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青春を謳歌できない人生はBADEND  作者: 山ドラ
俺の人生はBADEND
9/17

青春を謳歌する者はHAPPYENDできない者はBADEND

試合終了&幸村が部活に顔をだすようになります。

新キャラは登場しましたが、名前は次話にもちこみです。

次話もよんでいただけたらうれしいです!


 圧勝。まさにそんな言葉が今の俺にはお似合いだ。

まだ勝ちではないが幸村に一ポイントも許さず一ゲームをとった。

 テニスは嫌いだが、勝ちは嫌いじゃない。人生では負けているが

競技は技術さえあれば勝てる。そう、幸村のようなリア充にも。

競技でなら勝てる!リア充に勝てる!ちょっと気分がいい。

 さて、このまま三ゲームパパッととっていきますか。

コートチェンジし、俺のサーブ。サーブは入るかな?

 パンッ あ、だめだ入るけど球が弱い。幸村が返してくる。

それを俺が返し、少しラリーが続いたところで、幸村から甘い球!

パンッ! きまった、まずは先取点。

 幸村から声が聞こえてこない。等々心が折れたか。

「そろそろ諦めてくれ、もうわかっただろ実力差が。

おまえも十分に強い、だが俺には勝てない」

 めんどうだから終わらせようとしたが、

「いままでの俺ならここでやめていたな。優勝候補と名だけにうかれていた

あの時は、勝算のないことは避けてきた。今は違う、お前に負けて、

お前だけを目標にしてきた、どれだけ勝ち目がなくても挑もう。

それが挑戦者の努めだ。俺は今日、お前をこえる!」

 え、ちょっとまって、何このノリ、何この空気、なにこのテンション!?

 さらに幸村に追い風が。

「あれ、幸村じゃね?」

「テニスやってんじゃん、あいつうまいんだったよな?」

「おい、ちょっとみていこーぜ!」

 幸村の友達(?)が5~6人集まってきた。

「幸村ー! がんばれー!」

 さらに教室の方から何人かこちらをみている。

その行為が人を呼び、いつしかかなり注目をあびている。

 幸村は人望が結構すごくて、クラスにはおよばず同学年の奴らや、

さらに学年が違う奴らにも交流があるらしい。イコールめっちゃ見られてる。

「あいつら・・・、やばいな、これはさらに負けてられねーわ!」

 幸村の闘争心がさらにアップ。そして俺のやるきが超ダウン。

 基本目立つことは嫌いなぼっちは目立つ行為は避けて生きていた。

なのでほんと今死にそうです。おうち帰りたい・・・。


 そんなこんなで勝負はファイナルゲームにもちこまれた。

 さっきまでどんなことがあったかというと、

幸村が始めより格段にうまくなっている、漫画の世界だろこれ。

むしろ最初は手をぬいてたんじゃないかというくらいにレベルアップしている。

 あと周りの観客。こいつらのせいで俺は格段にレベルダウンしている。

あいつらひどいよね? 俺のこと応援しないし、いや応援はいらないけど

ひどすぎるもん。どんなかんじかというと、

 俺と幸村のラリー中。

幸村がうったときは、いいぞー! とか、ガンバレー! とかいってるけど、

 俺がうったとき、・・・・・・・・・・・。静寂。

まあ完全に静かってわけではない、ところどころから

携帯の着信音とか、あくびとか聞こえてくるときがある。

どんだけ静かなんだよ! 4コートくらいある外で観客20人くらいいるのに

着信音はまだしもあくびが聞こえるって異常だろ!?

 とまあこんなかんじだし、みんな俺が点をきめると嫌な顔するもん!

あいつらの「お前じゃねーよ」みたいな顔がすげームカつくし怖い。

 そんなことで俺が超打ちにくい。差別だろ。俺に人権はないのか?

 ・・・もう考えるのはよそう。俺は誰だ? 榊だ。

榊の位は? 最下位のぼっち。むしろ周りなどどうでもよい。

ぼっちとは守るべきものがいないと同時に、

周りの同じ学校の生徒は、人ごみですれ違うサラリーマンと同じで、

ちょっとしたよくある景色にすぎない、教室とは人ごみと同じなのだ。

あいつらは人といういつもの景色、そいつらの目線など気にしたって意味がない。

 これからは一切の音も出ない静寂な空気を作り上げる!


 本当に一切の音も出ない静寂だ生まれてしまった。

たとえるなら葬式。お経がカラスの鳴き声やボールを打つ音。

 ファイナルゲームは普通は4ポイントなところを7ポイントにして

サーブ権とレシーブ権をいちいち変えておこなう。

 俺は無駄な集中力で精密かつ破壊力のあるサーブをうち、

幸村が嫌がりそうなコースをレシーブでうち、

 見事に6ポイント連取した。そして見事に静かになった。

自分で静寂を作る! とか言っといて、本当に作ってしまい、

すごく幸村や観客どもにとっていずらい空気になった。いま後悔した。

 普通に手を抜いて負ければよかった・・・。

 いや、さっきもいったじゃないか俺。周りなど気にするな、と。

さっさと一点とって終わろう、俺のサーブだ。全力で打つ。

多分決まった。はい幸村ゲームオーバー。俺は色々な意味ですでにゲームオーバー。

 と思っていたら、返してきやがった。え? まじ? すぐに反応し、返す俺。

また返してきた、さっきより強くないかこいつ。

 周りもさっきまでより一段とうるさい。ラリー中くらい静かにしろ、類人猿共。

ん? きたな甘い球! 俺はこの一発で決めるため、思いっきり打った。

 決まった。周りも気づいただろう俺に死ねみたいな目を送ってきてる。

この場にいる全員がそう思った。が、幸村は返してきた。しかもたまが強い。

 すげぇ根性。すげぇ暑苦しい。帰ってきた球を打ち込もうと構えるが、

トンッ と、ラケットでボールを優しくあてて前に落とした。

まるで尻をさわる痴漢のように優しく、ラケットでなでるようにして落とした。

さっきまで真っ向勝負の強い球しか打ってない幸村のことだ、

俺と強い球で打ちあいがしたいのだろう、やってたまるか。

わざわざ相手の得意な土俵で戦うわけがない。え? 空気よめだと? しるか!


 案の定、幸村は取れない。と思ったが、幸村は返してきた。が、

漫画のように世界が行くと思ったか?当然アウト、試合終了俺の勝ち。

 一瞬の静寂のあと、まわりから幸村を褒め称える声。

「ナイスガッツ!」「よくとったな!」「さっきのプレー、感動した!」

 などという歓声。勝ったのは俺なのに負けた気しかしない。

 みなさーん! 勝ったのは僕ですよ! 榊龍紀ですよー!?

だれも俺の周りにはこない。すでに幸村の周りは幸村中心で輪ができていた。

 俺は悲しくなってさっさとさろうとしたとき、

「榊くんおめでとう! 榊くんすごい上手だね! いい試合だったよ!」

 と、七種からの言葉。ああ、この一言ですべて報われた気がした。

「勝ったのに空気扱いで、負けたのにヒーロー扱い。

さすがはぼっちといったところね榊くん」

「ほっとけ。俺と幸村じゃ勝負にならない」

 青春を謳歌するものはいつだって主役、HAPPYENDだ。

 リア充どもは敗北すらも青春の1ページ(笑)に変えやがる。

青春があるからぼっちが惨めになるんだ。まじ青春爆発しろ。

青春はぼっちの人権を損害する悪だ。つまり青春は謳歌してはいけない。

「くそ、リア充ってなんだよ。なんで俺もリア充じゃねーんだよ。」

「それなら一度人生をリセットしたらもしかしたらなれるんじゃないかしら?」

 可愛い笑顔で遠まわしに俺に死ねと言ってきた。笑うな怖い。

「でも、榊くんかっこよかったよ! 僕は見てたから!」

 七種が俺をフォローしてくれた! 七種さん。毎朝、僕の朝食を作ってくださーい!

七種の笑顔が可愛すぎて、本気で告白しそうになった。ボウリングの投球フォームで。

「たしかにいつもの腐ったあなたよりは十分よかったわ」

 正直な春野のことだ、嘘ではないだろう。珍しく褒めてきたが、

悪口を言うのを忘れない、さすが春野さん。そこにしびれる、あこがれるぅ!

「さて、そろそろ時間だ。教室に戻ろうか」

 いつのまにか背後から現れてきた樋口先生。まじ気配を感じない。


 放課後。

また部室での読書タイム。静かに本を読んでいると。

「おっす。龍紀、春奈」

 幸村だった。七種はいない、七種とこいよ。

「ノックをしなさい、ノックを」

 いつも無視する側の春野を無視して、俺の横の席に座った。

「いやー龍紀。完敗だったよ。まさか前に落とすなんて手があるとは」

 こいつ、本当に元優勝候補か?

「お前と戦えてすっきりしたよ。ありがとう」

「いや、俺はお前に頼まれてやっただけだから」

「次もまた、機会があればよろしくな」

「いいぜ。また適当に時間があったらな」

 絶対やらん。

「おお! そのときはよろしく」

 といって素直に喜んでいた。残念だがもうやる気はない。

話はおわったようなので、読書再開。

 話は終わったよな?なんか幸村から帰る気配がしない。

「おまえ帰らないの?」

「ここにいてもいいじゃないか」

「俺はどうでもいいが、部活は?」

「部活はまあさぼっても大丈夫だし」

 おいおい、そんなんでいいのかお前。

「お前たちの部活に興味がわいたんだよ。たまに来てもいいか?」

 その質問は春野へ対するものだった。まあこいつ部長だしな。

「別に駄目ということはないわ。ただ、あなた練習しなくていいの?」

「まあいいじゃないか俺のことは、とりあえずこれからもよろしく!」

 グッ! と親指を立てて言ってくる。部活しろよ・・・。


 そして幸村が来てから5分後くらいにノックの音がした。

「どうぞ」

 うわ、また依頼かーだるぅ。

「こ、こんにちわー」

 っと控え気味の声が聞こえてきた。女子か・・・。

しかも見た目からしてすごいビッチ臭がする。ビッチは、死ね。


 今回の依頼だけは、BADENDじゃなければいいな・・・。いや、

俺はぼっちだし、青春を謳歌してないからむりか。ちくしょう青春爆発しろ。

読んでいただきありがとうございました!

感謝です! 感謝です! 感謝!

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