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不沈空母 赤城改  作者: 立体プリン
22/31

訓練編 / ドワーフ村

休載中ですが 夏季特別更新として お盆期間中までに掛けて何話か投稿したく思います

***** 魔法界・ドワーフ村 沖合 数km *****


ザッパーーーーーーーーーン


大音響と共に 大量の海水を押し退け、赤城改を含む3隻が魔法世界へ顕現する

合計60万トン近い質量が 湧いて出た関係で 同質量の海水が押し退けられ

ちょっとした津波が発生する。


このような関係で ドワーフ港直近に転移せず 少し離れたところに転移した


ドワーフ村のドックは 目と鼻の先だ

こちらから連絡するまでも無く ドワーフ村から 数隻の引き船・・・

ドワーフ村製のタグボートが出て来ていた。気の早い事だな


ドワーフ村のドックは 1号から3号までだったんだけど

現在は6号まであり 4号は欠番で資材置き場になっている

やはりここは 日本のしきたり(!?)に倣って 縁起を担いでいるのと

1~3号を海軍さんで使ってもらっていて 5・6号を陸軍さんで使ってもらっている


言うまでも無く 陸軍と海軍とで仲が悪いので 本来4号ドックに相当するスペースを

緩衝地帯代わりにしている・・・と、言うのが正直なところなんだ。


ドックの稼働状態は 日本本土のドックが 修理やら新造やらで

 常に空きを待っている状態なので こちらのドックも 割とフル稼働に近い


信濃は2号ドックに入れる予定で 1号ドックも 何やら僕も予定を把握していない

艦艇が入っているね

5号ドックに 陸軍の あきつ丸が入っていて 6号ドックは次の船待ちかな?

で、3号ドックは・・・この赤城改を建造した超大型ドックなんだけど ここには


 「艦長、接岸しますか?」


おっと 新米艦長さんとしては ちゃんと仕事を こなさないとね。


 「よし、本艦は岸壁に接岸。点検後、半舷休息」


 「「「やったーー」」」

半舷休息と聞いて 艦橋に歓声が響いた


 「はい 接岸し終わるまで気を抜かないっ」




*** 1時間後 ***




無事、ドワーフ村の ドワーフ港へ接岸した


よし。


 「僕は これから野暮用を済ませに上陸するけど トランシーバー持って行くから

  問題が起きたら呼んでね。」


 「はっ。」


さて、辻中佐の用事でも済まして来るか




***** 5号ドック・あきつ丸 の傍 *****


僕は今、辻中佐を連れて あきつ丸の視察に来ている


史実に置いて あきつ丸は 昭和19年4月に

本格的な護衛空母への改造を行っているが

今回は そういった改装を1年以上前倒しで行っている。

当然ながら 後知恵による追加要素もある


 「辻中佐。お待ちかねの あきつ丸ですよ

  心行くまで ご視察下さい」


 「はっ。案内 感謝致します・・」


ん? ああそうか 今は僕が大佐で 上官に当たるんだっけ


 「・・・ですが、門外漢である小官に 今少し説明をば 頂けると有難く・・・」


辻中佐を見ると 苦虫を噛み潰した表情のまま脂汗を掻いている

海軍の人間に頭を下げるのが嫌なのか 単に年下の相手に頭を下げるのが嫌なのか

それとも両方なのかな?


仕方なく 機関増設に伴う船体延長工事や 飛行甲板の延長、

邪魔な位置にあるクレーンの移動、水中聴音機の改良や

未来から持ち込んだ機器の取り付け等を説明した。


そこへ 影が覆いかぶさる


 「なっ なんだ?」


辻中佐が狼狽える


 「あれですよ アレ」


僕は巨大な影を落としているぬしを指差した


船体改造の最後の仕上げに とどろき君がドラゴンの姿になり

船体に魔法をかけている


これは溶接にしろ リベット接合にしろ この時代、十分な接合力が無いので

厚い鉄板を張っても 爆発の衝撃などで 接合部から破断してしまう訳なんだ

それを防ぐため 接合部分に魔法をかけて『最初から一枚の鉄板』で造ったかのごとく

強力に接合してしまう訳なんだ


ここらへんは土系統・雷系統を使いこなす とどろき君の独壇場なんだ


二本足で直立すると 軽く7階建てのビルの高さになる とどろき君を見て

辻中佐は 逃げ腰になる


ドラゴンの姿では 初対面だったよね・・・無理も無いか



とどろき君が こちらに気が付いたのか 両手を船体に当てながら

 僕らの方をチラリと見た

そのドラゴンの面構えに辻中佐は 逃げださんばかりの表情になる


 「とどろき君、お仕事ご苦労様」


僕は とどろき君に ねぎらいの言葉をかけ、

彼はまた 作業に集中すべく船体に向き直った


その姿に 辻中佐も ホッと胸を撫で下ろした



うん、中佐も これで肝が冷えたかな?

これで問題行動を起こさずに いてくれる事を 僕は願った。


ああそれから 魔法技術による改造は これだけでは無いんだよ


新たな魔法具として 『爆発反応抑制』の魔法具がある

これは魚雷などを撃ち込まれても 起爆させずに、不発弾どする事が出来る道具だ

これを水線下の要所要所に設置してしまえば

 最悪魚雷が命中しても浸水する程度で済むから

最悪でも脱出する時間は稼ぐ事は出来る。


どの程度の効果が期待できるか・・・ニヤニヤが止まらないな




そこへ




 「秋葉尾大尉・・じゃなかった 秋葉尾大佐殿、至急 船内に来ていただけますか」


ふと 声のした方を見上げると そこには二人の陸軍軍人さんが居た


 「何か問題でも?」


 「はい、先日 哨戒活動をしていたところ 不審な航空機を発見しましたので…」


僕は話を最後まで聞くことなく 船内に向かって駆け出した。






***** その頃、ハワイ・真珠湾にあるアメリカ太平洋艦隊司令部 *****


実に信じ難い事だ。


私かね? 私はニミッツ。

チェスター・ウィリアム・ミニッツという

私はアメリカ太平洋艦隊司令長官と言う役職に就いている


そして私は 上がってくる膨大な報告書を読んでいるのだが

はっきり言って 頭が痛い

どれもこれも真偽のほどを疑う内容ばかりだ


我が軍の潜水艦に至っては 造船所のドックを埋め尽くさんばかりに

どれもこれも損傷して帰って来る

もちろん戦闘艦であるから 被弾したりするのは当然であろうが

我が太平洋艦隊に所属する潜水艦が受けた被害は そういった戦闘によるものではなく

何と言うか・・・局所的に締め付けられたような壊れ具合だ


船殻に重大な被害が無いかも含めて入念に修理しなければならず

おかげで 潜水艦の稼働率は 日に日に下がるばかりだ


私は第一次世界大戦前に潜水艦のディーゼルエンジンの研究をしていたので

潜水艦には それなりに思い入れがある



ただ 不思議な事に 乗組員の被害は皆無と言ってよく、死傷者が居ないという


・・・偶然の産物なのか 我が海軍兵の連弩の賜物なのかは分からないが

有難い事ではある


この世の中に『ツキ』という物があるのならば この6月のミッドウェー以降

日本の方に運が向いてきたらしい

少なくとも我が太平洋艦隊からは逃げている

いや まて、我が方からツキが逃げているなら 死傷者ゼロというのもおかしな話だ

やはりツキは我が方にあるらしい。HAHAHA


まあ ツキの話は 置こう。余りに非科学的だ



それと合わせて 信じがたい報告がある

日本近海で 2000フィート(609m)超大型艦を目撃したという話だ


その真っ白い船体色から『白鯨』と言う者も居れば

『氷山』とか表現した士官も居たな

いずれにせよ 正式な呼称が分からないので

何かしらコードネームが必要だろうが


ここでは他のニックネームと混同しないよう 『ビッグホワイト』とでもしておこう



だが普通に話したのでは つまらないな

そうだな 『名は体を表す』とも言う。あえてニックネームから考察してみよう


まず白鯨モビィーデックからいこう

これは かの有名な小説に登場する白いマッコウクジラだ


しかし 2000フィート超のクジラと言うのは さすがに無理があるだろう

私は生物学者ではないが 余りに荒唐無稽過ぎる

仮にそのような生物が居たとして『なぜ今のタイミングなのか』という疑問も残る

存在していたならば なぜ今まで遭遇、あるいは発見されなかったのかが不可解だ


それにこのビッグホワイトには旭日旗が翻っていたという証言もある

やはりこれは何かしらの人工物とみて良いかもしれない


ただこの小説『白鯨』によれば最後の決戦の舞台は 日本沖の太平洋とある

これは何かを暗示しているのだろうか?




次に『氷山』だ

意地悪な者によれば『氷山を見間違えたんだろ?』という発言もあるようだ。

そこで本当に氷山かと言うと これも疑問がある


仮に氷山だとして 重さを計算してみると 最大500万トン程度と思われる

海面に170フィート(約52m)程度 高さがあれば

海面下には その10倍程度の氷の塊がある計算になり

そうすると総重量は 数百万トン単位の計算になる


これを日本軍は 氷山の漂う海から運んで来たとでも言うのか・・・・・

これには明確に ノー と言える


北極から運んで来れば良いと 考えがちではあるが

実は南極と北極の氷では 違いがあり 北極の氷は 最大で厚さ10メートル程度で

南極では なんと2500メートルに及ぶ


これには大陸の有り無しに関係してくる

南極には南極大陸が有り 北極には 広大な北極海があるだけだ


もしも運んで来たとするなら 南極からと考えるのが自然だろうか。

しかし我が軍の展開する太平洋を縦断するなど 不可能だろう

その方法はともかく、曳航するとして

 速度が出たとしても せいぜいが数ノット程度だろう


そのような状況下 哨戒網に引っ掛からない訳がない

それだけ巨大な物が ゆっくり動いていれば 発見して下さいと言っているような物で


先ほども言ったように 氷山と言うのは 大部分が海中に没している

海流に逆らって動かそうものなら 莫大な燃料が必要だ

それだけ膨大な手間と物資を使って運ぶ意義が 私には見いだせない


仮に北極海から運んで 積み重ねるなど・・・いや、より一層 非現実的か。



そうなると やはり日本軍が建造した巨大な人工物。

信じがたい事だが そういう結論に達するのが自然か・・・・・


しかし分からないのが 船体の色だ。

あろう事か全体が真っ白と言う 戦時下とは思えない狂気の沙汰だ


普通、船体には 夜間などの目撃に備えて 輸送船などのシルエット等を描いて

誤認するように細工したり するものだが 何故かこの戦争下に

『発見して下さい』と 言わんばかりに 真っ白とか・・・日本人は気でも狂ったか?



どうやら 私一人では結論が出そうもない

ここは空母乗りに意見を聞いてみる事にしよう

ちょうど彼も復帰した頃だろう。彼を呼ぶ事にする


 「ハルゼーを呼んでくれたまえ」






***** ドワーフ村ドック内 あきつ丸・食堂 *****


 「自分は相田あいだ さとる中尉です」

 「自分は花山はなやま もとい曹長であります」


 「海軍大佐 秋葉尾 拓です。改めて宜しくお願います」


 「改めてだなんて・・・恐縮です」


 「まあ挨拶は これくらいで。で、目撃した航空機とは?」


 「自分たちは三式連絡機で飛行訓練を兼ねた偵察を行っておりましたが

  先日、他国の物と思われる航空機を発見しました」


三式連絡機と言うのは日本国際航空工業製の高翼機で

現代風に言うなら セスナ機とかを思い浮かべると良いかと思います

この航空機は 速度こそ鈍足なものの 60m前後での離着陸をこなし

用途は 偵察・・・主に対潜哨戒に使われる


 「よく空中戦になりませんでしたね」


 「はい、こちらは超低空を飛んでおりました

  そこで すかさず着陸して 機体を隠し、撮影した次第です」


さすがは不整地での離着陸を得意とする三式連絡機か

そうなると相手側航空機の練度は 低いとみて良いかな?


 「はい、こちらをご覧ください」


そう言って花山曹長が 先日渡しておいたタブレットPCを取り出し写真を表示させる

辻中佐も同席してはいるんだけど 完全に空気化していた


そのうちの一枚が航空機のシルエットを映し出す


 「なんと鮮明なっ!!」とは辻中佐


そりゃそうだろ。未来から持ち込んだ一眼レフデジタルカメラにタブレットPC。

この時代、白黒写真が主流な訳だから 撮影して すぐ観られる写真なんて

この時代に生きている人から見れば『魔法』以外何者でもないだろう


僕は辻中佐の驚嘆の声を無視して続ける


 「だいぶ撮影の腕も上がりましたね・・・どれどれ

  これは・・・ドイツのメッサーシュミットBf109かな?」


しかしコイツの航続距離は せいぜい600km程度

・・・・・ドイツ側は こちらと違い、任意の場所に転移できる訳では無い

航続距離を伸ばした 僕たちの知らない新型か?

片道数千キロを 何らかの補給手段を・・・・・地上基地が出来た?


いやいや どう考えたって まともな海図なんかある訳ないんだから

何らかの基地を作るにしても 測量だ なんだで

年単位の時間が掛かるはずなんだけど・・・・


メッサーシュミットの写真と にらめっこする事、数秒

尾翼の下に注目し 拡大する


 「これは・・・着艦フック。これは メッサーシュミットBf109 T型だ」


 「「「 !! 」」」


 「ドイツの空母が!?」とは相田中尉


僕は コクっと頷く


史実に置いて メッサーシュミットBf109 T型は

ドイツ軍空母『グラーフ・ツェッペリン』に搭載が予定されていた戦闘機だ

空母搭載に合わせて カタパルトフック・アレスティングフックの装備

主脚の強化、翼幅を伸ばし 翼内タンクの容量を増やして

航続距離を1000kmまで伸ばした


これが異世界の空を飛んでいる。

それはつまりドイツ軍の空母が 少なくとも1隻は来ているという事だ


史実に置いて ドイツ軍の空母は 1番艦であるグラーフ・ツェッペリンが進水したが

結局 実戦配備されることなく 自沈処分された が・・・この世界に置いては

少なくとも 1隻は就役したようだね。


そうなると『ユンカース Ju 87 シュトゥーカ』

日本語だと『スツーカ』と呼ばれた急降下爆撃機の艦載型

『ユンカース Ju 87 C1』も就役・搭載していると見るべきか・・・・・


シルちゃんのため、魔法世界のため 何としても拿捕したいが

いかんせん、こちらは艦上爆撃機と攻撃機は有っても

まだ艦上戦闘機が未配備だ。4柱のドラゴンさんだとオーバーキルだし・・・


恐らくは相手も練度は低いと見て良いだろうけど 上に立つ者が

希望的観測だけで行動は起こせない。


僕はトランシーバーを取り出し


 「こちら秋葉尾、赤城改艦橋 応答して下さい」


 「ザザッ・・・こちら赤城改艦橋。感度良好です」


 「山本長官の居場所を把握してくれ、帰ったら話がしたい」


 「了解しました。長官にも その旨お伝えします」


 「了解、通信終わり」



 「なんて小さな無線機なんだ」とは一同



 「ああ要るなら言ってね、手配するから。

  それからまた 野暮用を頼むかもしれないから宜しk」


 「はっ 喜んで」


僕が言い終わらないうちに返事が返ってきた いやはや有難い限りだね。


未来のアイテムは民生品なら予算の許す限り いくらでも手に入る

別に予算は軍からも降りるし 単にア○○ンやヨ○○シに注文すれば良いだけだし。


 「それでは 急ぎますので これにて失礼します」


そして僕は敬礼して その場を後にした。




***** 赤城改・艦長室 *****


 「零戦も戦闘機乗りも 何ともならんな~」


山本長官が ため息交じりに言う


 「いや、決して意地悪とかで言ってるんじゃないよ

  我々だって これだけの空母を遊ばせて置くつもりは無いんだからね」


同席している宇垣参謀長や黒島先任参謀も ウンウンと頷く


 「先のミッドウェーでの大敗が 響いていてね

  選抜を急ぐよう せっついては いるんだ。」


山本長官が申し訳なさそうに頭を下げる

うーん 早速困ったな


宇垣参謀長が声を上げた


 「こちらの世界で代わりになる物は無いのかね?」


 「代わり・・・ですか」


意見を求めるように 同席しているジージさんに視線が集まる


最近は日本茶が気に入ったのか ズズズッと 一口すすって


 「そうじゃのう、近くに風竜が居たと思うんじゃが 代わりになるかの?」


 「「「「 風竜!? 」」」」


ズズズッと ジージさんの茶を飲む音だけが 艦長室に響いていた。






風を自由自在に操り、知能も高い 竜族の一種

彼らに接触すべく 風竜の谷へ行く事が決まった

当なろう小説は 実在する人物・団体とは一切関係が御座いません。

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