合流と決意と不安
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路地裏の薄闇から抜け出した二人は、静かに街路の人波へと紛れ込む。長い外套で身を包んでおり、その下に隠れた東国の装束は見事に全貌を秘匿していた。奇しくも、その正体が世に戦乱をもたらした卑劣な戦闘集団である氣術師の一人だという事実を、未だ誰も認知していない。
昼時を過ぎて、人の流れが穏やかになる時間帯を選んで出てきた二人は、目的地へと向かって歩く。ユウタの下に届いた手紙――別行動をしていた相棒も到着し、身を潜めている場所が記された内容に従う。長らく首都で逃亡生活を続けているマコトによる案内は全く淀み無い足取りで、路地裏の複雑な道にも精通していたためか、一度も足を止めずに進めていた。これは「東人狩り」の運動による人間達の悪意から逃れようとした生活で彼が培ったモノである。
過激になってゆくその運動の歯牙にマコトは常に逃走を余儀なくされていた。ユウタもまた、首都へと至るまでの道中、些細な接触がやがて大きな波紋を作り、通過点にあった町を大きな監獄へと変貌させた。苦心惨憺としながら、漸く辿り着いた西国の本山、大陸の半分を占める王の懐にもう一人の同胞を発見し、まだ敵か味方かを判じるには早計ではあったが、正直に本心は安堵している。
だが、その一時の安心さえも、すぐに奪われてしまった。彼との邂逅、その数分後には新たな刺客が現れる。奇形な得物を操るその敵は、遠距離からユウタ達を確実に狙撃でき、直撃すれば必殺を約束する威力を有していた。氣巧弾と衝突して跳弾するどころか、鋼鉄の軌道は僅かに捩じ曲がった程度で、二人のすぐ傍にあった壁面を破壊したのだ。
あまり悠長に首都を移動するのは無理だろう。恐らく今も、二人の影を視野に捉えて照準を据えている。空に轟く発砲音、それが知覚できた時には、マコトかユウタのどちらかが斃れているだろう。街路を進む最中でも、ユウタは氣術によってより感知出来る範囲を広げて警戒する。
王宮のある城の前に構えた純白の階段は、未だ誰も足を踏み入れてはいないような輝きを帯び、埃から何まで一切の汚れがない。此所を上ればより城を近くで拝見できるだろう。しかし、マコトは微塵も興味がないように、その前で左折して一番近い路地裏への道へと入る。二人で横並びに進めぬ窮屈な道幅を、躓いたり肩を擦ることもなく二人は通った。
流石に城の付近とあってか、道はある程度掃除がされていた。無論、もう少し進めば首都の影を見る事となる。
「マコト、目的地は?」
「もうすぐだよ」
先導の少年に問えば、間も無くである事を知らされた。相棒もまた国に追われる犯罪者、冤罪ではあるが、道を歩けば敵の眼が張り巡らされ、敵襲は飽くことなく続けられる。そんな身分となった今、城の近く――騎士が厳戒体制で警備する領域の範疇で隠れた判断は、ユウタには理解し難いものであったが、半月の時を経て再会できるこもを素直に喜んでいた。
マコトが足を止めた場所は、一軒の屋敷であった。裏口の門に立つ二人は、蔦が伸び壁面に貼り付いている様子から、管理が行き届いていない廃屋である事を知る。確かに潜伏先として好適ではあるが、それ故に危険もある。誰もがそう考えるのなら、また刺客もその思考を読んで策を用いて罠を仕掛けるのも容易い。
しかし、あの相棒――傲岸なお姫様、とでもユウタが内心で揶揄する彼女は、国に「白き魔女」と畏れられた存在。大概の敵は問題なく処理してみせるだろう。
ユウタが先に進み出て、門を開けて雑草生い茂る裏庭へと侵入した。幾重にも撓って重なった草は緑の絨毯を形成して裏の戸口に続く石畳を覆い隠していた。足を取られぬよう注意し、踏みしめながら進む。
袴に付いた虫や草を払ってから、戸口の扉を叩いた。間を置かずに扉は向こう側へと開き、二人を中へと招き入れる。扉の陰に立つ老人に会釈してから屋敷の中へと上がった。
扉がすぐに閉められる。既に待ち構えていた三人の男がユウタの傍に立って、相棒が居る場所へと導く。マコトは自身が付いくか躊躇っていたが、問答無用で案内役の男に連行された。
一階の広間へ着くと、三人は解散してしまい、ユウタとマコトは取り残された。静寂の中で耳を澄ませば、誰かが床を靴底で打つ堅い音を響かせているのが判った。音の間隔などから判断した歩調に憶えのあるユウタとしては、もうその正体は知れていた
「遅かったじゃない、相棒」
「いや、予定通りだよ」
広間に設置された観音開きの大扉を開け放って現れた少女に、ユウタは微笑んだ。
× × ×
広間で遂に再会を果たしたのは、今は名の知らぬ者はいない、この国を新たに襲った奇禍の一つとされる人物である。人を惹き付けてしまう才が、人を懐柔し兵団へと変化させる術と勘違いされ、純粋に高い戦闘力は脅威と見なされた。誰かを救う為に力を振るった筈が、逆に世界から忌まれるとは大いに業腹であると胸を張る少女。
透き通るような白い髪を右の肩に束ねて流している。左側頭部にある一筋の黒いメッシュと、一対の黒い獣耳。着飾れば万人を魅了する美貌を備えた相貌が、満足げにユウタを見ていた。
「そいつ誰?まさか、また……」
「少し複雑だけど、彼はマコト」
「……彼??」
「男を自称する性別不明の生物だよ」
「だからオレは男だって!」
マコトが悲鳴のように叫ぶ。「白き魔女」と呼ばれる少女――ムスビの視線は怪訝な色に染まり、必死に訴える彼を注視していた。無理もない、ユウタ自身も未だ信じられないのである。
「それと、彼は<印>から脱走した氣術師だよ。丁度、アカリさんと同じで」
ユウタの説明に、さらにムスビの表情が険しくなる。
<印>を脱走した人間、その前例をユウタは身近に知っていた。今は禅譲し、一線を退いて養生する先代カルデラの当主アカリは、元は矛剴の一員であった。その証拠として、白印をユウタも確認している。彼女が何を理由として<印>を裏切ったか、その詳細までは聞き及んではいないが、あの血族から逃れようとする者の心理や状況は類似する特徴が多いかもしれない。だが、少なくとも不穏当な彼等とは違い、アカリは幸せな家庭を築いていたことから、恐らく人の幸福としては彼女の方が正しく、また<印>が如何に異色であるかを物語っている。
ムスビも面識があるため、その話を全面的に否定はしないものの、やはり懐疑的に構えてしまうのは仕方がない。以前戦った氣術師シズカは、ハナエに扮してムスビを欺いた演技力があった。同族のマコトが同じ力を所有している可能性は充分にある。
現在、この屋敷に潜伏しているのはムスビと<印>に対抗すべく組織された【獅子】。そして合流したヤミビトことユウタ。今なら、たとえマコトが本性を顕し攻撃を開始したとしても、問題なく排除できる。何より、不審な挙動があれば傍にいるユウタが直ぐ様発見し、その正体を看破するだろう。
何より、ユウタが信用して此所へ連れてきたという事実がある以上、さらにマコトを疑って思考を巡らすのは益体の無い作業である。
ムスビは嘆息すると、ユウタへと歩み寄った。
「道中で情報蒐集もしたけど、面白いのがあるわよ」
半月前、南の山岳部を出発した別動隊に居たムスビは、直接街道を進むユウタとは異なる迂路を選んでいた。注目を引くユウタの影、彼を囮に進んだムスビは、各地に点在する【獅子】の人材を使って常に状況把握に努めた。より正確に、より最新の情報を得て、伝聞でも噂でもその真偽を見極める。常に追手との戦闘に拘っていたユウタは、何かを耳にするよりも早く殺意に晒されてきた。故に、そんな彼の弱点を補うべくムスビはこの数週間を耳を研ぎ澄まして、争乱止まぬ国の中を抜けてきたのだ。
ユウタの右手首を掴み、そのまま廊下へと引いた。為されるがまま、抵抗もせずに後続するユウタを、マコトはただ驚嘆の念に凝視する。敵対している筈の氣術師と獣人族が協力しているのは、本来有り得ない事の筈である。だが、二人には互いに対する篤い信頼が眼に見えて判るため、マコトの驚愕はひとしおだった。
それにしても、人目を惹く美しい少女。噂通りならば、まさしく傾国の美女と形容して相違ない。だが、元は<印>に所属していたマコトは、彼等の実情を知っているため、それらが誤謬であるのを知っている。この真実が知られれば、国境を問わず多くの人間にとって青天の霹靂である。
屋敷の広間を離れ、三人は無人の一室に入る。元は誰かの書斎として機能していたのか、書物の詰まった書架と箪笥が並べられ、書見台と文字をしたためる為のペンまで用意されていた。果たして【獅子】は、どのような手段でこの物件を押さえたのかは想像に難くない。
机の上に腰掛けたムスビは、窓を背に座っていた。
「守護者がいつ来るか、知ってるの?」
「早ければ二日後……必ず二人は来る」
「勝つわよ」
「勿論、その為に道中も鍛練したからね」
ユウタにとって村の仇であり、ムスビにとって家族の仇である敵の到着。迷いなくムスビも戦闘に参加し、二人を迎撃する意を示している。その加勢を拒みたいユウタではあったが、そうはいかないのが現状である。あの双子の氣術師の実力は計り知れない。ムスビの助勢がなくては、間違いなく敗北を約束される一戦となる。……二人で挑んだとしても、勝機があるかどうかも判らない。
氣術師の力は、大気や物体に宿る氣――すなわち体外の魔力の流れを操る力。その前には、体内から魔力を放出し現象を発生させる魔法とも相性が悪い。純粋に氣術師同士の戦闘となれば、どちらがより強く、濃く、より多くの氣を従えるか。要するに、氣術師としての手練の高さで優劣が決する。何より呪術も駆使されれば、ユウタには最悪の敵だ。ラングルスで戦った呪術師のようにはいかないだろう。
勝利すれば復讐を果たし、敗北すればユウタは捕らわれ、ムスビは間違いなく殺される。
最悪の未来を回避すべく、ユウタは氣術の修練を欠かさずに行った。皮肉にも、最低限の戦闘を避けて通過する筈だった戦場は、氣術師としての実力を育む為に大いに役立った。矢を退かせ、砲弾を阻み、迫る敵を弾く。高い集中力を要求されるこの技を練磨する環境として、あらゆる角度から凶刃迫る戦地は好適であった。
「さて、次の話ね。
一ヶ月と半月くらい前に、タリタンの王とセンゴクの総督の前に氣術師が現れて、皇帝の血筋が存続している事実を伝えたらしいわ。戦争を推し進める総督は国を統治した後に体裁として必要になるために、王は『御三家』よりも強力な『加護』を持つ存在を迎え入れる為に、すでに遣いを放ったそうよ」
「やっぱり……」
「多分、促してるのは<印>。その抗争の果てにハナエが死ぬ企てをしてる筈よ」
ユウタが危惧した未来は実現されていた。ハナエを巡る争いは既に勃発している。不都合があれば、彼女を奪う為に多くの血が流れるだろう。その渦中で、ハナエもまた命の危機に瀕する。
「でも朗報よ。ハナエはまだ生きてる、それどころか、サーシャル達が保護してリュクリルを離れたそうよ」
「!そっか」
「でも、退路が東国にしかなかったらしいわ。今、「西人狩り」運動が活発化してる東国を駆け回ってるそうよ」
ハナエの容姿は、西国の出身に似ている。「西人狩り」に沸き立つ国に、ただでさえ無意識に衆目を集めてしまう彼女にとっては過酷な環境だ。それはユウタが依頼し、護衛に就いたサーシャル達も同様。ともあれ、まだ生存しているという報せに安堵する。
それと同時に、<印>が彼女の妹カナエを捕らえている事も確実である。国を治める為に、ただの反乱軍である氣術師の集団では事欠く。やはり、経歴を持つ血が必須条件とされる。逃亡に暮れるハナエと違い、既に確保している人材の方が遥かに有意義である。後々、障害となるハナエという不安分子を抹消したいのが<印>の魂胆。
友人も、酷烈な状況を強いられる不如意を予め知っていながら、彼女を守る為に護衛を買って出た。彼等が報われるように、ユウタもこの劣勢を覆す行動を起こさなくてはならない。
「あと、魔族がいま港町リィテルを占領してるそうよ」
「魔族が……リィテルを」
「南の大陸で、魔王の後継者が逃竄したらしくて。捜索に<印>が協力する対価として、神族復讐の戦力として要請したのよ」
「その足掛かりの為に、リィテルか」
「それと、カリーナは東国に向かったわよ。これを先読みしてたらしくて、使節団を組織して総督アカヒゲと会合を開くみたい」
「ああ、新聞?だっけ、それに掲載されてる記事で見たよ。流石だよね」
「シンブン?何よそれ」
「便利だよ、色々な事が書かれててさ」
マコトが思わず絶句する。新聞――国の情報を書き、国民へと伝える為の手段の一つ。現代を支える『魔力郵送』と同じく重宝され、大陸中に普及しているが、あろうことか二人は知らない様子だった。会話を聞けば、まるで村に下りて未知の体験に心を躍らせる野人と比喩してもおかしく無い惨状。一体、今までどうやって生き延びてきたのかと考えさせられる。
カリーナはこの状況を予見していた。故に東国の協力を得る為に、国境の騒動の鎮静化に効果的な策を用意して総督を訪問し西と東の意見をまとめ<印>のみを攻撃対象として絞る心算。だが、総督は好戦的、戦争を容認する人間だ。カリーナの存在を好ましくは思わないだろう。恐らくハナエ同様に、「西人狩り」の脅威に紛れて刺客を嗾ける。
ムスビは机を叩いて、腰を上げた。
「今からあたし達がすべき事は四つよ。
一つ、双子の氣術師の撃破。それと、あいつらは、多分これを機会にキスリートを乗っ取って西国を操作するつもりよ」
「僕らで西国を守る、って事だね」
「二つ、総督の意見を改めさせる。これはカリーナに任せるしかないわね。だけど、あたし達がキスリートで<印>を撃退すれば、この事実はすぐにあっちまで伝わる。カリーナの言葉をより強く総督に届ける一手になるわ」
「両者にとって、最も脅威なのは国ではなく<印>だと知らしめる為に、か」
「三つ、魔王の後継者を探す事。これを<印>よりも先に達成したら、あたし達の味方に魔族が付くわよ」
「楽観的だと思うけどなぁ……」
「四つ、大陸を再び一つにまとめること!」
× × ×
「………………ん?」
ユウタは首を傾ぐ。
「何で、統一する必要があるの?」
「問題点は、そもそも国境で発生した事件よ。なら、境目を消してしまえば良いのよ」
「そんな安直な……」
「その為にハナエか、それとも妹を奪還するのが前提条件。彼女らのどちらか、それを新たな皇帝として据えるのよ!」
「……君の発想は飛躍してて、よく解らないや」
「手紙のやり取りで、カリーナには名案って言われたわよ」
ユウタは思わずムスビを内心で嘲笑した。
確かに、それが実現できれば何よりも素晴らしいだろう。しかしカリーナが名案だ、と言うのは皮肉と同じで理想論に過ぎないと一蹴しているのと同じだ。手紙でなく、本人の前で言葉を交わしていたなら、その真意も悟ったであろう。その理想を掴み形として成功させるには、途方もない作業を要する。数十年前から続く禍根などを取り除く力は、カリーナだけでは足りない。
だが、悪くない話でもある。新たな皇帝の誕生を仮想すると現在の国の統治者の地位や処遇も勘案しなくてはならないが、これが恙無く済めば旧態の剣呑さを払拭する強固な平和が生まれる。尤も、再現は困難ではある。
ユウタは思わず、新たな皇帝としてカナエを都合よく想像してしまった。
将来、ハナエとは静かに暮らす夢を持つユウタとしては、婚約者が皇帝となればユウタの立ち位置もまた複雑になる。
兎も角、これから為すべき事の大半が東国にあると判った。双子を排斥すれば、次の敵は東国を支配する総督アカヒゲである。要件が済めば、カリーナの助太刀に向かわなくてはならない。
「……まあ、それは追々考えるとして」
「取り敢えず、目先の双子を仕留める事に専念するわよ」
ムスビがマコトに視線を移す。ユウタも彼女の意を察した。
此所には敵――<印>の一員であった存在がいる。
「あんたには、双子の手の内や<印>について、色々聞くわよ。あたしの呪術で自白させるから」
「いや、双子の氣術師って……彼等の手の内は、<印>でも極秘だから、オレみたいな下っぱは知らないんだよ」
「は?」
「本当だって。彼等は何年も前から重要な任務に就いてるし……でも、『十二支』の中では最強だとは聞いた」
ユウタは顔を顰めた。
自身が苦戦した『十二支』の一人、氣術師タイガをも超える実力者だと、マコトの証言で裏付けされた。強敵の予感は既にあったが、脳裏にあった双子の面影がより凶悪に変わっていく。包帯を取り除いたその下に、あの白印が刻まれた額が顕になる。
「あと、オレは正直、まだ戦闘に駆り出される前の部隊養成の段階だから、詳しい話は知らないんだよな……」
どうやら、情報は薄いらしい。
申し訳無さそうに項垂れるマコトを励ますユウタと、呆れて首を振るムスビ。
「あ、ところでさ。僕ら、また刺客に襲われたんだ」
「あんた忙しいわね」
「誰かさんの為に目立つ行動をしてるお蔭でね」
「有り難う!」
「その作り笑いが心底腹立つ」
ムスビは咳払いをして、話を区切った。
「そうね、じゃあ二日以内にそいつと決着をつけないと」
「僕が積極的に外で動くから、ムスビ達は背後から奴を叩いてくれ。マコトにも協力してもらう」
ユウタが視線を送ると、マコトも頷いた。ユウタが告げた協力の要求、それは刺客の撃退か、或いは双子の氣術師を斃した後の騒動にまで続くのか。彼は深く思考せずに承諾する。
ユウタ、ムスビと【獅子】、そしてマコト。この面々は、迫り来る敵に向けて協定を結んだ。
「ムスビ、寝る場所あるかな?マコトにベッドを提供してあげて」
「良いわよ、近くに馬小屋があるから」
「マコト、僕のベッド使うんだ」
「あんたは床で十分だと思って、ベッド用意してないわよ」
あまりに杜撰な待遇に、ユウタとマコトは苦笑した。ムスビは意地悪でもなく、それがさも然るべき常識のごとく滔々と語る。
二人はこの協力関係に不安を覚えるのであった。
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