第17話 嵐の目
――裁判場――
アダム:
……悪い。こんな姿を見せて。
シュビエル:
アダム……大丈夫です。辛いなら私たちに話してもいいんですよ。
一人で全部背負う必要なんてありません。
マリス:
……ごめんねアダム……私、それも知らないでただ……
グラディウス:
……とりあえずアダムを休ませるのが先だ。ここを離れよう。
その瞬間。
レイピアの先端がアダムへ向かって飛んできた。
アダムは反応してそのレイピアを弾き返した。
???:
……ずいぶんとめちゃくちゃにしましたね。
アダム。
エデル:
エデルです。王国から派遣された騎士です。
あなたを監視するよう命令を受けました。
ですので今日からあなたを監視します。
以上です。
アダム:
ちょっと待て。
監視って言ったよな?
いつ俺を脅せって命令が出たんだ?
たぶんそんな命令は出てないはずだが。
エデル:
あなたを試しただけです。
それ以上の意味はありません。
シュビエル:
あいつ、気に入りません。
吹き飛ばしますか?
マリス:
同感。
そんなに強そうにも見えないのに監視?
女神を舐めすぎでしょ!
アダム:
……仕方ないな。
満場一致だ。
普通ならこういう時、少年漫画の主人公は優しく受け入れるんだろうけど……
そういうクリシェは飽きたんだ。
だから――
俺たちの邪魔をするなら死ね!!!
グラディウス:
待て!!お前ら狂ってるのか!!やめろ!!王国派遣だぞ――!!
シュビエル / マリス:
ディスプロージョン!!!
こうしてエデルは粉々になった……
アダム:
ふぅ〜!やっと一件解決だな!
どこの脇役が主人公に勝とうとしてるんだよ。
てっきり出番も伏線もあるキャラかと思ったか?
でもお前はエキストラなんだよ
この野郎……
マリス。
こいつ生き返らせてくれ。
マリス:
え?!なんで?
どうせ後で面倒になるだけじゃん……!
アダム:
俺もそう思う。
でもさ。
こいつを何度も生き返らせて、また殺してを繰り返したら
こいつの考え方も変わるだろ?
はぁ……
この頭脳……
ノーベル賞ものじゃない?
命の流れを永久機関にするってことだろ……?
マリス:
今日、何か変なもの食べた?
シュビエル:
本当に頭おかしくなったみたいです……
グラディウス:
……もう何も言う気が起きない。
アダム……
今日のお前は人間獣の頂点だな。
マリスがエデルに近づき、
復活させた。
しかし……
少し様子がおかしい。
アダム:
ちょっと待てこれ何だよ!!
これ復活じゃなくてアンデッドじゃねえかこの野郎!!!
さすがヤメガミだな!!
何やってんだ!!
マリス:
ごめん!!私だって失敗することあるよ!!
もう一回やる!!
リトレクション!
エデルは再び元の姿を取り戻し、
復活した。
エデル:
……噂では聞いていましたが……
本当に狂った連中ですね……あなたたち……
この件は王国に――
その瞬間。
エデルの頭から大きな音がした。
アダム:
せっかく生かしてやったのに……
恩を知らないな?
もう少し殴られたいのか?
エデル:
申し訳ありません。
帰ります。
今日のことは無かったことにしましょう。
アダム:
やっと話が通じるようになったな。
こうやって会話すれば簡単だろ?
この素晴らしい狂人に地獄行きを!!




