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信長さん  作者: はいむまいむ
第六章 信長、消される
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第二百二十四巻目 アロハ

特別編は明日投稿します。

忘れているわけじゃないです

「さて、こちらです」

エレベーターを降りて、まず渡部さんが降りてその次に俺が降りた。そして、案内の通りに超光速研究室へと向かった。

地下では気づかなかったけれども、こっちの建物はさっきとは違い白とを基調としたつくりはなく、エレベーターと同じ緑色だった。それも、ところどころ汚れていて明かりも蛍光灯が着いているところがあり雰囲気がとても悪かった。部屋にはところどころ窓が廊下に向かって設置してあって人がいる部屋は明かりが漏れていた。廊下とは違い中はしっかりと蛍光灯が付けられているようだ。


「この南棟では、時間に関する研究がおこなわれているんですよ」

「時間に関する研究か……」 まさしく俺が今気にするべき研究だな。


俺が深々と考えに酔いしれようとしたとき、渡部さんが「でも、おかしいですよねぇ~」と笑いながら話し始めた。


「この研究所はいくら最先端な研究所だとしても、夢を追いかける研究は少し笑えて来ますよね」


渡部さんは笑いながら、話を続ける。


「いくら時間を移動したいからと言って、世界でも十本の指に入るようなものすごく頭のいい人たちが集まって、そんな出来もしないような研究をしてるんですから、外から見てると本当に面白いですよ!」

渡部さんは、時間に関する研究が遠回しに不可能だと言っているけれども、これが本当に実現してしまうということは言わないでおこう。ややこしいことになるからな。

ただ、渡部さんは笑った後に「それでも、あの人達は真剣に計算をして実現させようとしてるんですから、なんというか……」とちょっと呆れた顔をしていた。


「まぁ、実現がしない計画なのでわが社でもちょっと変な目で見てますけど、頑張ってほしいと思います。信長様もご支援とご協力のほどをお願いいたしますよ?」

ご支援もご協力もする気はないけれども、実現することは分かっている。だって、それを使われて俺はこんな時代に来てしまったんだから。


言葉を聞きながら、俺は奥の方から光が漏れている事に気づいた。


「信長様。奥の方からの光を認識出来ますでしょうか?」

「えぇ、多分あの光がそうですよね」

「そうです。多分信長様に見えている光が、超光速研究室から漏れている光になります。画面上だけでこの光線量ですから、直接見ることは不可能なんですよ。ただ、これだけでもままぶしいので、部屋の中ではこちらをお使いください」

そういって、渡部さんは俺にアルファベットでアロハと書かれたサングラスを渡してくれた。


「この時代になっても、ハワイというのはいいものですね。また行きたいものです」



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