ファーストブリーフィング/造船を始めよう 2
当なろう小説は 実在する人物・団体等とは一切関係が御座いません。
累計PV 1200超えました・ユニークが450を超えました。ありがとうござます
***** 赤城改・映写室 *****
ワシじゃ、ジージじゃ
説明は まだまだ続いておるよ
「ドラゴンさん達 えらい食欲でんな~」
岡青年のイヤミじゃろうか?
ドラゴンの年長 二人は苦笑いじゃが
下の二人は無表情じゃ
ちと 弁護しておくかの
「これはドラゴン4体が 一か所に集中したために起こった問題じゃろうな。
エルフ村のドラゴンが 1体だけなら これほどの深刻な問題には
ならんかったじゃろうて。」
小隊の皆は 納得したのか困った顔をしておるのか 良く分からん表情じゃの
「ところで さっきからドラゴンはん達、番号で呼んでるようですけど
この時って まだ名前は無いんですか?」
夏籐の兄じゃな
「まあ今回は説明のため番号を付けたような物じゃて
普段は【みんな】とか【あの子】で 済んでしまうしのお
あー それとの。ドラゴン4体が高位の存在らしくてな。
おいそれと名前を付けられなかったんじゃ
名前いかんでドラゴンの能力を左右される恐れがあっての
わしらの言い伝えによれば
出来れば他種族・異種族から付けてもらう事が良いとされておるのじゃよ」
岡青年が 膝を パーンと叩く
「わこうたで。ドラゴンさん なんか日本語っぽい名前やしな
名付け親は参謀殿かいな?」
惜しいの。
じゃが なかなか良い線じゃな
「アキバオ君は日本人じゃから その点では合っておるが
残念ながら違う人物じゃよ」
みな顔に疑問符だらけじゃ
「36年前、イギリスに居た日本人じゃよ」
**** 西暦1906年頃(明治44年頃)・エルフ国エルフ村 :****
ワシじゃ ジージじゃ
今は村はずれの 海岸に来ておる
ザザーン ザザーン
海に来て波でも眺めておれば良いアイデア浮かぶと思ったのじゃが徒労じゃったわい
しかし弱ったわい。海に出れば 湖のヌシなんぞより大きな海洋生物
・・・いや単にバケモノで良いじゃろう
たちまちイカダなんぞは木っ端微塵じゃろうて。
じゃから もっと大きくて頑丈な船が必要じゃ
もはやワシ一人の手にはおえんのう・・・・・あまり気は進まんがアヤツに頼むか。
意を決したワシは海岸を後にした
***** 翌日・ドワーフ村 *****
「あん? 嫌だね。ほれ けえった けえった」
案の定じゃの
今ワシは エルフ村から数千キロ離れた ドワーフのオヤジの所に来ておる
【物づくりならドワーフ】じゃろうが 知っての通り エルフとドワーフは仲が悪い
さて、シルのため エルフ村のため
どうやってこの爺さんを説得したものか・・・・・
そうこうしておるうちに 外から男性と女の子の声が聞こえてきたのじゃ
バンッ
玄関の扉が勢いよく開かれた
「よおーオヤジ まだ生きてるかーー」
「よおージジイ キ○○マ付いてるかーー」
{{あっ・・・」」
【あっ、お客さんだ】と言うつもりだったのかの
ガサツなドワーフでも 客に対する気遣いは あるようじゃい
男の方は このオヤジの息子じゃな。もう何年会っておらんかのう
少女の方は 初対面かの? 見た目は シルと同じくらいじゃの
どことなく 誰かの面影が有るような無いような
また玄関に人影が現れる。今度は お婆さんと呼ぶには ちと早い年頃の女性じゃ
開口一番、
「よおー兄貴、まだ生きてたかー。まだ○○は立つか?」
このガサツで下ネタトークは・・・・・
「お前 バーヤか。じゃあ この娘の情緒面は お前のせいかっ!」
バーヤ。ドワーフに嫁入りした 物好きなワシの妹じゃ
バーヤは横を向いて口笛なんぞを吹いとる。相変わらずじゃの
「おばあちゃーん 遊びに来たよー」
「アーネや よく来たねぇ。よしよし」
おいおい 息子の方は空気かい
しかし そうか このオヤジにも孫がのう・・・アーネと言うのか
「ところで兄貴 何か用かい? 遊びに来た訳じゃないんだろう」
妹のバーヤが聞いてきた。さて 正直に話したものか
「アーネや。ちょっと おばあちゃんは用事を思い出したから あとでね
兄貴はちょっとこっち来い」
そう言ってワシは強引に外へ連れ出された。
「離せ~何をするんじゃ~」
数百メートル離れたところで ようやくバーヤのヤツは手を離した
「兄貴がそういう顔をする時は困りごとがある時さ。何年一緒に居たと思ってるのさ」
はあ~ お見通しという事か
ワシは顛末を最初から話した。
「そうかい じゃあ人間界でも観てきたらどうだい?
なにかヒントになりそうなモンがあるかもしれないよ」
そうかの?
そう言えば最後に人間界を訪れたのは いつじゃったかのう・・・
遠い昔のようにも思えるわい。
少し早いかもしれんが シルにも人間界を見せておくかの
「そうじゃの たまには人間界に行ってみるかの」
「そいじゃアタイがオヤジやアーネを連れて行くから3日後よろしく」
「なんでそういう話になるんじゃ」
「いいからいいから。旅は賑やかな方が いいじゃないの」
全く 我が家の女系は 変わり者が多いような気がするわい
そう言えば ワシの妻も そうじゃったのう
「ところでフェーメ義姉貴の事覚えてるかい」
「唐突じゃの。ワシの妻じゃ 忘れるわけなかろう」
***** 西暦1500年頃(日本は戦国時代?)・エルフ城 *****
このオレ、ジージは近々王位に即位する事が決まっている
それなのにオレの妻と来たら、
「おーい フェーメ またこんな所に。
俺たちは今後 政務に集中しなくちゃいけないのに」
オレの妻は 王城にある書庫で 大量の蔵書の海に沈んでいた
中々のダメエルフっぷりなんだが これで公務が務まるんだろうか。
「あらゴメンナサイ。悪いけど掘り出して」
そう言われて 蔵書を掻き分け 妻を発掘する
こんな環境の中 寝てられるとか 大物なんだか変わり者なんだか。
ホコリまみれの妻を見て オレは
「とりあえず湯あみだね。それからお茶にしよう」
そして 湯あみから戻ってきた妻と お茶にする
「そなたも王妃になるのだぞ。もうちょっと自覚を持って欲しい
そんなになるほど何を調べていたんだい」
努めて冷静に。極力やんわりと聞いてみた
妻は【アハハ】といった表情で
「ゴメンナサイ どうしても気になったものだから。
ねえ極大破壊魔法は知ってるわよね」
「ああ知っているとも」
【極大破壊魔法】 読んで字のごとく 広範囲、例えば都市一つを丸ごと消してしまえる冗談のような破壊魔法だ。
しかしこの魔法、両刃の剣であり 術を発動したら最後
発動した術者の命も奪いかねない と言うか十中八九 死亡に至るという
全く持って実用性に欠ける魔法なのだ。で それが?
「でね。この魔法を安全に運用するにはどうしたら いいかと言うのを考えたの
そしたらなるべく大きな、
そして出来る限り頑丈な魔法の杖があれば良いんじゃないかと考えたの」
「ほう」
どう反応していいか分からず 取り合えず相槌を打ってみる
「まあ頑丈にする方法は 上手く言えないんだけど
素材は御神木が最適で そうねぇ・・・大きければ金属でもイケルかも。
大きさはね・・・そうねぇ・・・270メートルとか
800メートルまでイケれば言う事無いかな」
ブフーッ
オレは年甲斐も無く お茶を噴き出した。
800メートルの魔法の杖を想像して噴いたのだ
そんなオレを 妻はニッコリした表情で さらに話を続けた
「御神木、私たちが守り通してる世界樹が 魔力を保持して尚且つ
魔力伝達性も優れているけど 魔力を伝えるだけなら金属でも良いかな
・・・なんて事を調べてたの」
極大破壊魔法を連射したいのか?
オレの妻は 一体何と戦うつもりなんだ
どう反応すべきか分からず コメカミの辺りを手で押さえていると妻が手を握ってきた
「アナタ、大事な事だから忘れないでね。絶対ね。お願いよ」
***** 再びドワーフ村・郊外 *****
当時は とんでもない事を言いだすもんじゃと思ったが
今となっては楽しい思い出じゃの
連絡も よこさんと 全くどこを ほっつき歩いている事やら・・・
「じゃあ兄貴、3日後ね」
「お おい・・・」
妹のバーヤは ワシを置いて ドワーフのオヤジの家へ歩いて行った
仕方ない帰るか。
***** 3日後・エルフ国エルフ城 *****
朝から出発の支度で大忙しじゃ
ワシらエルフは長い耳を隠したりしなければならんしな。
衣装に関しては
シルには秘蔵(!?)のドレスを メイドさん達に着せて貰う
まあそっちは問題無いのじゃ。問題はドラゴン達じゃ
4体とも結構な大きさになってきたから町中に連れて行くのは問題があるのじゃ
置いてけと?
まず無理じゃな。シルのボディガードみたいなもんじゃし 第一 引き離せない。
シルを連れていく以上、解決しなくてはいけないのじゃ
「小さくする魔法で いけるかいのぉ」
かなり高位のドラゴンに対して効くじゃろうか?
悩んでおるうちに シルが戻ってきおった
「おじいっ様~ いきましょう」
おおっ、ドレス姿のシルも可愛いのう。さすがワシの孫じゃ
おっ そうじゃ
「シルや ドラゴン達に小さくなるように命じてくれんかのう」
「うん、ドラゴンさん達 小さくなって」
そう言うとドラゴン達が縮んでいく。さっきまで悩んでおったのが馬鹿らしいわい
あとは魔法で植毛して・・・と。これで何とか 大型の犬に見えるじゃろう
よし、これでいいわい。
ワシとシルは 犬に擬態した4体のドラゴンを連れて 城を出た
「ようー兄貴 ちゃんと連れて来たぞ~」
妹のバーヤが こっちこっちとばかりに手を振る
そもそも同行を許した覚えが無いんじゃが この際 そんな事はええわい
ドワーフのオヤジとその息子は 紳士風の服を着ておる
まあ多少 不釣り合いなところはあるがまあそれは良い。
何でアーネまで 男の子の服を着ておるのじゃ?
「で、何でアーネちゃんは男の子の服を着とるんじゃ?」
「孫がね ドレスを着るのを嫌がってねぇ」
「アタイ こっちの方が動きやすいから これが好き」
まあドワーフ村なら ドレスを着ている子の方がほとんど おらんじゃろうしなあ
デザインうんぬんじゃなくて 実用性か
はあ~もうええわい。バーヤの自業自得かのう
「じゃあ転移するぞい」
「「「「「おーー」」」」」
ワシは魔法の杖を高く掲げ 呪文を唱える
「転移・イギリス」
***** 西暦1906年2月10日・イギリス/ポーツマス *****
転移完了じゃ
久しく来てみれば なんと人の多い事
それに見慣れない建造物も多いのう
石造り・レンガ造りの建物の多い事、それに引き換え 畑なんかの耕作地の少ない事
こんなんで食料不足にならんのかのう?
おっそれにアレはなんじゃ?
沢山の木の板の上に 鉄らしい棒が2本敷かれておる。何に使うのじゃ?
「鉄製品が多いな。どうしたらこんなに沢山 鉄が造れるんだ?。」
オヤジの感想じゃ 実にコイツらしい
それらの疑問も さる事ながら さっきから大勢の人間達が ぞろぞろと移動しておる
ワシは そのうちの一人、中年の男性を呼び止める
「失礼、この人だかりは何ですかな」
「なんだ アンタ知らずにここに居るのかい? 今日は軍艦の進水式なんだよ
オレも含めた ここに居る全員 それを見に来た野次馬さ」
「おおそうかい ありがとう」
「じゃあな」
グンカン? しんすいしき? なんじゃろう?
バーヤが近づいてきて
「何だか分かんないけど 行ってみましょう」
この妹は能天気なんじゃろうか。まあ他に決まった予定がある訳でも無し
異論も無いようなので ついて行ってみる事にした。
**** 同・ポーツマス造船所 近辺 *****
人だかりが多過ぎて 前が良く見えんが
さりとてここで浮遊魔法を使う訳にものう
男どもと妹は ともかく孫2人は退屈そうじゃ
そこへ青年がやって来て、、
「おや お嬢さん・お坊ちゃん 良く見えないねえ。肩車してあげようか?
・・・おっと お嬢ちゃんの方は問題があるかな。そちらの男の子はどうだい?」
ワシらの空気が固まる
男装しているアーネを男の子と勘違いしたらしい が、これはバーヤも悪い
しかし当のアーネは
「おっちゃん頼むわ」
気にしていない様子じゃ。だが青年は【おっちゃん】と言われてやや傷付いた様子
「えっ女の子!?」
いや どうやらこの青年、アーネが女の子と気が付いて たじろいだようじゃ
助け舟を出しておこうかの
「ああ大丈夫じゃ この子は気にしておらん」
「は、はあ」
そう言って青年・・・いや中年に差し掛かっておるかの
青年はアーネを担ぎ上げ 肩に乗せて立ち上がった。
「おーー見える見える おーーすげーーすげーー おーーデケーーデケーー」
なにやらアーネが興奮しておるようじゃが何が見えるんじゃ?
「おじい様」
シルがワシのズボンを引っ張り 肩車のおねだりをしてくる。
おっと孫そっちのけじゃったわい
そこへドワーフオヤジの息子が寄って来て ヒョイッと自分の右肩にシルを乗せる
「おお すまんね」
ドワーフ息子に礼を言う
【お安い御用で】みたいな表情をするドワーフ息子。正直ありがたいわい
フリーになったワシは アーネを肩車している青年に近づく
「あれはねえ 今度進水する戦艦でドレッドノートという船だよ」
「へえ~ おっちゃん詳しいな」
アーネや こういう時は【おっちゃん】ではなく【お兄さん】と言うものじゃぞ
エルフ同士なら【念話】が使えるから楽なんじゃが
エルフ・クォーターのアーネは使えるかのう?
アーネがこっちを向いて舌を出しておる。通じたようじゃな。一安心じゃ
しかしなるほど この青年 詳しそうじゃな。どれ
「お兄さん詳しそうじゃのう 名を聞いてもよろしいか?」
青年は正面を向いたままじゃが返事をしてくれた
「自分は大日本帝国海軍軍人・大尉 平賀 譲であります」
お話はまだまだ続きます
一応年内終了を目指しますが どうなりますやら。
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