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信長さん  作者: はいむまいむ
第三章 信長、秋葉原にハマる
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特別篇 神様と犬 全編

とりあえず、今日は前編ってことでお願いします。

明日からは通常の話に戻します。


混ぜるな危険という言葉は、多分この二人が混ざってしまわないように作られた言葉だと私は思う。神様っていう人は私たちのライブを見に来てくれていつもはいいファンの人だけれども、信長様から聞いた話だとなんかやばいことに首を突っ込んでいるらしいし、犬はそもそもヤバイ。

そのやばい者同士がどうしてくっついてしまったか。まずはそこから話していこうと思う。


―――― 


事の発端は一昨日の午後のライブだ。

私たちのライブは基本的に午前と午後の二回公演制になっていて、たまに人が多いと近くのライブ会場とかを借りたり、それでも足りないと気はファンの人達には悪いけれども安全のためにライブ自体を中止している。少ない人数を抽選で選んでライブをやればいいと私は最初思っていたけれども、そのことを凛に話したら「私たちは利益を優先してやってるんじゃないの。ファンの人達が喜ぶように作っているの。それで、ファンの人達っていうのは無意識のうちに仲間意識を構築させていっているわけだから、仲間が一人見れなくなるだけでも悲しくなってしまうでしょ? それだったらいっそのことライブを中止にして、また来てくださいって言った方がファンの人達も「残念だったな」で終わるでしょ。それに抽選とかだったら運がよくて何度も当たってる人が不正を働いていると思われたら、それこそ暴動が起きてしまうし、私たちやあんたたちアイドルも厳しく言われてしまう。そういうことを防ぐためにやってるの。ぶっちゃけ言うと、このライブ会場自体私の趣味でやってるから、いくら赤字を出したところで痛くないから、こんな落ち着いて言えるだけどね」と長々と語ってきたので私はそれ以降、ライブの回数はそういうものなんだと思うようにした。


とりあえず話をもどそう。

その午後のライブで私たちはいつものようにファンの人達と交流会を行った。私たちはまだまだ新しいアイドルだから少しでも多くのことを知ってもらうために、交流会を一週間に一度だけやってるんだけれども、そこでまぁ、いつものようにファンの人と握手をしたりたわいもないはなしとか、本気の人生相談をされたりしていたんだけれども、交流会が終わりに近づいて、私のファンの人達がみんないなくなって、「さて、帰ろうかな」と言って周りを見渡してみると、なぜだか犬のところに一人熱心に犬の話を聞いている人がいた。仏のような顔をした人だ。


だけれども、私には関係のないことだったのでその時は私は犬たちに絡まずにさっさとステージ裏に戻ることにした。

そしてそのステージ裏にいた信長さんに、「戸区さん、神様になんか熱心に説明してたけどあれは一体?」と聞かれたので私は心の中で“あれが神様か”と思いその場を後に使用としたが、どうにも一つ引っ掛かることが出来た。それは、信長様が前に言っていた神様の話のことだ。確かに神様は私たちロリポップの狂信的なファンの一人だ。ありがたいし、私たちにも何一つ危害を加えてこないので凛も「あの人はいい人だ」と言っているほどだ。

でも、信長様から聞いた話だとこの神様は裏で何か怪しいことをしているということらしい。最初その話を聞いたときはそんな明らかにやばそうな人間がいるのかな? と半信半疑だったけれども、ジョンが私の家に不法侵入していたあの時に話してくれたのは、「秋葉原とか東京周辺で少し怪しい組織とか人物が動き始めているから気を付けてください」ということだった。

信長様から聞いた話単体、ジョンから聞いた話単体ではもしかしたら私は疑いの念を払わなかったかもしれない。しかし、この二つが合わさった時私はついにこの話が事実なのかもしれないと思うようになった。つまりは、神様っていう人はヤバイ人間だということだ。


その神様と犬が話しているとなると、少し怖いものを感じる。神様は犯罪的なヤバさ。そして犬は、精神的なヤバさ。おまけに犬は頭もいい。


これで何も起こらないはずがないだろう。


ようやく犬がステージ裏に帰ってきた。信長様はここにはいなくて、違う仕事を今はしている。なので、私が犬に、「いったい何の話をしていたの?」と聞くと、犬は「ビジネス理論について色々と話してたよ、わが嫁よ!」と元気よく話してくれた。私が嫁までランクが上がっているのはものすごい疑問だったけれども、あえてスルーする。あとビジネス理論ってなんだろ?


とりあえず、難しい話をしていたのは事実らしい。あぁ、今後どう何だろうか・・・。


と、その時はそう思うだけだった。だけれども、その次の日犬に会うとなんかものすごい荷物で、にやにやしながら私のほうを見てきていた。ちょっとキモイ。


「これ、あの人にあげるために持ってきたの!」

「何を?」

「私が研究した、色々な資料よ!」


一体、何の資料なんだろ。


明日からは四章に入ります(出せれば)

それでは!

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