第二百十五巻目 中編 研究所はここにはない
初めての中編です。
これから信長さんは再執筆にとりかかります。
再執筆の一つはここに再投稿します。
もう一つは別口に投稿して、さらにもう一つはあるところに
外に出るためにまず、電気を消したりする。そうはいっても消すところの電気なんて、起きてすぐにつけたリビングだけだから、簡単に終わる。その後着替えずに、俺は出かけることにした。Tシャツと短パンだけれども、最近は秋のくせして熱いからいいだろう。さっき開けた時も熱かったし、大丈夫だろう。
身支度も簡単で、すぐに俺は玄関へと向かった。やっぱり、玄関も百年前と変わりなくいつもと何も変わらなかった。
扉に手をかけ、取っ手を回す。そして、扉を向こう側へと押し出す。
押し出して、もともと扉があったところには何もなくなり外の景色を映し出している。そして、俺はその景色を見て思うのだった。
「高層ビルってやっぱりすごいなー」
いつもと違う景色。それは、さっき窓から見た景色と似ている高層ビルが建っている状況だった。景色だけは百年前と違うようで、空気の質や空模様は何一つ変わってはいなかった。
気持ちのいい涼しい風が、熱い空気を追い越して俺の体を刺激する。本当に気持ちのいい風だった……。
スニーカーを履き、何も持たずに外に出る。そして、言われた場所に行くことにする。ぶっちゃけ、それ以外やることないし。
アパートの廊下の構造は百年前と何も変わっていなくて、変わりなさすぎると言った感じだ。錆もなく、埃は少しあるけれども、汚れた個所は本当に少なかった。手入れが行き届いているというレベルを超えていて、むしろ何か神がかった力が起きているのではないかと思ってしまうほどだった。
アパートを出ると、さすがに世界は変わっていた。さっきから見えている高層ビルの近くを通るとかなりの数のビジネスマンとぶつかりそうになった。道路を除いてみると、百年前じゃ考えられないような形の車が走っていて、タイヤがある車もあればタイヤのない車もあった。どういう原理で走っているんだろう?
ただ、さっきのビジネスマンもそうだけれども服装は百年前と変わっていなかった。やっぱり服装は見慣れたものがいいな。俺が初めて未来に行ったときは洋服が主流だったから、本当に驚いたよ。あれは心臓に良くないよ。
とりあえず電車に乗るために駅に着いたわけれども、俺はそこで驚く体験をした。なにも必要ないと思って、何も持ってこなかったけれども普通だったら電車に乗るにはお金が必要なわけで、それを忘れたのだから「あぁ、やってしまったなぁ」と思ったんだけれども、とりあえず券売機がどうなっているのか気になったので見てみると、本来券売機がある場所には券売機がなかった。そして、もっと言うと改札機もなく、料金表を見てみるとすべてが無料となっていた。
「どういうことなんだ?」
と、言う疑問はあったけれどもとりあえずさっさとあの場所に行きたいから、とりあえず電車に乗って秋葉原へ向かうことにした。色々考えるのも俺らしくないからな。
次回は後編です。
土曜日は特別編を投稿します。この前は忘れてました。




