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緋色剣士の異世界転生記 〜迷い込んで異世界へ〜  作者: ロア
Chapter:1 アカリナ〜レヴール編
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EP:6 青年との出会い

 ——先刻の場所へ戻ると、鮮血で、深紅色に染まった草を食べようとする馬と、その馬に引かれる荷馬車の様なものに乗った一人の青年がいた。



「え、えぇ…なんでこんなに死体があるの…」

 どうやら先程の叫び声は彼の様だ。しかし参った。今出て行くと下手に疑われかねない。ここは少し様子見とするか。



「こ、これじゃ通れないっすよぉー!」

 そんなことを叫びながら青年がワタワタしていると、草を食んでいた馬が警戒する様にこちらをじーっと見つめてきた。



 そろそろまずいか、適当にごまかしと近くの人里にでも案内してもらおう。



 ガサガサと音を立てて青年の元へ出ようとすると青年は



「ひっ…」

 と小さな悲鳴を上げ、こちらを見つめる。俺が姿を現すと、青年はなぜか安堵した様な表情を浮かべて、こちらへ歩いてきた。



「なんだ、冒険者の方ですか…」

 …ん?冒険者?



「おい、なんだ冒険者って」

「へ?だって鎧と剣…」

 どうやら俺を冒険者とやらと勘違いしている様だ。



「悪いが俺は冒険者じゃない。それよりこの死体を退かすから近くの町やら村まで案内してくれ」

 さりげなく本題に入ってみた。


「あ、あぁ、それなら問題ないですけどこのサイズの死体を一人で…ですか?」

「勿論だ。」

 おずおずと聞いてくる青年に少し苛立ちを感じながら俺は答えた。



「さ、さすがにそれは難しくないですか?冒険者ならともかく…できるんですか?」

「できる」

 確証はないが、なんとなくできる気がする。いや、できる。だからできると答えた。

  少しの間をおいて、青年が

「じ、じゃあお願いします。」

 と言ってきた。

 俺は黙って死体へ近づくと、そのまま、持ち上げる様に抱えた。次の瞬間


「フンッ!!」

 という気合いとともに、その巨体を持ち上げる事に成功した。

  ベチャベチャという様な気持ち悪い感覚に襲われながらも、俺はなんとかその巨体(大ゴブリン)を退けた。



  その様子を見ていた青年が驚きと尊敬の目を向け、こちらへ駆け寄ってきた。



「す、すごいです!!あんな巨体を退かすなんて!筋力値どれだけあるんですか!?」

 ーー筋力値?聞き慣れない単語が出てきたがそれはまぁ、後でいいだろう。

  正直、自分でもできるとは思わなかった。しかし、あの時湧いた謎の自信に突き動かされ、現状、俺は大ゴブリンの死体を退ける事に成功した訳である。



「そんなことより、早く案内してくれ、クタクタなんだ。」

「す、すみません、では馬車に乗ってください!」

 若干の苛立ちを交えて、文句を言うと青年が肩を竦めて、申し訳なさそうに、謝罪をし、馬車の乗り口へ案内してもらった。


 ああ、町に着いたらシャワー浴びたい…そんなことを考えながら、俺は馬車へ乗り込んだ。



いやぁー、会話文って難しいんですね(白目)

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