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黒い標的
俺は目黒怨。
種族は悪魔で職業は殺し屋。
怨みのある奴俺が代わりに晴らして殺ろう。
金は1銭もいらんが、代わりに怨みをいただくぜ。
この日俺に依頼を頼んだのは専業主婦だった。
「お願い、私の怨みを晴らしてください」
「……いいだろう」
そして俺は彼女の怨みを晴らすべく張り込みを開始した。
張り込みは深夜にまで及んだが、とうとう標的が姿を現した。
黒い体に黒い2本の触角を持つ、その標的に狙いを定め俺は愛銃の引き金を引く。報酬を受け、帰路につきながら、俺はぼやく。
「ゴキブリは主婦の敵だとは、よく言ったものだ」