四十四巻目 彼女を連れて町に出るか
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ジョンには「スマートフォンは制限かかっているんで、調べ物はできませんよ」と言われてしまうし、窓をのぞいても何も分からないし、どうすればいいのだろうかね・・・。
とりあえず、水を飲みつつ俺はいろいろと考えてみた。考えると同時に、菓子も食ってみた。この時代の菓子は、非常に甘ったるいものが多い。金平糖よりも甘いのだから、ものすごく甘いんだ。甘い以外にも、何だかわからない、芋のようなものを油で揚げたせんべいとか、“ちよこれいと”とかいう茶色くて、あまいやつもある。もう、怒りしかわかないぜ。
こんなものを毎日食べているから、なんだか太ってしまった気がするよ。おいしいものというものは、ついつい食べ過ぎてしまうんだよなぁ・・・。これからは気を付けなくては!
そんなことはどうでもいいのだ! 何を俺は考えていたんだよ、全くふざけやがって。誰だよ、俺にこんなことを考えさせたのは! ・・・自分自身だよ。
“ましゆうまろ”を食べながら考えても、何も思い浮かぶことはなかった。自分の発想力のなさに、少しばかり悲しさを覚える。はぁ・・・。
「外に出かけてくればいいんですよ、ノブ」
ジョンの言葉は、また突然だった。
「外に?」
「そうです、外に出かけて仕事を探して来ればいいんですよ」
「・・・なるほどなぁ」
確かに外に出かければ、仕事を見つけ出すことができるかもしれない。だけれども外に出るとなると・・・。
「外に出ても、俺この時代のこと全く分からないから、どうやって行動すればいいかわからないぜ?」
まぁ、どうやって行動すればいいか分からないというのは、少し言いすぎなのだが、正直、一人で行動するとなるとどうやって行動すればいいかわからないのは本当だ。この時代のシステムをあまり理解していないのに、外に出て問題を起こしてしまったら、ジョンにも恥を書かせてしまうし、俺の自尊心がズタボロにされてしまう。どうしようかな。
「じゃあ、彼女を連れていけばいいんじゃないですか?」
またジョンが言葉を発した。
なるほど・・・彼女を連れて町に出るか・・・・・・。
「・・・それもいいかもしれないな」
確かに彼女と一緒だったら、ジョンよりも気を使わなくてもいいはずだ。彼女といろいろ町で戯れているうちに、彼女が欲しがっている物もわかるはずだ。そして、あわよくば・・・そういうことも・・・・・・
「うわははっ!」
おもわず笑いが漏れてしまうよ。顔のにやけも止まらなくなってしまうよ・・・えへへへっ。
「ノブ、気持ち悪いですよ」
くそ、ジョンに正しいことを言われてしまった。正しいことを言われたのに、なぜか腹立たしい。なぜだろうかな。




