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不沈空母 赤城改  作者: 立体プリン
24/31

訓練編 / 会談

8月15日辺りに 冒頭『総統閣下と手帳』と 前話『訓練編 / 風竜の谷』に加筆しました

冒頭部分はともかく お手数ですが 前話は再読をお勧めしておきます

*****       風竜の谷・谷底     *****

*****   ドイツ軍との会談当日の午後   *****


やあ 秋葉尾だよ

テントの設営やらで 僕は士官以下の皆さんと

先に来て作業してたんだ


お昼も とっくに過ぎてるし そろそろ幕僚の皆さんも来るかな・・・

・・と、思ったら ドイツ側の皆さんが到着だ


フィゼラー Fi 167

複座型の複葉機で

爆撃・雷撃・偵察と多用途ではあるが 当然ながら最高速度は低い。

しかし離着陸に必要な距離が短く済むので 今回はこちらが選ばれたようだね

予想通りだ。



*****  上空の フィゼラー Fi 167  *****


儂だ、カール・マリア・ヴァイストールSS少将だ

今 眼下にある滑走路らしき物に驚いている


あの滑走路は報告に無かったが 報告から漏れただけなのか?

まさか わずか2,3日で こしらえたとでも言うのか?


まあ良い 有る物は使わせてもらおう


 「おい 日本軍に問い合わせて あの滑走路を使わせてもらえ」


 「はっ 問い合わせます」


そうパイロットに命令した

時間にして 2,3分くらいであったか


 「使って良いそうです」


 「よし全機に通達しろ」


 「了解しました」


やれやれ 現地は不整地と聞いておったが 何とかなりそうじゃわい。




*****    再び 秋葉尾達      *****


 「さーみんな お客さんが降りてくるよ。失礼の無いようにね」


 「おーーっ」

 「了解」



数機の複葉機が 30分も掛からずに全機降り立った。

そのうちの一機から かなりの高齢に見える・・・それに

親衛隊だね。国防軍では無く親衛隊


特徴のある『黒』を基調にした軍服

そして襟の階級章を見る

少将か。


その老少将が こちら目掛けて駆け寄ってくる。見かけによらず健脚だ


老少将が大して息も切らさず 僕に近づいて来て


 「ここでの最高階級者は誰か? おっとドイツ語は分かるかね?」


僕はニンマリして答えた


 「少将閣下、ここは魔法世界ですよ。通訳など必要ありません」


ここは魔法世界。種族を問わず大体言葉は通じる

場合によっては魔獣とも話せるわけだから 便利過ぎる


少将閣下は驚きと歓喜の表情を浮かべて


 「はっはっはっ、こいつは うかつだった。そうだったな」


キリッとした表情へ切り替え 挨拶する


 「儂は カール・マリア・ヴァイストールだ。見ての通り SS少将だ」


 「自分は 大日本帝国・大佐 秋葉尾 拓であります

  現在 幕僚の皆様の到着が遅れておりますので

  現時点での最高階級者は自分であります」


 「ほう・・・」


少将閣下が驚嘆の声を上げた


 「ずいぶん若く見えるが 歳を聞いても良いかね?」


 「はい、20歳であります」


 「また随分と・・・さぞ武勲を上げられた事だろう。

  いやそんなレベルの話ではないな」


いやいや 少将閣下。『好奇心は猫を殺します』よ


 「詳しくは軍機に付き お応え出来ませんが 理由があっての事です。

  それより 我が軍の幕僚が到着するまで あちらで おくつろぎ下さい」


そう言って 特務少尉の一人を手招きで呼んで案内させる




ブオオオオォォォ・・・・・



おっと 噂をすれば影だね。山本長官以下 幕僚の皆さんのご到着だ

魔改造・一式陸攻が降りて来て 山本長官以下の幕僚陣が勢ぞろいする


 「お待たせして申し訳ない」と 山本長官


 「あなたがヤマモト殿なのですね。お会い出来て光栄だ」と ヴァ少将


握手を交わし お互い 自分の席に座り 会談が始まる。が、

穏便に始まった会談も 30分も経った頃




 「なんですとっ!! それでは 我が軍との同盟は破棄なさる おつもりか!」


額に青筋を浮かべ 激昂する ヴァイストール少将

それに対し


 「あなた方の なさる事は極悪非道に過ぎる。

  いずれ正式に通達がなされるはずですが ここで私の口からも申し上げておく。

  『日独伊の三国同盟は破棄される』

  そしてドイツに対して正式に宣戦が布告される予定だが

  正式に効力を持つまでには 若干時間が掛かる。

  よって我が海軍としては それまでの間は休戦状態としたい」


と、山本長官が淡々と説明する

これに対して 頭に血が昇ったヴァイストール少将は


 「聞けば あなた方は先のミッドウェー海戦で敗れたそうではないか。

  そのような体たらくで同盟破棄などとは。

  正気の沙汰とは思えませんぞっ」


ヴァイストール少将は怒りが収まらない様子で、先の海戦での敗北まで持ち出してきた

このままでは場が荒れる事が 予想されるので 

ここぞとばかりに 僕は手を上げて 発言を求める


 「少将閣下、御心配には及びません。

  確かに日本は日独伊の三国同盟を破棄しますが

  新たな国と同盟を締結します。いや、締結しています」


目を丸くして ヴァイストール少将が こちらを見る。そして


 「なんだね君は? いやこの際 そんな事はどうでもいい

  その締結の相手を聞いても良いかね?」


待ってましたとばかりに 僕は高らかに宣言する


 「大日本帝国の新たな同盟国は『エルフ国』であります。そして

  僕はエルフ国・シル王女から任命された宰相でもあります」


僕は 息を深く吸い直して はっきりと宣言する



 「エルフ国とドワーフ国は ドイツに対し 宣戦を布告し

  開戦にあたり 24時間の猶予を設けます」」


顎がカクンと落ちそうなくらい あんぐりと口を開けるヴァイストール少将

数秒後に我に返り、再び激昂する


 「ヤマモト殿っ たばかったな!」


それに対して 山本長官は


 「そもそも魔法界に関しては

  そちらも情報を開示していないでしょう

  同盟破棄は その延長線上にあるとご理解頂きたい」


必死に怒りを押し殺し、ヴァイストール少将は言った


 「撤収する。」


その言葉を聞いて 僕は


 「シルちゃん、おいでっ!」


数秒後、



ドシャーーーーーーーン・・・ザザーーーーン


2km向こうの窪地に 駆逐艦とその駆逐艦を浮かせる

 1000万トンの淡水が現れる。

上空には 岡隊長以下の 第634飛行隊が グルグルと旋回している


事前に付近の湖へ 転移させておいた駆逐艦と航空隊を呼び寄せたのだ

本来 赤城改でなければ大規模な魔法は使えないが

上甲板に張られた板を 仮の魔法の杖として使えない事は無い。

ただし術者としてのシルちゃんには かなりの負荷が掛かるが

事前に近くまで転移させて その負荷を軽減している



*****   上空・岡隊長機   *****


 「初仕事やで~ みんな気合入れてくでぇ~」


 「「「「「おーー」」」」」


*****  再度・地上の秋葉尾  *****


駆逐艦の上空で旋回していた 航空隊が散開する


第634航空隊は爆撃機なので 本来、空戦は専門では無いが 複葉機相手なら

遅れは取らないはずだ。


これで 余計な事をしないよう ドイツ魔法界派遣部隊に睨みを効かせる。



 「ぐっ、き、貴様ぁ・・・・・」


怒りの頂点に達していそうな ヴァイストール少将ではあるが

 僕は淡々と、そしてワザとらしく


 「お帰りは こちらで御座います」


執事よろしく 滑走路の方向に腕を向け お辞儀をする


 「おっ、覚えておれっ」


と 捨て台詞のヴァイストール少将。

少将閣下、それはフラグと言うやつですよ。




15分後、順次 離陸を始める フィゼラー Fi 167

全機 大人しく帰るかと思いきや

最後の一機が 岩山の縁に来た時に 何かを落としていった


誰かが叫ぶ


 「全員伏せろーーーーっ」


念のために伏せるが、その時 事前に打ち合わせておいた行動が取られ

駆逐艦の主砲が吠える


 ドゴーーーーーーン


標的は落下中の物体。恐らくは爆弾だ。

21世紀なら ともかくこの時代、

動いている航空機や落下中の爆弾に当てるなど至難の業だが

こちらには シルちゃんや ソヨギちゃんが居る


発射後の弾道は ソヨギちゃんの風魔法で修正され 命中する事が約束される


 ドカーーーーーン


見事撃破。降り注ぐであろう破片は

 ソヨギちゃんが こっそり風魔法を使って処理する


爆炎が晴れた頃、僕はトランシーバーの電源を入れた

そしたら岡隊長から事前に渡しておいたトランシーバーで 猛抗議が来た


 「参謀はん 参謀はん、追いかけんのかいや~」


僕は ため息をつきつつ応答する


 「事前に言ったでしょう。24時間の猶予を開けると。

  相手が卑怯な事をやったからといって こちらも真似する事はありません

  雪辱の機会はまたあります。このまま上空警戒を願います」


 「こちら岡・・・了解」


しぶしぶという体で 岡隊長が了承する




僕は山本長官にお礼を言い、ソヨギちゃんに迎えに来てもらって駆逐艦に移乗し

シルちゃんの様子を見てくる。上甲板上でノビてるかと思いきや

ドイツ軍が飛び去った空域を 涙を浮かべながら見つめていた


 「シルちゃん・・・・・」


親の仇を目の前にして お預けを食らっているのであるから

感情の行き場が無いんだろうな・・・・・






*****  風竜の谷・岩山頂上  *****


一連の やり取りを聞いていた風竜達

風魔法を駆使すれば遠くの会話を聞くことなど造作も無い


 「我らは かの者に味方する。皆も良いな」

 「「「「「異議なし」」」」」


 「それに この地に水を もたらせた礼はせねばなるまい・・・」






その頃、表の世界・東京では 世界に向けて発表がなされる


 一つ、日独伊の三国同盟の破棄

 二つ、同時にドイツに対して宣戦を布告する

 三つ、日本はエルフ国・ドワーフ国と同盟を結ぶ


との発表がなされ

そして、非公式にアメリカへは 日本との停戦を エルフ国の名前で申し入れた


当なろう小説は実在する個人・団体とは一切関係御座いません

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