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BAKEMONOz  作者: 本神 竜真
BAKEMONOz -World Of Justice-前
16/22

1,偽の偽

「なんだよ、この変なツイート。兄貴はこんなツイートしねえよ!」

そう言って男は携帯をソファーに投げた。携帯には、JOKERのツイート画面が映っていた。

「いや、僕の携帯なんだけど。投げないでくれます?」

アモンは半ギレで携帯を拾った。

「こいつから盗もうぜ、JOKERの名を。俺が兄貴の二代目だからな、JOKERの名は誰にも渡さねえよ。」

男の言葉にその場にいた全員が動き出す。美来も同時に泣き出した。陽菜子はそれをあやかしに行く。ほかの男らは、黒い服を羽織った。

「今からなら間に合うな、ヒサビシ製造。」


「これが貴方に出す、最後の指令です。」

AIはそう言った。

「まさか、JOKERにハッキングされたか?」

KはAIに向って叫んだ。

「されていませんよ。貴方がJOKERを名乗れている時点で、JOKERはまだ目覚めていません。これは私です。」

AIは続けた。

「貴方は死にます。死なない方法が一つ。JOKERになりすまし、久微視を殺す。それだけです。」


俊介のイヤホンから声がする。

「もうすぐ始まる、QUEENの話が。」

「了解。全部終わったら聞くわ。」

俊介はそれだけ言って、偽JOKER探しを続けた。だが、どこを回っても誰もいなかった。

「まさか…」

アモンも、もう一人の男も同じことを考えていた。

「久微視社長の自宅!」


「悪いな、社長。あんたを殺さなきゃならない。」

ひょっとこの面をかぶった男の銃が社長に突きつけられる。

「怪盗JOKERは殺さないんじゃないのか…」

久微視の声は震えていた。

「表面上ではな。」

ひょっとこがそう言ったとき、一機のドローンが飛んできた。そのドローンは二人の周りを回転し、銃を吹き飛ばした。

「なんだ!」

ひょっとこが向いた先には、コントローラーを持った男が立っていた。そしてその男も、同じ面をかぶっていた。

「JOKERは俺一人で十分だ。」

そう言って、もう一度コントローラーを操作した。「ブルルルル」ドローンは浮かび上がり、偽JOKERの方へ飛んでいく。偽JOKERがドローンをかわそうとしたとき、大きな銃声が響いた。その銃弾は、偽JOKERの後ろにあった時計をとらえた。「パリン」偽JOKERが割れた時計に目をやった一瞬のうちに、ドローンが面を吹き飛ばした。ひょっとこの面が地面を擦っていく。その面を、銃を持ったアモンが拾う。

「ばれたか…生きてたんですね、JOKERさん。」

偽JOKERは顔を上げた。頬には、ドローンの羽で切れた傷が血を流していた。

「おまえは…村瀬…」

俊介の頭の中には、一年前に見た男の姿が映った。そして、その男と目の前にいる男が重なる。

「村瀬ではないですけど。Kです。」

Kがそう言った瞬間、男はコントローラーを動かした。そしてコントローラーを投げ、Kの方へ走って行った。

「おまえが…おまえが、静と爺を!」

男はナイフを2本取り出し、一本をKに向かって投げた。

「やめろ!怪盗JOKERはそんなことしない!」

彼には、俊介とアモンの声など聞こえなかった。そのまま走り続けた。ナイフも飛んでいく。Kは飛んできたナイフをしゃがんでかわした。しかし、ナイフはKに当てるために投げられたものではなかった。「ブルルルル」ナイフをかわしたところで初めて気づいた。後ろからドローンが襲ってきていることに。そして、そのドローンから手が生え、ナイフをキャッチした。前を向くと、男がすぐ近くまで来ていた。

「バキュン!」

銃口が煙を上げている。しかし、その銃はアモンの持っている銃ではなかった。

「久微視…」

撃たれた男はそう言って倒れた。撃った久微視は白い仮面をつけてこう言った。

「私が本物のKです。」

Kが何かを言おうとしてるが言葉にならない。

「じゃあ、こいつは…」

まだ血で汚れていないナイフを持った男が問いた。

「偽物の偽物。」

そのとき、俊介のイヤホンから声がした。

「QUEENがクレイジアン絶滅計画に全面的に参加するって。」

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