚めたか、愛しのJOKERちゃん。」

パーマで長身、ハートのサングラスをかけた男はJonyに話しかけた。

「何であんたがここにいるんすか?Aceさん。」

Jonyは布団から出て、脱衣所へ向かった。

「爺さん、殺したんだってな。かわいそうに。」

Aceと呼ばれた男の感情のこもっていない「かわいそうに」が部屋に響く。

「悪いように言わないで下さいよ、実行犯は俺じゃありませんって。勝手にKが殺しただけっすよ。」

脱衣所から声が聞こえる。とても寝起きの声が。

「計画どうりのくせに。」

Aceは脱衣所から出てきたJonyに向って言った。

「そんなことより、お茶入れますね。」

そう言うとJonyは二つのカップにお茶を注ぎ始めた。

「おいおい、話変えんなよ。まあいいけど。」

Aceの元へお茶が運ばれる。そして、Jonyが向かいの席に座った。

「そう言えば、松本が死んだぞ。」

そう言ってAceは、お茶を一気に飲み干した。

「えっ、前にも死んだってニュースで流れてたんすけど、嘘だったんすか?」

Jonyの声は少しからかっているようにも聞こえた。

「知ってるくせに…あのニュースはおまえのとこのTVでしか流れてないんだよ。」

「ガシャン」Aceがカップを机に置く音が響く。カップに少しひびが入った。

「別にどーでもいいっすけど。言っときますけど俺、松本さんが二人目のKって知ってましたから。わざわざ知らないふりして、たまたま村瀬に会ったみたいなふりまでして…大変でしたよ。」

Jonyの話が終わったときには、もうAceは立ちあがっていた。

「知ってたのかよ。せっかく教えてやろうと思ったのに、心優しいお兄ちゃんが。」

Aceは舌打ちしてそう言った。しかし、Aceの言葉も舌打ちも全部感情のこもっていないものだった。

「お兄ちゃん?バカなこと言わないで下さいよ。あんたのことを兄貴だと思ったことなんてありませんから。」

Jonyはそう言い、二つのカップを洗いだした。

「怖いねえ。でもさ、JOKERちゃんのすべてを知ってるのって俺だけじゃないの?お人好しの仮面の下の素顔とか、WXとの関係とか…」

WXという言葉を聞いた瞬間、Jonyの体が大きく震えた。

「出て行ってくださいよ。用は済んだでしょ。」

Jonyの目つきが変わった。

「あれれ、お兄ちゃんにそんな口きいてもいいんだったっけ。」

Aceの目つきも変わった。そして次の瞬間…

「ガシャン」

カップにひびが入るよりも大きな「ガシャン」が響いた。Jonyが吹き飛ばされた。Jacksonのときよりも圧倒的な力の差があった。

「勘弁…してくださいよ…」

Jonyは血だらけになっていた。一分もたたないうちに。

「お兄ちゃんね、優しいから手加減してるんだよ。ホントに感謝しなくちゃね、お兄ちゃんに。」

そう言うとAceはJonyの上にまたがり、Jonyの顔面を連打した。そして立ち上がった。

「お見舞い、置いとくからね。愛しの弟ちゃん、お大事に。」

Aceはそう言って、箱のようなものを置いて出て行った。

「ぷしゅぅぅぅ」

その瞬間、彼が置いていったそれから煙が噴射された。そしてJonyは、その煙の正体が何なのかわかっていた。

「W…X…」






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