表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/23

第20話 アダムの本心


――グラディウスの実家・内部――


屋敷の中はかなり綺麗で、高級感があった。


グラディウス:

ここが俺の家だ。家出を決めてからは、たまに顔を出す程度だったがな。


アダム:

ちょっと待てカリア。

なんでお前ずっと黙ってるんだ?


もう二話も進んでるのに一言も喋ってないぞ。


まさか作者の野郎、

お前の存在忘れてるんじゃないだろうな?


今すぐ説教してやる。


カリア:

気持ちはありがたいけど……。


私はあなた達のパーティーに参加するわけじゃない。

監視役なの。


できるだけ友好的に、ね。


だからあなた達に

なるべく影響を与えないようにしてるの。


アダム:

そうか?

じゃあこうしないか、カリア。


俺の提案を受けろ。


今夜、俺のベッドに来い。


カリア:

暗殺されたいの?


アダム:

そうだ。


どうせ今の俺は、

どれだけ書いても書いても


시발

アルゴリズムに露出しない状況なんだ。


もう失うものなんてない。


ほんと最悪な一日だ……。


シュビエル:

アダム、どうしたんでしょう……。


それとも作者の方が

ついに正気を失ったのでしょうか……?


それとも……

アダム、実はすごく寂しがり屋なのかもしれませんね。


マリス:

あー。たまにああなるよ。


一日くらい放っておけば

勝手に元に戻る。


何回か馬小屋で一緒に寝たことあるけど

元々あんな感じ。


グラディウス:

落ち着け、アダム。


でなければ拘束して

拘束プレイで相手してやるぞ。


アダム:

了解しました。


歓迎します。


どうぞ、お入りください。


グラディウス:

この野郎……!!


冗談を本気にするとは……!


お前、俺を手錠で縛って

そんな卑劣なことをするつもりだろう!?


だが騎士として

その挑発に乗るわけにはいかない……!!


アダム:

よし、口枷をつけろ。

グラディウス。


シュビエル:

どこかで聞いたことのある台詞ですね……。


マリス:

やっぱりね。

またパクリ?


……もういい。


みんな寝なさい。

吹き飛ばす前に。


シュビエル:

マリスはどうして

こんなに暴力的なんでしょう……。


今日はみんな

なんだか変ですね。


こうしてそれぞれの部屋へ戻り、

深く暗い夜が訪れた。


その時――


アダムの部屋に

シュビエルが訪れた。


シュビエル:

アダム……?

寝てますか?


眠りから目を覚ましたアダムが言った。


アダム:

どうした……?


急に俺の部屋に来て。


まさか……そういうやつじゃないよな?


俺、年下は趣味じゃないから

先に断っとく。


シュビエル:

アダム……真面目な話です。


私、本当に悩みがあるんです。


アダム:

……そうか。


わかった。入れ。


シュビエル:

アダム……最近すごく辛そうです。


無理に場の空気を

明るくしようとしてるし……


自分を追い詰めてる感じがします。


アダム:

……ごめん。


正直、最近ほんとにきつい。


何をしても

答えが出ない気がしてさ。


……正直に言うと


俺がまだ耐えてる理由は

一つだけなんだ。


シュビエル:

その理由……

私に教えてくれますか?


アダムを助けたいんです。


アダムがいい人だって

知ってます。


仲間のためなら

何でもできる人だって。


そして

いつも罪悪感に苦しんでることも。


アダム:

……大きくなったな。


最初に会った時の

ロリガキじゃないな。


シュビエル:

当然です!


あの時も

そもそもロリじゃありませんでした!


その瞬間――


アダムは

シュビエルを抱きしめた。


アダム:

ごめんな。

心配かけて。


これからは

悩みがあったら全部話す。


シュビエル:

……アダム?


私のこと

好きなんですか?


アダム:

……それは

俺にもわからない。


シュビエル:

そう言うわりには

すごく強く抱きしめてますよ……?


近すぎて

恥ずかしいです……


アダム:

シュビエル……


俺にも

お前みたいな妹みたいな存在がいた。


シュビエル:

……真面目な話ですね。


名前を教えてくれますか?


アダム:

カイルスだ。


本当の妹じゃないし

年も俺より上だったけど……


いつも妹みたいに

振る舞ってた。


性格もお前と似てたし

見た目も少し似てた。


だから

お前を見るたび思い出してた。


それで……

余計にそうだったんだ。


シュビエル:

……アダム。


こんなこと聞くの

失礼かもしれませんが……


その人は

どうなったんですか?


アダムは

しばらく沈黙した。


アダム:

……死んだ。


俺がサハラを助けに行ってる間に

誰かが事務所を襲った。


俺は応援に行ってて

彼女を守れなかった。


俺が戻った時には――


彼女を殺したクズと……


そして……


彼女の上半身だけが

残っていた。


俺が使ってる

ヘルメスの遺物武器は


元々彼女の物だった。


彼女を弔うために

俺が持つことにした。


……今でも覚えてる。


灰で埋まった事務所。


壁にもたれて

倒れていた仲間たち。


全部。


……俺は

最初からこんな性格じゃなかった。


気づいたら

こうなってたんだ。


もちろん……


俺が幸せになる資格なんて

ないのは分かってる。


俺は

罪が多すぎる人間だ。


でも……


彼女は違った。


彼女は

幸せに生きる資格があった。


俺が……

もう少し強く言えていれば……


シュビエルは

静かにアダムの頭を撫でた。


シュビエル:

アダム……


それは

アダムのせいじゃありません。


どうして

幸せを資格で考えるんですか?


アダム:

……俺にも分からない。


ただ

生きてたら


こうなってた。


永遠に不幸な人は

ずっと不幸で


永遠に幸せな人は

ずっと幸せなんだ。


でも……


俺は時々思う。


永遠って

本当にいいものなのかって。


永遠の幸せが

本当に幸せなのか……


もう自分が

何を考えてるのか分からない。


……俺がここまで耐えられたのは


全部


お前たちがいたからだ。


シュビエル:

アダム……


私、アダムを助けたい。


せめて……


ほんの少しの間でも

その不安を消してあげたい。


今日は……


私と一緒に寝ましょう。


私も……

眠れそうにないんです。


アダム:

……ああ。


ありがとう。


……


この不幸な世界の、最後の光。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ