五十一巻目 現代でいう何でも屋さん
話が・・・・・・浮かばない。
感想が・・・・・・来ない・・・・・・。
「なにかやりたい仕事とかってないんですか?」
「う~ん・・・」
やりたい仕事か・・・。俺は今まで剣とか、人の上に立つとかそういうことはやったことがあるし得意だけれども、それ以外はやったことがないからなぁ・・・・・・。
それに、この時代の雇用形態を学んだところでどんな仕事があるのかということも分からないしなぁ・・・・・・・・・。
「どうしたんですか? そんな浮かない顔をして」
美希がかわいい顔で俺に聞いてくる。そうか、俺は浮かない顔をしているのだろうか。美希に心配をかけてしまったのか・・・。悪いことをしたな・・・。
「大丈夫だよ。ありがとう」
「そう、ですか・・・?」
※※※※
「――――誰だ!?」
男は叫んだ。唐突なことだったから、驚きを思いっきり込めて叫んでみた。
「そんなに叫ぶ必要はないでしょうが・・・まったく」
叫んだ先にいた男は白人で、男の姿を汚いものでも見るかのような目で見ていた。
「一体お前は誰なんだ? 南蛮人のくせに・・・」
「南蛮人? あぁ、あなたが元々いた時代の日本での外国人の呼び方ですか。それも西洋人の」
「な、何を言っている?」
「気にしないでください。私は筋肉馬鹿はあまり好きではないですし、あなたは非常に汚い恰好をしていますから。良くそのような格好で生活ができますね、気持ち悪いですよ」
男は、何も反論ができずにただただ白人の言うことを聞いていた。
大体、三時間ぐらい白人の愚痴は続いた。
※※※※
「あっ! これとかどうですか? コンビニ!」
美希は、俺に気を使ってかいろいろと仕事を紹介してくれている。
「コンビニっていうのはですね、現代でいう何でも屋さんで・・・」
俺でも分かるように、とても優しく説明してくれている。こんな子に気を使われるなんて、前の俺だったら一番嫌なことだっただろう。だけれども、俺の性格が変わったのかどうかは分からないけれども、今ではそれが心地よく感じてしまう。この、人に心配されるということがとても心地いいんだ。
昔だったら、人の上に立っていただけでは思えなかったこの気分。もしかしたら、この気分を味わせるために、俺をこの時代に神様が連れてったのかもしれないな。
※※※※
はぁ・・・しんどい。信長様、なんでそんなに思いつめた表情をしているんだよ。私の正体はまだバレていないようだけれども、私としても信長様の考えをそらそうと色々と言ったりしているけれどもほとんどデタラメだからなぁ・・・。ばれたら怒られそうだな。
だれかぁ・・・




