願い ~あなたに贈る言葉~
掲載日:2026/09/23
わらっていられますように
そう願った
そう、願ったの
――――――
あいしてる
好きな場所へ行けばいい
私はもう追いかけないから
……ね?
でも
あなたの中にいなくてもいいなんて
私は一度も思っていない
隣じゃなくてもいい
記憶の片隅でいい。
だから、忘れないで。
……ああ、違う
忘れてもいいよ
そう言えば、あなたも楽になれるでしょう?
あなたの声も、仕草も、
笑った顔も、泣いた顔も、怒った顔も
濡れた唇も、温もりも、あなたといた時間も
全部
綺麗に
大切に
腐らせてあげる
大丈夫、ちゃんとわかってる
あなたの人生はあなたのもの
私の人生も私のもの
でも一歩だけなら?
一歩だけなら……いいでしょう?
だから覚えていて
どこかに
ほんの少しだけ
私が残っていて……
名前を呼ばなくてもいい
気がつかなくていい
夜にひとりになったとき、胸が痛くなればいい
何かを失った気がする
そう思ってくれたら
まだあなたの中に。
これは、願いじゃない
――あなたに贈る言葉
あなたの記憶の中へ
小さな種を
大きな穴を
私を
あなたが選ばなくても
わたしを捨てても
奪ってあげる
だから、しあわせになって
どうか私を忘れて
――そして
いつか思い出して
後悔して
戻ってきて……おねがい
一歩でいいの
それが、私の願い。




