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第6話 夢から醒めて

 いやぁ、なかなか面白い夢見たなぁ。

 ポヨンポヨンのスライムちゃんを倒しまくる夢。


 いい夢を見たせいか、気分はスッキリ。

 体調もいい。

 そしてすこぶるお腹がすいている。

 うん。健康健康。


 ご飯食べて、張り切ってバイト行くか!


「あ、あゆみ氏。リンクはどうだったでござるか?」

 バイト先で小田先輩が話しかけてきた。


「あ、実はチュートリアルで寝落ちしちゃったんですよね。そのせいかゲームの夢見ちゃいましたけど。はは」

「もう知ってるかも知れないでごさるが、仕事中もリンクを起動して『リアルモード』にしておくと、経験値が入ったり、ステータスが上がったり、JP、SPが貰えたりするでござるよ。あと給与を貰うと額に応じたゲーム内通貨ももらえるでござる」 

「そうなんですね。何か仕事もゲームみたいな感覚で楽しめそうですね」

「そうでござる。ささ、あゆみ氏もこっそりリアルモードにしておくでござる」


「ははは、『リアルモード』ですね······」

 私は先輩ほどゲームにのめり込んでないから別にどうでもいいんだけどなぁ。


『注意「DLモード」プレイヤーは「リアルモード」に移行出来ません』

「ファッ!?」


「どうしたでごさる?」

「い、いえ何でもないですよ。何か突然横隔膜が反乱しただけです!」

「しゃっくり······でごさるか? なかなか面白い言い回しでごさるな」

「ははは······」


 何とか誤魔化せた。

 てか、今の声はまさかミラちゃん!?


『そうです。移行できないと言いますか、「DLモード」には「リアルモード」の機能も含まれているため移行する必要はありません』


 先輩の様子をみるに、先輩には聞こえてないっぽい。私だけに聞こえてるって感じだ。

 えっ、今夢? 夢なのこれ?


『いえ、現実です。また、私の声は単なる電波信号で、あゆみの脳内で「声」として認識させているだけなので周囲には聞こえません』


 ???


 ???


 えっ、夢じゃない?

 私、変な薬飲んだとかじゃないよね?


『DLモードはある特定の電波を知覚出来る者だけが認識出来ます』


 特定の電波?


『その電波を知覚し、かつ抵抗なく映像・音声の信号を受信出来たのは現在世界中であゆみだけです』


 えっと、よく分かんないけど、その電波でミラちゃんとやりとり出来るようになったってこと?


『その通りです』


 でも、何で私にそんなことが······


『あゆみは幼少期に脳を損傷したことはありませんか?』


 うん。それはある。


 両親が事故で亡くなったとき私もその車に乗っていたらしいから。

 おばあちゃんは私が頭を強く打って入院してたと言っていた。


『おそらくその事故が原因であゆみの脳は特定の電波を知覚できるようになったのでしょう。人間は映像や音声、痛みや感情といったものも脳内では電気信号で処理されています。電波により脳に干渉し擬似的な感覚を再現しているのです』


 うむ、よく分からん。

 よく分からんけど、夢なら夢でいいし。

 これが現実だと言うなら、それはそれで何か面白そうだからいいか。


 ふふっ、我ながら軽い。

 人生負け組の諦めの良さをなめちゃいかんよ。

★★★読者の皆様へ★★★


 数多あるなろうの小説の中から、この小説を見つけて、更には読んでくださって本当にありがとうございます。


 また、ブックマークや☆評価、ご意見や感想、レビューなんかを頂いてしまいますと、単純な作者はモチベーションが非常に上がります。


 応援していただけますと幸いです。

 次の話も是非呼んでください。

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