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兄と弟の会話

ぼくの名前は星野天使ほしのてんし

その名の通り本物の天使です。それ以外の何者でもありません。

天使の仕事は人を助けること。

困った人を助けるため、今日もぼくはそんな人を探しています。


ある日の早朝。滅多に押されることのないインターホンの音が鳴りました。

セールスマンでも来たのでしょうかと思いドアを開けてみますと、不動仁王兄さんが立っていました。

「久しぶりだな」

「兄さんがぼくのところに訪ねてくるなんて、随分珍しいですね」

「お前はそんなに俺に来てほしくないのか」

「いえ、そういう訳では……」

「誤魔化す必要はない。正直に言え」

「……不動兄さん、帰ってくださいませんか?」

「断る」

どうやら、正直に答えたぼくがバカだったようです。

断っても無駄だと感じたので、ここはおとなしく中へ入れることにしました。

「ニャーッ!」

ぼくの猫ちゃんは不動兄さんの姿を見るなり全身の毛を逆立てて威嚇します。

彼女には、彼が危険人物だということが分かっているようです。

それに対抗するかのように、兄さんが彼女を睨みますと可哀想に、猫ちゃんはそれだけで怯えてしまい前足で顔を隠してうずくまってしまいました。

「兄さん、小動物相手に張り合わないでください」

「生憎俺は猫より犬が好きでな」

「そうですか」

それからしばらくの間、彼は本棚に置いてある漫画などを読んでいましたが、ふと思い出したかのように口を開きました。

「最近のガキ共は外見で相手を判断しずぎる思うが、お前はどう思う?」

突然の質問に困惑しましたが、答えを考えて言いました。

「外見を重視している人はたくさんいると思いますが、全員が全員そうじゃないと思いますよ。外見より中身を見る人もかなりいますから」

「だといいがな」

ぼくの答えを聞いた彼は苦い顔をしました。

「それはどういう意味ですか?」

「一体いつになったら、俺は女に好かれるのかということだ」

「一生無理ですよ」

その刹那、ぼくの頭部に兄さんの強烈なゲンコツが炸裂されました。

兄さんの凶悪顔を好きになってくれる人が現れるのは、当分先かもしれません。

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