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信長さん  作者: はいむまいむ
第四章 信長、学ぶ
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百二十一巻目 謎だけれども

「生贄殿は、少し焦っている。少し椅子にでも座って休んでいてください」


神様はそう言うと、近くにあった黒い椅子を持ってきて「さぁ、どうぞ」といって、俺に座るように促してきた。

俺は、「ありがとうございます」と礼をして、素直に椅子に座ることにした。


「じゃあ、準備してきます」


そういうと神様は研究室の奥の方へと進んでいった。


―――― 


「ここのプラグは接続しといたほうがいいの?」

「いいよ、別に。というか、青の2を赤の3に接続して」

「わかった! だけれども、それを先にやっちゃうと後が面倒になるよ?」

「いいよ。その時はその時さ」


研究室は慌ただしい様子で、何かを作っているようだった。機械を作っていて工具の音がひっきりなしに聞こえるけれども、俺はその何かを作っている方向を見ることなく、ただ自分の足元を眺めていた。


「え~っと、生贄さんでしたっけ?」

「ん?」


神様が帰ってくるのをじっと待っていたら、急に知らない声が、俺の名を呼んだ。

……名ではないか。


「生贄さんですよね?」

「まぁ……そんな感じです」

「おぉ、あなたが生贄さんですか!」


声の主の顔を見てみると、ジョンのような笑顔を浮かべていた。見た目から察するに女性だと思われるので、その毒素の入った笑顔さえければいい人間だと思われる。

彼女はどうやら俺について何か知っているらしく、なぜか俺のことをみてものすごくウキウキしているようだった。


「あの、俺に何か用ですか?」


俺はそこまで人見知りする性格ではないけれども、慣れない場所だと少しばかり緊張してしまう。だから俺は本当によそよそしく、彼女に質問をした。


「いやぁ、杉原教授があなたの事をべた褒めしていてですね、どんな人かと思ったら、見るからにいい人そうで、今びっくりしてるんですよ」


彼女はとても丁寧に説明をしてくれた。そして、俺はその説明を受けて、神様が俺のことをどう思っているかを知った。いい印象を持たれていて良かった。ただ、どこにそう言った印象をもつ要素があったのかは謎だけれども。


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