第4話 レベル90ウサギ襲来!!
アダムのパーティーが結成されて、数分後。
突然、ギルド内が騒がしくなった。
「緊急事態です! 緊急事態!
ルナ村の入口に大規模な敵軍が押し寄せています!!」
「は!? もう災害級イベントかよ!?
俺まだ異世界来たばっかなんだけど!?」
「……マリス。お前、何か方法あるよな? あるよな?」
「任せてください! 一撃必殺の爆裂魔法で敵を灰にします!」
「待てロリ半神(自称)! お前は一旦黙れ!」
「ロリでも半神でもないです!……いや違いますけど!」
「ほらやっぱロリじゃねぇか!!」
「違いますって!!」
グラディウスが静かに言った。
「村の危機だ。出るべきではないか、アダム。」
「……お前からそんな正論聞くとはな。行くぞ。」
「マリス! 何してる!」
「やだ!! 戦うのやだ!!」
「じゃあ灰にすんな!! 男女平等パンチいくぞ!?」
「……行きます。」
ブリセル入口
パーティーが到着した。
「状況は!?」
「まだ持ちこたえてる……敵は多いが、こちらも少なくはない。」
「敵は誰だ?」
「……知らずに来たのか? お前観光客だろ。
なんで民間人がここにいる!?」
(灰にされた時よりムカつくんだが……)
「安心しろ。俺は一応冒険者登録済みだ。
さっさと言え、この野郎。」
「敵はウサギだ……レベル90のウサギだ。
しかも空中戦と格闘戦を併用する無敵級だ。」
「は!? そんな設定どこにある!?
作者なに考えてんだ!!」
「……とにかく!!
マリス! シュビエル! グラディウス! 陣形だ!」
全員が叫ぶ。
「了解!」
「グラディウス! 前で時間を稼げ!
俺は武器を探す!」
「任せろ! 高貴なる血魔法騎士だ!」
「キーワード噛み合ってねぇけど信じる。」
「マリス!」
もう消えていた。
「どこ行ったあいつ!!」
しばらくして。
「全力で戦って。
じゃないとお前の一番大事なもの奪うぞ。」
「え!? それはダメ! 私の純潔が!!」
「そういう意味じゃねぇ!! 15禁だぞバカ!!」
「シュビエル。やれるな?」
「当然です。半神ですから。」
「違うだろ。」
「……コンセプトです。守ってください。」
「……分かった。」
「シュビエル。高所から火力準備。
マリス。後方支援とバフ。
セイクリッドエクスプロージョン聞こえたら覚悟しろ。」
「アダム、あなた最低ですね……」
「お前までやめろ。」
「俺は鎌を探す。最悪クワでもいい。」
「逃げる気だろ。」
「違う! 本気だ!」
戦闘開始。
だったはずだ。
「グラディウス! シュビエル!
闇の女神の加護バフだ! 受け取れ!」
「力が……溢れる……!!」
「今すぐ撃ちたい!!」
「待て! 俺いる!!」
「行くぞ!」
「ハハハ!! 止められるか!!」
「ディスプロ――」
「俺いるって!!」
「ディスプロージョン!!!!」
爆音。
そして。
アダムは吹き飛んだ。
「ひぇ……アダム? どこ?」
「うるせぇ!! お前が飛ばした!!」
「……そこまでだ。」
「この台詞言ってみたかった ^^b」
空気が変わる。
アダムがクワを握った瞬間。
紫の気配が溢れ、周囲の光が吸い込まれた。
「見せてやる。」
「カイルス・ジン」
次の瞬間。
ウサギの群れが斬り裂かれる。
回転。
振り下ろし。
薙ぎ払い。
目に見えない速度で数が減っていく。
仮面の奥の視線は見えない。
だが、冷たさだけは伝わった。
そして――
ウサギは全滅した。
「アダム……最弱じゃなかったの?」
「言ったろ。元から弱くない。」
「観光客を甘く見るな。」
そして叫ぶ。
「このクソみたいな世界の絶望を!!!!」




