百十七巻目 どこに行ってしまったんだ
昨日は、投稿を忘れていました。
習慣になりかけていたはずなのに、不思議で仕方がありません。
とりあえず今日は、普通に書きました。
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ようやくライブが終わり、ステージの片付けに入る。
この片付けはスタッフ総出で毎回やっているものだ。これが午前と午後の二回もやらなければいけないので、本当に辛い。だけれども、この作業がなければちゃんとしたライブが運営できないんだ。しっかりと片付けないと、スタッフ、ロリポップのメンバーそして何よりお客さんがけがをしてしまうかもしれないからな。これだけはしっかりとやらなければいけない。
それなのに、今日は鈴木さんがあまり真剣に片付けに取り組んでいなかったのだ。いつも、率先して片づけをしてくれている人なので、とてつもない違和感を感じた。
もしかしたら、俺がさっき軽く流したのを気にしているのかもしれない。
そんなことを着実に感じてきたので、俺はとりあえず鈴木さんに「もしかして、さっきのこと気にしてますか?」と聞いてみた。
「さっきのこと?」 どうやら俺の考えとは違い、鈴木さんは気にしていなかったようだ。よかった。
「いや、なんでもないです。それにしても、今日何か鈴木さん調子悪そうですね」
あからさまに仕事を休んでいると指摘することはできないから、とりあえず調子が悪そうに見えるということで、聞いてみることにした。
「う~ん……調子が悪いというかねぇ…………」
どうやら、本当に調子が悪いようだ。もしかしたら、さっき俺に話しかけていた時から調子が悪かったのかもしれない。どうして俺はそこで鈴木さんの体調の変化に気が付けなかったんだろうか。
「調子が悪いというか、なんか心にもやもやが残ってるんだよな」
「もやもや?」
どうやら調子が悪いというのは、身体的なことではなくて精神的なことだったらしい。それじゃあ気づくはずもない。
俺はとりあえず、もやもや?と聞き返すことにした。
「そう、もやもや。どうも、美希の失踪に何かジョンが絡んでそうでねぇ……」
鈴木さんがそう考えていたのは驚きだったが、俺が一番驚いたのは鈴木さんがジョンの名前を知っていたということだ。いったい、ジョンはどこまでこのスタッフに知れ渡っているのだろうか。
そして、なぜ鈴木さんはそんな風に考えたのだろう。
「こら! そこの二人、ちゃちゃっと片付けちゃいなさいよ!」
凛監督の怒り声がステージ上に鳴り響く。
「とりあえず、さっさとかたしておこうか。生贄ボーイ」
「そうですね、鈴木さん」
凛監督の説教は長いから、とりあえずまた片づけを始めることにした。
まだ見つかっていないのか、美希。
一体、どこに行ってしまったんだ。
明日からは、習慣的に書いていこうと思います




