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信長さん  作者: はいむまいむ
第五章 信長、受験生になる
180/358

百六十二巻目 どうも忘れやすい人だ

眠いですね

「じゃあ、行きますね」

「もう二度と来ないでくださいよ、先生」

「正月ぐらいはあいさつに来ますよ。では、沙耶さんお元気で」

「あら、もう帰っちゃうの鈴木さん。というか、いつにもまして食べるの早いわね」

「いや、まぁ、食べたというか……」

「食べた?」

「いや、気にしないでください。また、来ますから」

「来ないでくださいよ!」


女主人の名前は沙耶さんというらしい。凜監督とはどうゆう関係なんだろう? 親子なのかな?


「生贄ボーイ! 行きますよ!」


まぁ、とりあえず鈴木さんについていかないと。


※※※※

「ほぉ~。男みたいな変わった名前だな」

「良く言われます」


顎をポリポリと掻きながら、私をじろじろと見ている。なんだか恥ずかしい。


「だけれども、信長よ。この女が上物だとしてもよぉ、一体どうするっていうんだ?」

「どうするってどういうことだよ?」


なんか信長様たぶんと猿が私の事をおいて話を始めてしまった。構ってもらえないどうこうではなくて、勝手に会話を始めれるのは少しつまらないものがある。


「おめぇ、忘れたとは言わせねえぞ? 徳川様がよ、南蛮禁止令を出してるだろ?」

「確かにそうだが、猿。お前の目には、こいつが南蛮人に見えるのか?」

「見えねぇけれども、お前が昔から好む奴は大体南蛮人だろ? それだからお前が好きな奴は全員南蛮人だってことで、徳川様がお前の知り合いを全員調べたじゃねぇか」

「徳川さま言うなって。あいつに様付けするんだったら、お前に様付けしたほうが百倍いいわ」

「何をそこまで徳川さまを嫌うことがあるんだかねぇ。兎にも角にも、お前の知り合いが調べられたってことは覚えてるな?」

「まぁ、覚えてるさ。あまりにも屈辱的だったからな」


信長様は、なんかものすごい笑いをしながら猿のほうを見る。


「なら、言わせてもらうが。こんな正体がよく分からない人間をお前は、南蛮人じゃないと確証をもって言えるか?」

「当たり前だろ。もしこいつが南蛮人だっていうんだったら、俺だって南蛮人さ!」

「なんでそうなるんだよ」

「だって、こいつは流調に日本語しゃべってるぜ? それで何を疑うっていうんだ?」


やっぱり、信長様はどこにいても信長様なんだな。


「まぁ、いいよ。今は徳川様も、その下っ端どもも東京の方に行ってるらしいからな」

「そりゃ安心だ。よかったな……えぇっと、名前なんて言ったけ?」


信長様は、どうも忘れやすい人だ。


「いや、やっぱり言わなくていいや。人に言われるより、自分で名前を付けちまう方が覚えやすい」

「何たる横暴ですか」

「横暴も糞もねぇよ。俺が名前付ける。それで、お前はその名前で呼ばれる。ただ、それだけのことじゃねぇか」


こういう、勝手な解釈なところも信長さんらしいな。


「とりあえず。今日からお前は犬だ。よろしくな」


なぜ。


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