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信長さん  作者: はいむまいむ
第五章 信長、受験生になる
214/358

百九十四巻目 前編 すべてはお見通し

今回は前後編ということで、

「早速君に、文章題の解き方というものを教える。いいかな?」

「はい」

「よし」


俺が返事をすると、ミスター安藤は、バッグからルーズリーフを取りだして何か文を書き始めた。


「―――よし。この文章を例にして、問題を解いてもらう」


ミスター安藤が書いた文章はこうだ。


――― 


この世界には様々な言語が存在する。日本語、英語、フランス語、中国語、韓国語、イタリア語……それぞれの言語はほとんどが完全に独立しているわけでは無く、どこかにルーツがあったり、誕生した時期が同じだったりしている。

しかし、言語というのは世界だけでは無く、日本という国の中にも存在している。それというのが、それぞれの地方に存在する方言というものだ。我々はまず、他国の言語を理解し習得するよりも、地方に存在するものを理解することが大事なのだと思う。


―――

学士

「恥ずかしいが、ほろ酔いだから良く分からない文しか書けなかったが、とりあえずこれでやっていこうと思う。今回は現代文の中でも説明文という分野を理解させようと思う」

「説明文ですか」

「そう、説明文だ。現代文には大きく分けて二つの分野がある。説明文と物語文だ」

「はい」

「説明文というのは文字通り、説明をしている文の事だ。問題の傾向としては、どうして子のような説明を作者がしているのかとか、作者の説明にちかい記号の文章はどれかだとか、答えに適した文を自分で考えて書けだとかだ。分かったか?」

「……はい」


とりあえず、空返事をしておいた。


「君は本当に不思議な奴だな」

「どういうことですか?」

「理解出来ていないのに、返事をするとは中々な奴だな」

「はは……」


どうやら、すべてお見通しのようだ。


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