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信長さん  作者: はいむまいむ
第六章 信長、消される
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第二百十三巻目 専念しようと思う

窓を開けて見えた世界は、いつもの世界とは違うものだった。いや、これには少し語弊がある。いつもの世界と全く違うものというわけでは無い。あえて言うのであれば、いつもの世界が変わってしまって、別世界に来てしまったような感覚だ。全くの別世界ではないから、見たことのないような景色が広がっていることもなく、むしろ見慣れた感じの世界が広がっている。ただ、さっきから言っているように見慣れた感じの世界は、見慣れているだけでありそれはいつもの世界とは違うものなんだ。


つまり俺が何を言いたいかというと


「なんだこれ?」


という、一言に尽きるのだ。


考えるのをやめてしまうほど、何が起こっているのかを考えられないほど訳の分からないことが起こっているということは今の自分でも理解出来ている。それ以上に、この世界がおかしいということだ。それも中途半端なおかしさだから、さらに混乱を掻き立てている。いっそのこと、世界が全部変わってしまったといわれてしまった方がいいと思える。微妙に変わってしまうと、違和感に取りつかれてしまうからな。


ただ、今の俺は混乱状態でありその状況をすんなりと飲み込むことは出来なかった。だから、まずはいつも通りの行動をして心を落ち着かせることにした。


そして、お茶を入れて席に着く。お茶を飲み、心を落ち着かせ一息つく。


「ふぅ……」


そして、リモコンを手に取りテレビの電源を入れる。


『はーい! みなさん、おはようございまーす!』


元気のいい司会者のあいさつが聞こえる。朝ということでニュース番組だと推測する。

そして、その次に考えたのは今日の日付だった。そして、考えた結果ある結論にたどり着いた。


一体この番組は何なのかと?


番組改編であれば、番組が変わるのも分からなくはないがこんな中途半端な時期に変わるなんてありえるはずがない。もっと言うと、この司会者の姿を初めて見た。


つまりは、俺が知らない間に知らない番組が始まってしまい、この際だから言ってしまうけれども外にも知らない高層ビルなんかが俺の住んでるこの家の周りを囲うように建てられてしまっていた。

一体これはどういうことなんだろうか?


テレビをよく見てみると、すぐにわかった。

どうやら俺は長い年月眠りについていたらしい……そんな訳あるはずがない。

テレビが言っていたニュースの日付はどれもジョンとあった時代の百年後の日付をさしていた。そして、それらが全て当たり前だけれども、訳の分からないことを話していた。


つまり、俺は知らない間に時間をまた移動してしまったらしいのだ。今度は本能寺でもないし、望んだわけでもない訳の分からないときにこういうことが起きてしまった。つまりは、俺は望まなくても時間移動が出来るというわけなのだ。すごいね!


……先に言っておくよ。俺は今ものすごく混乱している。俺はものすごく、慌てている。

普通に考えても、おかしいでしょ? いきなり未来に行くんだから、混乱しない方がおかしい。まずはしっかりと理解することに専念しようと思う。


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