あしたの実
掲載日:2025/07/11
新しい道々が続く夜空は少し雨模様
でも、雨が煌めいてみえるよ
優しく降ってほしい
あのひとを包むように
夕刻を過ぎて庭木に水をあげることを忘れていたからほっとする雨
パラパラパラと乾いた土や葉に落ちる足音は
タップダンスみたいだと言ってあなたの手を取りたい
この雨は明日の朝にはブルーベリーの実を幾つ完熟させてくれるだろう
ひとつひとつの藍色の実を手のひらに乗せて
雨と宇宙、あなたとの間に実ったもの
小さくて、深い夜の色、でもどうか
少し光っていてね
痛みひとつ、甘く成るように
俯いて小さく微笑むあなたみたいに
夏の間に毎朝少しずつ収穫してゆく
夜に育つ願い事 静かな夜に繋いでゆく
夜空、ブルーベリーの夜空
あなたという藍色の瞳が少しだけ光る
雲に隠れた満月と鈴の音に包まれて
朝には白い雲の上に木洩れ日をかけて
雨と宇宙の色、
夏の朝のカーテンを開けて
小さく頷くあなたの微笑みをみせて




