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四日目の勝利
俺は目黒怨。
種族は悪魔で職業は殺し屋。
怨みのある奴俺が代わりに晴らして殺ろう。
金は一銭もいらんが、代わりに怨みをいただくぜ。
この日の依頼は小学生のガキからだった。
ガキからの依頼は珍しいのでさすがの俺も驚いてしまった。
しかしながら、ガキの頼んだ標的は強敵だった。
俺が今まで対戦した中で間違いなく一位、二位を争う強豪だ。
一日目、敗北。
二日目、敗北。
「この俺に二日続けて敗北を味あわせた奴は初めてだ……!」
小学生のガキは俺の隣で早く早くとねだる。
「静かにしないと仕留めそこなう」
俺の一言でガキは黙る。この日も奴と全力で対戦したが、敗北した。
そしてとうとう四日目に奴を仕留めることに成功した。
帰路につきながら、俺は呟いた。
「まさかあのガキの怨みの標的がゲームのラスボスだったとは、誤算だったぜ……」