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森出身で世間知らずな少年の世界革命  作者: スタミナ0
三章:セリシアと精霊の歌
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撃退作戦(2)/ムスビ軍団VS八咫烏

更新しました。ムスビをメインにしてます。



 ムスビは町で上がる火の手を見て、すぐに集団から脱け出した。今はニクテスによる呪術の魔装攻撃によって、兵士が次々と倒れていく。混乱に乗じてやらなければならないことがある。

 駆け出して行った相棒の指示で、式典の台の下に隠れた橙色の少女を救出する。

 呪術の奇襲を免れた兵士達が、ニクテスへと魔法で応戦している。どちらの攻撃も、互いに相殺し合って激しい火花を散らしていた。これは予測していた事態だし、ムスビはこの隙に行動しなくてはならない。

 判然としないのは、八咫烏の急襲だ。聖女を颯爽と拐かし、相棒を誘き寄せる餌さとして北地区へと消えた。聖女に付いていた竜騎士ドネイルは当然その方角へ向かった。──それは別に良い。寧ろムスビ達にとっても好都合だ。問題なのは、日の沈んだ世界では動けないという情報が、違った事である。何故、彼等が動けるのだろうか。伝聞だけの情報で、聖女達も拠るに警戒を解いたりしないだろう。

 だが、誘拐されたことを確認しても不動を決めていたユウタが、ドネイルを追走した目的など容易に想像が付く。暗殺の好機と見たのだ。彼が八咫烏と遭遇する状況は回避出来そうだと思った。


 八咫烏は恐らく、何らかの力を以て、闇夜の中も行動を可能にしているのだ。早急に作戦を完遂し、身を隠さねば彼等の攻撃が始まる。その時、聖女の命は既に無いと達観した。

 ユウタが悪人となる決意で、この作戦を実行したのならば、ムスビも自身の味方を裏切る覚悟をしなくてはならない。


 テイを連れて、セリシアと共に建物の中へと押し入れた。戸惑う彼女に、ムスビは必要最低限の指示だけを出す。


「いい?騒ぎが収まるまで、此所を出ないで。ユウタが帰って来るまでよ?」


 ユウタの名を聞いて、即座に頷いたテイに苦笑した。自分が手を引く間に見せていた畏怖が、一瞬で霧散していくのが読み取れたのだ。

 扉を閉めて、ムスビは周囲に視線を走らせる。ニクテスと兵士の攻防が拮抗している。流石は聖女の護衛に編成されただけはある。

 走り出すムスビを、背後からサーシャルが叫んで引き止めた。


「ムスビ!前に出るな、上から来るぞッ!」


 上──見上げて、漆黒の翼が夜空の中でも色濃く際立っていた。突然のことで反応できず、固まってしまった彼女の頭上から来襲する敵影へと、サーシャルはすぐに矢を放つ。

 八咫烏はくるりと宙で旋転して躱わすと、すぐさまムスビを掴みに掛かる。回避に要した時間は、ほんの二秒にも満たない。

 しかし、それだけでも呪文を唱える充分な時間。


「《火焔の矢(ファイア・アロー)》!」


 至近距離で紅蓮の花が咲く。爆音を弾かせて、八咫烏を撃墜した。ムスビの頭上から台まで飛んで落下した。木材で組まれた台など、それだけですぐに破砕される。木片を撒き散らして、その場に沈んだ。


「ナイス!」


「礼を言うのは、まだ早い」


 サーシャルがムスビの背に、己の背を付けた。その行動の意図を察し、彼が警戒するモノへと鋭い視線を飛ばした。


 全方位を稠密に埋め固める黒い団塊。それぞれが刀剣を所持し、ゆっくりと距離を縮めている。それは大量の八咫烏。群を成した烏が対象へと狡猾に迫る様相だった。


「どうやら、気が抜けないみたいね」


「ホントだよ……」





   ×       ×       ×





 この夥しい烏の群れ。

 円形の間隙が出来ており、その中点にいるのはムスビとサーシャル。前者は魔法を主体に、後者は弓を恃みに、この窮状を凌ごうとしていた。敵の正体と個体の戦力は判明している。

 八咫烏──ムスビの種族の仲間にして、神族に忠義する者。一人ひとりが戦闘技術においての手練は桁外れである。それは数日前の浜辺で理解した──だからこそ、それが束となって襲撃に出れば、敵対する者を畏縮させる兵器にも匹敵するのだ。

 だが、二人にあるのは死を覚悟する意思ではなく、敵を滅する意図だけだった。

 三本の矢を番えたサーシャルの照準は、前方の視野に映る総てを捉えるつもりで定められ、魔力を滾らせたムスビは相対する黒い翼を撃ち抜く為に神経を研ぎ澄ましている。

 敵勢が携えているのは黒刀。

 行動速度ならば間違いなく敵の方が上手。仕留めるには、常に迎撃するだけの距離を測らなくてはならない。間合いを詰められたら、近接戦でユウタほどの心得がない二人には勝機が薄い。

 だが──この数。人海戦術で挑む烏の気勢は、紛れもなくムスビへの固執を体現していた。そこまでして、『魔術師』と呼ばれる稀有な存在が欲しいのか。

 集団の中から、カズヤが進み出た。


「迎えに上がりました、姫」


「ご苦労様。それじゃ回れ右して帰りなさい」


 諧謔を含む言葉。しかし冷然とした態度で言うムスビに白い仮面を外して、本来の姿へと変化する。周囲の八咫烏と比較しても、その大きさは歴然としていた。翼を広げれば、明らかに異なる風格を纏っている。


「我々と共に、<印>を殲滅しましょう」


「聖女はどうしたの?」


 協力する意気込みは全く無い。ムスビは彼の言葉を無視して質問した。最初は頼りになる味方だと感じていたが、サーシャルを一度殺そうとした男。相容れないと再認識し、ムスビの中では<印>とさほど変わらぬ敵意の矛先だ。

 カズヤは首を緩やかに横へ振った。彼女に愚問だとでも言いたげに眦を下げて答える。


「既に処分しました。あとは、それを追ったヤミビトを本格的に抹殺して、我々の仕事は終わりです。………あとは、貴女さえ来てくれれば」


「悪いけど、あんたと行きたくない。それに、あたしの相棒は、そう簡単に負けたりしないから。こんな大勢引き連れて、拒否られるの判ってて来たのね。誘拐と変わらないわよ」


「それは致し方ありません。ええ、ヤミビトは確かに厄介でしょう。ですが、若の手にかかれば造作もない」


「結果報告が楽しみだわ」


 カズヤは黒刀を振った。虚空を切り裂いた音が鋭く鳴る。ムスビ達をそれだけで緊張させる。


「それでは、まず後ろにいる妖精族の少年を取り除き、ヤミビトを葬ったあと、改めて意思の確認を行いましょう」


「来るわよ!!」


 ムスビの張り上げた声と共に、堰を切って濁流の如く烏が躍り出る。路地を埋める闇が、中点の二人へ向かって収斂する。

 ムスビが魔法を放つ度に、発射された火焔に照らされた影が激しく乱舞する。炸裂音と悲鳴を連鎖的に発生させた凶器の連射。彼女に近付くにつれて火に焼かれる畏れがある。しかし、それだけで歩みを止めるようでは、神族の遣いの名も墜ちる。

 サーシャルが渾身の魔力を込めて放つ矢は、一撃で団塊の一角を爆砕させた。黒い羽が四散し、地面に倒れ伏せる。次弾を装填するまでの所要時間は一秒、その間にも間合いを潰してきた。排斥するべく、再び多大な魔力を放射させた。


 頭上から舞い降りる烏が、その手に携えた槍の穂先を妖精族の少年へと向ける。狙い澄ましの刺突は、寸分違わず頭蓋から串刺しにするだろう。

 それを察知したムスビが跳躍すると、空中で背転しながら足を烏の側頭部に叩き付けた。岩石同士が衝突したかの如き鈍い音を鳴らし、八咫烏は意識を失って地面に落下した。羽を散り乱し、その場に四肢を擲って倒れる。

 サーシャルは、ムスビが担っていた背後の敵を射る。


魔装(エンチャント)・【烈風の槍(エア・ライトニング)】ッ!!」


 詠唱に呼応して、螺旋状の風を纏った矢が唸りを上げて放たれた。被弾した一体に巻き込れて爆発し、更に広い範囲を爆圧が蹂躙する。路地の岩が剥がれて一帯に山を形成した。

 ムスビは逆にサーシャルの後ろへと着地すると、魔法を連続で発射する。容赦ない炎の連投は、ムスビを中心に阿鼻叫喚の巷と化した。着弾した一体を爆心地として、並列していた烏にも延焼する。振り払えない炎が蜷を巻いて敵の絶叫を奏でた。

 カズヤは昂然と仁王立ちしたまま、返り討ちに遭う仲間の景観を眺める。


「仕方ありませんね」


 雪崩となった烏にも対処してみせるムスビ達に素直な感嘆の念を懐き、黒刀を突き出した姿勢で地面を蹴った。

 たった一歩でサーシャルまで肉薄した。剣先が届く充分な距離。危機を察した彼だったが、既に遅かった。光を反射した刃先は、今度こそ浜辺で仕留め損ねた命を刈り取るべく馳せる。

 サーシャルは腰から短剣を引き抜いて防御した。剣積を衝いた黒刀の先端を横へ弾いて、回し蹴りを繰り出す。これはカズヤも予想だにせず、呆気に取られた刹那の隙を見事に打ち抜かれた。打撃を受けて、地面を転がりながら退避するカズヤを追撃すべく、直ぐ様矢を放つ。


「甘い!その程度の矢……!?」


 立ち上がって、発射される矢を撃墜しようと刀を振るった瞬間に、カズヤは戦慄する。飛来したのは、矢ではなく短剣だった。至近弾として現れた刃の威力は、容易にいなせるものではない。

 振るった刀に弾かれ、短剣がカズヤの頬を深く抉った。鮮血が飛び散り、痛みに呻く。傷口を押さえるが、逆にその手を押し退けるかのような血の奔流。憤怒に顔を歪め、嘴を開けて大きく咆哮すると、再びサーシャルめがけて走った。


「殺す、妖精族のガキ!!」


「お、漸く上品で気持ち悪い仮面が取れたか」


 余裕綽々とした彼の態度が、なおカズヤの怒りに火を点ける。


「そうね。でも残念、あんたの本気に付き合うのはここまでよ!」


 ムスビが身を翻し、サーシャルが番える矢に手をかざす。風と火が編み込まれ、弓を中心に火の粉が舞い散る。凄壮な熱量を点す鏃は、猛然と突進するカズヤの胸を射抜かんと、完全に魔力が充填されるのを待機していた。無論、その弾道は間違いなく読まれていただろう。だが、怒りに我を忘れた相手には効果覿面の一撃だ。

 弦を引き絞り、二人の声が重なる。


「魔装・【風の猛り(ストライク)】!!」


「魔装・【火焔の矢(ファイア・アロー)】!!」


 加えられた二つの属性。過剰な火薬を詰めた砲弾並みの威力で、躊躇いなく放たれる。空気を圧縮させるような勢いで、目前の敵を焼き払いながらカズヤに直撃した。刀で撃ち落とそうと試みたが、受け止めた刃が瞬間の拮抗も許されずに叩き折られる。そのまま胸を穿ち、彼を中心に巨大な爆音と光を暴発させた。

 町中で轟く轟音。周囲の建物の壁は焼き焦げ、路地は蒸気を立てて溶解した石が散らばる焦土と化していた。爆発と同時に上がった火柱は、火山の噴火と見紛うものであり、発生した空振で烏達は一掃された。

 サーシャルとムスビは、その場に膝をついた。執拗に迫っていた敵が斃れ、漸く取れた休憩に体を支えていた足の筋肉が弛緩する。


「これさ……俺らも、危なかったな」


「そうね、滅多にするもんじゃないわ、こんな大火力」


 雑踏が近付く。その騒々しい音に振り向いたムスビは、町人かと思ったが、すぐに顔を引き攣らせた。彼女の反応に促されて、サーシャルもその視線の先を追うと、肩を落とす。

 二人の視野には、北地区から隊列を崩さずに接近してくる大量の烏。街灯の下で翼を広げて、威嚇する姿は猛々しい。


「成る程、光ね。簡単じゃないの。頭使って損したわ」


「はあ?」


「アイツらは、光があれば夜でさえ変化や行動が可能なのよ」


「それ、本当なのか?だとしたら、結構面倒臭いぞ」


「仕方ないわよ。相棒があれの大将の首を持ち帰るか、あたし達で全滅させるか」


「どちらにしろ、俺は戦わないといけないのか……」


 脱力しそうな体を奮い立たせて、二人は再び立ちはだかる。目前から一歩方向に押し寄せる今よりは、先ほど包囲されていた時より、まだ処しようがある。しかし、二人だけで全て斃せる数ではない。


「くっ…どうする……?」


「こういう時の為に、人脈を広げといたのよ」


 ムスビが指を打ち鳴らした。それが何かの合図だとは、サーシャルにも解る。乾いた音が路地に響き渡ると、背後から大勢の人間が現れた。

 しかし──それは烏ではない。

 二人の後ろに募ったのは、冒険者だった。未知を探究せんと志を共にした、仲間である。その気迫は、烏の軍団を凌駕している。


 ユウタは言った──大量の人員が必要だと。

 ムスビは応える。浜辺で見せた雄姿によって、称えたリィテル滞在中の冒険者達に名を轟かせた。ユウタが鍛練に打ち込む前、作戦を伝えられたその晩に召集した。

 聖女を狙う敵がいる──と。彼女の下に集った冒険者に協力の是非もなかった。

 帽子を脱いだ。一対の尖った黒い獣耳が現れる。白髪の中で屹立するそれは目立ってはいたが、現状では烏の方に意識が集中する。晒された耳で、ムスビは先程よりも音を聞き取りやすくなった。

 帽子の鍔を摘まんで、ひらひらと振る。

 唖然とするサーシャルへとウィンクをした。


「へっへーん!どうよ、あたしの力!」


「俺もう考えるのやめるわ」


 サーシャルはこの偉業に、思考を放棄して矢を持つ。冒険者も一斉に武器を引き抜いた。


 その中から、セリシアがムスビの傍に立つ。呆気に取られたムスビに、銀髪を新しくユウタに貰った黒い紐で括る。燃えるような深紅の瞳は、決然とした意思で真っ直ぐムスビを見詰めた。


「私も戦います。旦那様を、そしてお姉様を助ける為に。助勢として推参します」


 ムスビは仕方なく、もう笑うしかなかった。

 山道で出会った頃とは違い、自己の主張をするようになった。誰かの命令を待つ姿勢は、首輪と共に消えたらしい。


「それじゃ、帽子預かっといて。これしてないと、()()()も怒るからね」


「承知しました」


 ムスビはセリシアに帽子を預けると、足下に落ちていた黒刀を拾い上げ、先端を空へ掲げる。それに合わせた冒険者の咆で、夜の町に戦争の始まりを伝えていた。その筆頭に立つ、白髪の獣人族の娘によって率いられた軍団と、聖女の殺害に留まらずリィテルを侵略する八咫烏の群れ。

 冒険者の大男がセリシアを肩に載せた。


「皆さん、回復は私に任せ、怪我人はすぐにこちらへ運んで下さい!」


 ムスビが黒刀を指揮棒のように前へ振った。


「行くわよ、付いて来なさい!!」


 走り出すムスビ。引き続く冒険者。激しい荒波は、すぐに対岸の闇と合流した。金属音とともに、波頭が飛沫を上げて砕ける。中央道で繰り広げられる戦いは、魔物ではなく人同士。まさに戦争そのものだった。

 猛攻の烏と、応戦する冒険者。鎬を削る戦士達となった双方の戦意は、鋼鉄の如く固い。阻む障害を拝する為に全身全霊で踏み込み、武器を駆る。

 先頭をムスビに、八咫烏へと突貫する。魔法による掩護と、力強い冒険者で構成された尖兵は全く止まる気配を見せない。土を蹴り乱す猛獣を連想させる勢力に、八咫烏は怯んで次々と倒れた。

 後方では、怪我人がセリシアの治療を受けている。一人の歌声で数人の治癒魔導師の役割を担う彼女の働きは、周囲の奮闘を支えていた。今どこかで戦う主人の為に、自身にできる力を遺憾なく発揮するべく戦場に赴いた意思は、戦士として遜色ないものである。

 ムスビは敵を蹴散らしながら、背後から聴こえる歌声に耳を澄ました。遠景にいるセリシアの淡い光を纏う姿。その光に照らされた負傷者が忽ち復活する様は、聖女よりも神々しく、そして神秘的に思わせた。


「セリシアの歌、一体なんなの?」


「油断するな、ムスビ!」


 屋根上から、サーシャルが矢を放つ。

 ムスビを羽交い締めにしようとした烏の脚部を射抜いて転倒させる。それを処理すべく冒険者が頭部に剣を突き刺して仕留めた。


「これは地獄ね……。ありがと!」


「任せろ、嬢ちゃんの為ならおっさん達は頑張るぜ」


 ムスビの笑顔に、顔を緩ませる冒険者の姿にサーシャルは苦笑した。先行部隊を務める者達は、誰もが屈強で強面な男性ばかりだ。それを一瞬で懐柔してみせる彼女の魅力は計り知れない。

 ふと、サーシャルは遠くで炎の上がる光景を目にした。爆音と共に瓦解する建物と、その上を跳躍する人影。間違いなく、それがユウタと敵の戦闘だと解すると、ムスビへと報告する。


相棒(ユウタ)も戦ってるぞ!」


「なら、負けてられないわねっ!」


 振り下ろした踵で、烏を地面に叩き伏せたムスビは快活に笑った。雄叫びを上げる冒険者にも負けない迫力で、敵陣を攻める。

 順調に烏を斃している。この優勢がどうも不吉に思えた。微かな油断が、大きな災厄を招く予感がする。

 ムスビが覚えたものは、すぐに形となって現れた。


「なっ!?」


 頭上を走った通過物に目を見張る。

 三体の八咫烏が猛烈な速度で、後方へと向かっている。それだけで敵の狙いを看破したムスビは叫んだ。飛行能力のある敵に地面の上だけで渡り合おうなどとは甘かった。敵の奇襲作戦が可能な行動範囲は、空をも含める。


「まずい、セリシア!!」


 彼女に声は届かない。

 セリシアは視界の隅で捉えた敵影に身構えるが、その腹部を黒刀で刺し貫かれた。

 冒険者の動きが止まる。

 ムスビは、遠くで倒れるセリシアの姿に体温が引いていく感覚がした。



「セリシア!!」































今回もアクセスして頂き、本当に有り難うございます。次回から怒濤の展開なので、楽しんで頂けるよう工夫していく所存です。

これからもよろしくお願いいたします。



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