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信長さん  作者: はいむまいむ
第七章A 美希、時を追う
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第二百五十五巻目B しょうとけぃき

ショートケーキは出るまでもう少しかかるようで、とりあえず家入が「話を始めましょう」と言ってきたので、私はあぁるぐれぃを飲みながらそれを聞いてみることにした。


「何度も言いますが、リーダーは今からはなすことは全く興味がないことかもしれません。だけれども、私が話したいだけなのであきらめて聞いてください」

「……分かった」 くどい奴だ。


家入は机に置いてあった角砂糖を家入の飲むこぉひぃの中に入れかき混ぜながら話し始める。


「事の発端は、鈴木教授が行っていた経済の心理とと人間の心理の相違という研究からです。この研究というのはかみ砕いて説明すると経済的には優良な考えであっても、それを実行する人間にとっては優良では無い考えという矛盾というのがどこから来るのかという研究です……多分ニュアンス的にはあってると思います」


家入はコーヒーを一度口に含み「やはり、ここはコーヒーも美味しいですね」と呟いた。


「そしてその研究が大きく発展しまして、いつしか工学の分野でも行うことになったわけで、そこでなぜか鈴木教授のゼミに参加していた私にお鉢が回ってきたわけなんですよ」

「……よくは分からないが、なぜ君は工学の人間であるのに経済のゼミに参加していたのだい?」

「……実を言いますと、私は大学内で転部した人間なんですよ。だから、最初にいた経済学部で鈴木教授のゼミに入っていてそれがずるずると工学部に入った後も所属し続けてしまっていたということなんです。普通じゃあり得ないかもしれませんが、うちの大学はかなり緩いですし、学びには規制がありませんでしたから」

「左様で」


私も家入のまねをして角砂糖をあぁるぐれぃの中に入れかき混ぜる。先ほどまではなかった、幸せな香りが私の鼻を刺激してくる。


「それでですね、私がその当時個人的にやっていた人間に影響を起こす電波の開発と鈴木教授のやっていた実験がマッチしまして、人間を経済の心理通りに動かしたら本当に経済は良くなるのか? と、最初は興味本位で実施することにしたんですよ」

「ほーん」

「実施された日は2006年6月2日。私はその当時大学三年生でした。鈴木教授と私とそれ以外六人でアメリカに行きました。夏休みということもあり、さらにはアメリカということもあり最初の二日間は全員でラスベガスに泊まり、素敵なアメリカを楽しみました。費用は鈴木教授持ちでしたし、そこの面でも安心でした」

「あめりか……?」 あめりかとはきっと、南蛮にある国のことだろう。


「そして三日目の朝、私たちはニューヨークにいました。ヤンキーススタジアムにもいきましたが、一番の目的は計画の実行でした」


『おまたせいたしましたー』と話の中に入ってくるのは店員で、しょうとけぃきを持ってきて来てくれた。

家入はしょうとけぃきを見るなり、目を丸くしてこれまたにっこりと笑いました。


「……続きの話はショートケーキを食べてからにしましょう。ケーキは作り立てが一番おいしいんですよ」


それもそうだ。とりあえず、私たちはしょうとけぃきを食べることにした。


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