第二百巻目 前編 勘違い
二百巻目に入って、特別編も合わせたら今回で二百二十二話になります。それで、総合評価も百なので、なんか縁起がいいと思います。いいと思うだけです。
とりあえず、後編のほうは今週の金曜日に投稿できればいいと思います。
次回は、特別編を投稿します
このまま、本当に彼が帰ってこないとなる俺は本当に何もすることがなくなってしまう。ジョンの本棚に置かれている本をずっと読むのも流石に堪えるし、そうは行ってもやることはない。本当にどうすればいいのかな……。
「そういえば、国語以外の昨日の試験の結果っていうのはどんな感じだったんだろ?」
学とか理科は全く分からなかったけれども、英語はニュアンス(というか、ジョンがたまに素で言っている独り言を思い出してみたりした)で解いてみたりした。
ただ、解いた教科の中でも唯一ミスター安藤が褒めてくれた教科がある。
「君! 君は、本当に社会科が得意だねぇ」
「そうですか?」
「社会科だけだったら、有名私立大学に行けるレベルはあるよ。これは素直に素晴らしい」
これは、絶賛と言ってもいいだろう。さすがにこんな風に遠回しで貶しているわけないと思うし、ミスター安藤がそんなことをするはずもない。彼はジョンと似ている性格だから、馬鹿にするときは直球に「君はバカだ」と言ってくるはずだ。そうじゃないということは、普通に褒めてくれたんだと思う。
ただ、その褒めてくれた中にも少しだけ言われた注意がある。
「ただ、君はどうやら戦国時代と言われる時代区分に関しては弱いらしいな」
「弱い?」
「苦手だということだよ」
「えぇ……」
自分が過ごしてきた、一番知っているはずの時代がなんと苦手だと言われてしまったんだ。実際、答えは間違っていてチェックが激しくついている。
「あとは政経をしっかりと理解すれば、社会かはもうやらなくていいレベルだ。これは君の誇るべき強みだ。存分に、自信を持ちたまえ」
まぁ、良くは分からないけれどもいいとしよう。何かの手違いかもしれないしな。




