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世界が終わったと思ったのに気がつくと神になってた話  作者: Kurais
第1章 : 世界の冒険編
5/19

第5話 : そして彼等の冒険が始まる

少し遅れましたが第5話投稿です

ここからは投稿ペースがゆっくりになります

ですが完結まで書き続ける予定ですのでよろしくお願いします

ミリアの住む村に着き2日が経った

今日はついにミリアと一緒に世界を見てまわる旅に出発する日だ

一昨日の夜にミリアと約束をしてから、この2日間は大変だった…

ミリアの旅に出るための準備にギルドへの申請、それから俺のスキルが1日とかからず村中に広まり結局村人達にもみくちゃにされるという…

だが面白いもので

村の人に捕まる → スキルが危険と認識

これのおかげで村人には捕まらなくなった

どうやら捕まる相手に会いそうになると無意識に迂回して回避しているらしい


神の間には夜、ミリアが寝静まった時に俺も寝たふり(?)で戻っている

ただ、神の間で分かった事といえば不完全ではあるが世界の全域マップが手に入ったのと俺の武器の為の素材をいくつか手に入れられたくらいだ

素材については2つあるのだが


・鉄塊

ソーデッド・アイン、片手剣

カドゥスソリア、杖

カリバード・アイン、両手剣


・上魔法鉱インゴット

神杖ケリュケイン、杖

ブリューナルド、片手魔法剣


作る事の出来た武器はこの5つだった

中でも上魔法鉱インゴットからクリエイトした武器2つは飛び抜けて化け物だった

神杖ケリュケインには

魔力消費無効化、魔法威力増加大がついている上にスキルの習得は

ヒーリアル・エグゾキュート、回復、極魔法系統

ルミナスラインカット、光、上級物理複合魔法

と訳の分からない魔法が追加された


ブリューナルドは習得スキルこそ無いものの

エンチャント効果x5、魔法詠唱モード、刀身変更可、魔法陣自動生成、オートヒーリング


なんかもう…この剣あれば何でもなんとかなるんじゃないか?と思わせる能力だよな…

この剣の魔法詠唱モードは杖を持っていなくても魔法を使う為の詠唱が可能になる能力

刀身変更可の能力については実際に少し試してみたのだが、どうやら剣の形状を変える事ができ、蛇腹や剣の長さを長くしたり短くしたり幅広く使う事ができる

しかし多少の制限はあるらしく剣に付いている能力は同時起動2つまでしかできないらしい


さて、説明はこの辺にして話は現在に戻る


「ミリアさん、そろそろ出発の準備はいいかな?」


「はい、大丈夫です!」


ミリアはカバンを担いで魔法書を抱きかかえながら言った


「じゃあ、行こうか」


そう言って村の出口に向かう

出口付近には村に来た時と同じ兵士が立っている


「あ、お二人とも、そうですか今日が出発でしたね…」


兵士さんは俺たちを見るなり声を掛けてきた


「あぁ、短い時間だったが世話になったな、色々と助かったよ」


この兵士には村に着いた時の一件もそうだが、滞在中の暇な時間に剣の立ち合いをしてくれたりとかなり助けられたのだ


「また、帰ってきますから…元気にしててくださいね、門番さん」


ミリアがそう言うと兵士さんははいっ!と元気よく返事をして敬礼していた


「それでは…通行証を拝見しますね」


そういわれ登録証を2人とも差し出す


「はい、確認しました、良い旅になりますよう願っております!いってらっしゃいませ!」


元気よく送り出された俺たちはまた草原を歩き出す




それから2時間後…


「そういえば俺が住んでいた森では魔物にあった事が無いって言ってたが、魔物ってそんなに少ないもんなのか?」


俺は片手でクリエイトを無言で発動したりする練習をしながら聞く


「少ない…という事は無いんですけど、この辺り、あの森も含めて全体的に土地管理をする領主が居ないので人があまり立ち入らないんです、そうなると魔物は近づかないので結果的に魔物の居ない土地になっちゃうんですよ」


なるほど…つまり魔物は人を襲う本能で動くが故に人が居ないエリアには出現しないと


「あれ、ならミリアさんの住んでた村はどうなるんだ?あそこは人がかなり多かっただろ?」


「あの村のバリケードは魔物では壊せませんし、門番さん達も居ますから魔物が数匹来たとしても何の問題もなく処理できちゃうんです」


へー…いや、しかしやっぱりあの村は村と呼ぶには大きすぎないか…

そうこう話していると前に森が見えてきた

俺が始めて来た森では無い別の森だ


「なんかこう、森ってどれもおんなじに見えるよな…」


最初の森と今目の前にしている森が別物なんて、俺には全く見分けがつかん!


「木の種類や気候…全然違うんですよ?森の小屋に住んでたのに覚えなかったんですか…?」


うっ…そうだ、俺は森にある小屋に住んでた事になってるんだ…


「い、いやー、あの森から出た事無かったからなー…」


「そう…ですか、それは仕方ないですね…」


なんとか誤魔化せた…か?


「あ、それとこの森は隣国の領主が統治してますから、魔物がそれなりに居るはずです…絶対に油断しないでくださいね」


ミリアは魔法書を出現させて注意する

ミリアの魔法書は自分の意思で具現化したり収納したり出来るらしい

俺も素材を集めて収納出来れば楽なのになあ…と、心の中で愚痴りながら


「分かった、魔物を見つけたらまず前衛で俺が切り込むから、ミリアさんは援護を」


そこまで言った所で、ミリアに凄く睨まれた…


「シンジさん!言いましたよね!不用意に魔物に向かって行かないようにって!魔物に対しては基本的に4人のパーティを組んで当たるんです!シンジさんと私だけの2人で何かあったらどうするんですか」


そこまで言ってミリアは我に返って俯いて「ごめんなさい…」と呟き黙り込む


「いや…俺の問題発言だ…すまない、魔物は確認次第交戦を避けるようにしよう」


そう言ってミリアの頭を撫でる、なんだが俯いたまま耳まで真っ赤にしているがまだ怒っているのだろうか…


そうして俺たちは森に入っていった



森の中は木々の葉で影になっていて少し肌寒い、そんな中ミリアは木の実を素早く拾いながらまるで森に道があるかのようにスイスイと進んでいく


「凄いな…ここの森にも来たことがあるのか?」


「いえ、来た事ありませんよ?」


来た事無くてその動きなのか…


「木の実は種類覚えれば良いと思うんだが道はどうやって進んでるんだ?」


「ふぇ?森の精霊魔法で、ネイチャーガイドっていうのがあるじゃないですか、それを使えば道がわかりますよ?」


なんだそれは…俺はクリエイトで武器にした杖に対応した魔法しか覚えていないんだ、そんな便利そうな魔法もってないよ…

肩を落として落ち込む俺に首を傾げて不思議そうに見ているミリア

そんな会話をしていると


『『うわあぁぁぁぁっ!!』』


と、遠くから悲鳴が聞こえてくる


「ミリアさん、今の!」


「おそらく森に入っていた人が…魔物に遭遇したんじゃないでしょうか…」


ミリアさんはどこか怯えているような…そんな感じだった…

仕方ない…!


「ミリアさんはこの近くで隠れていてくれ!俺は悲鳴のした方へ行ってくる」


そう言って走り出そうとした瞬間



ーーガシッ



えっ…?

見るとミリアが俺の腕を掴んで行かせないようにしている


「ちょ、ミリアさん?このままじゃ助けにに向かえない」


「駄目ですっ!行かないで…ください、もう…私を1人に…しないでください…」


震えている…ミリアがここまで怯えているのは初めて見る…


「ミリアさん…?どうしたんだ…?」


ミリアに向き直り聞いてみる…がミリアは震えたままずっと「嫌…行かないで…」と呟き続けている


…これを俺は知っている…トラウマだ…多分ミリアは昔魔物絡みで何かがあったのだろう…

そう思った俺はミリアを抱きしめて


「大丈夫、俺はどこにも行かない、ずっと側にいる…」と諭す


そうしているうちにミリアは落ち着きを取り戻し、崩れ落ちる


「すみま…せん…私のせいで…」


「ミリアさんが悪い訳じゃない、とりあえず1人残すよりも一緒に来てもらった方が安全そうなので…失礼するよ!」


そう言ってミリアをお姫様抱っこする

ミリアはというと突然の事で何をされているのか分からずずっとあうあうと目を回している

そしてそのまま悲鳴のした方へ走るそういえばさっきスキル欄が光ってたな…そう思い走りながら横目に確認する、するとそこにはネイチャーガイドの魔法が新しく追加されていた

新しい発見だ、他人から伝え聞いた魔法も追加されるのか


『森の精霊達よ、今自然の呼び声に従い我に道を示せ、ネイチャーガイド!』


その瞬間まるで影が割れるように明るい道がそこに現れた

そして走っていると3人の人影が見えた、どうやらオオカミのような魔物2体と交戦しているようだ

1人負傷して防戦になってるって感じだな

とりあえず交戦範囲外で俺の目が届く位置でミリアを下ろす


「ここに居てくれ、俺はオオカミ退治に行ってくる!」


そういうとオオカミ型の魔物2体に向かって走り始める


『クリエイト…ブリューナルド、チェンジロング、エンチャント、ルミナス!』


右手に長身の片手剣を生成し光属性最強のエンチャントをかける

この距離なら…届く…‼︎

腰を落として加速し


「ファストブレードルミナスエレメンツ!」


一瞬で魔物の懐に飛び込みまず1匹を胴から真っ二つにする

その光景をみた3人は驚き目を丸くしている


「おい!そこの2人!俺が対応するからさっさとその負傷してる奴抱えて逃げろ!」


そう叫ぶと「は、はいっ」と聞こえて3人が去っていく


「さーて、名前は知らないけどオオカミ野郎、お前もぶった斬るからな」


そんな事を言っているとオオカミが動きだした

ちょっ、早くね⁉︎

思ってたよりも早い、目で追うのもかなりギリギリだ


「くそっ、チェンジノーマル、メイジスタイル!」



ーーガインッ



なんとか攻撃は捉え剣で防ぐが重い…


「これはちょっと無理かな…能力さん…頼みますよ……」


その瞬間防御を辞めオオカミの攻撃が俺に襲いかかろうとする


『敵の攻撃を感知、肉体への損傷の恐れあり、オートエスケープモードへ移行します』


その瞬間オオカミの攻撃は空を切り何度も襲いかかってくるが掠る事もない


『敵の行動予測終了、殲滅を開始します』


『我乞うは光の裂葬、今我を護りて敵を討ち亡ぼす刃とならん、光刃となりて切り裂け、ルミナスラインカット』


その瞬間自分の周りに無数の光の刃が飛び回る

そのまま剣を構え


『ブライトソードダンス起動、対象を排除』


刹那、オオカミは粉微塵に切り刻まれて消えた

まて…なんだブライトソードダンスって、そんなスキルは覚えてないぞ…⁉︎

どうやら、魔法とエンチャントの同時発動か何かで複合スキルみたいなものが使えるらしい…

まあ…いいか、よしミリアの所に戻ろう

そうしてミリアの元に戻ってくると



ーーガバッ



あー、また怒られるのかなぁ


「おかえり…なさい…シンジ…」


「えっ…」


驚いた、怒られると思っていたが…


「あぁ、ただいま…言ったろ、どこにも行かないって」


そう言いながらミリアの頭を撫でてやる

そうするとミリアは凄く嬉しそうに「うん…」と言って笑っていた


その後、しばらく焚き火を起こし、ミリアと話していた

詳しい事は分からないが昔、まだ魔法書を持つようになり力を使えるようになったばかりの頃

村が今ほど発展しておらず、バリケードも兵士の増員もまだ不完全だった中、数十匹の魔物による襲撃を受けたらしい

その時に自分を庇い戦った両親が死んでしまった事、自分を守ろうとして戦いに行った兵士が戻って来ず後に殉職した事を知った事

それがミリアの中でトラウマとなり親しい人間が魔物と戦いに行く事が怖いらしい


「ミリアさん、言っただろ?俺には最強の回避能力があるんだ、絶対に死んだりしない今回だって見えてただろ?俺は無傷でオオカミ野郎2匹を倒してる」


そう言いながら焼いた木の実を口に放り込む


「分かっています…でも…やっぱり怖いんです…」


まあ、仕方がないだろう、トラウマなんてものは自身がどうこうできる問題ではないのだから


「それと…シンジ、これからは私の事はミリア、と呼び捨ててください、一緒に旅しているのに『ミリアさん』なんてなんだかよそよそしいです…」


そういえばオオカミ戦の後からミリアは俺の事を『シンジさん』ではなくシンジと呼ぶようになっていた

何かが吹っ切れたのだろうか…?


「分かったよ、ミリア」


そう呼ぶとミリアは嬉しそうにして木の実を食べた


しかし、この世界は俺が創造したばかりのはず…なのに何故こんなにも世界に歴史があるんだ…?

謎は深まるばかりである…




ーーそれから30分ほど経った頃


俺は焚き火の消化を終えて荷物をまとめた

ミリアも準備を終えてネイチャーガイドを発動させたようだ


「さあ、旅を続けよう、まだ始まったばかりなんだからな!」


そう言って森を抜けるために俺たちはまた歩き出す

ご愛読ありがとうございます

今回、ようやくシンジとミリアの旅の始まりです、これから先どんな旅が待っているのか

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